Findyさんのエンジニア御守りが欲しくて書いた記事がたくさん読まれているようで、ありがたいことです!
意外と、中小企業のようすにご興味が……!?
ちょっとうれしかったので、中小企業の採用についての覚書ポエムもおいときます。
あんまり真に受けないでください。
自己紹介
北海道の中小企業で働いている、いちシーランド公爵です。
たまにconnpassのアンケートに答えるときに見栄を張って「スタートアップ」にしたくなる時があります。
いやぁ、なんか、かっこいい気がして……。
ちっちゃめのところの採用
中小はおっきな企業と比べるとやっぱり知名度がなく、あんまり人気がないので、採用スケジュールが早かったり、遅かったり、ズレていることが多いです。
ぶっちゃけ「本命の前に面接の練習でもしよー」、とか、あるいは「内定、ひとつはとっておきたいな」とか、「しまった、就活しそこねた!」と受ける人もいるかなと思います。
ところが、中小企業で、人手不足だからといって、応募した人が全員受かるわけではないです。
むしろ、小さいところは、「半分くらい残ればいいなあ」、という考えではとるわけにはいかないので、採用には慎重だったりします。
採用してもひとりとかふたりとかの世界があります!
また、就活生には全く関係ない会社の事情が働いているときがあります。たとえば、「去年は〇〇職のほうをとったから、今年は〇〇職がひとりほしいな」みたいな感じで、ポジションのバランスのせいで採用の基準がこっそり厳しくなっていることがあります。
ものっすごいデキる人間が二人応募してくれたけど二人は取れなくて、泣く泣く一人ということもあるし、「お、今日は足りないところに来てくれたな」、みたいな感じでいい感じにハマることもあります。
そんな感じで基準はブレるので、もしちっちゃいところからお祈りされたとしても、あんまり気に病まないでくださいね。
ちっちゃいところの離職率ってアテになんねぇ
小さいところだと、一年で新人さんが一人とか、二人増えるかとか、増えないとかいうペースだったりします。
3年以内にひとり辞めると、離職率は驚異の50パーセント!
すげえ数字になるときがあります。ひえー。
まあ、ヤベェところもぽいぽい新しい人がいなくなるわけですけれど、家の事情とか、仕事が合わなかったとか、いろいろありますので……。離職率が高いからと言って必ずしもヤベェというわけではないです。
逆に離職率が0パーでも別に安心できないということでもあります。
求めているコミュニケーション能力(推定)
うそを言わない、ごまかさない、お返事をする、ありがとうございます、敬語を使う、そんな感じだと思います。
入社したら、困ったらヘルプ、間に合わなさそうになったら泣きつく、などのスキルも身に着けていけたらいいですね。
付き合いがよいと、なにかとアド。
でもそんな、派閥とか、出世とかは、……弊社には、ない!
(せまーいところでワンマン経営ってところもあると思うので、一概には言えませんが。)
志望理由は、無理に盛らなくて大丈夫です。
が! タテマエを取り払った文章が良いというわけではないです。
「食えるだけ稼げればいいし、家での勉強は興味はない」というのは志望の軸にはなりうるのですが、Xでバズりそうな本音をそのまま未加工で出すというのは社会人しぐさではありません。
なんとか「大きなプロジェクトを動かすよりも、身近にある問題を解決したいと思っている」くらいにしてください。「地域の課題を~」とか、うそはつかなくていいので、人前に出せるくらいに加工するのがよいと思います。
このへんは、会社のカラーがあると思います。
あとは、譲れない条件は譲らず、休日出勤の有無、残業時間の程度など、死守してください。こだわりのあるときの物件探しの風呂トイレ別くらい死守していただいて……。間違って受かっちゃうくらいなら、不採用になったほうがのちのちラクかな、と思います。
いざ面接に行くとき
時間ぴったりに来てね
はじめての面接ってこともよくあるので書いておきますが、早すぎてもダメなんですよね。
社会人的にはジャストがマナーです。
はりきって1時間前に来ると迷惑が掛かるので、近くをブラブラしてください。おいしいものを食べてね。
雪で電車が止まったりしたら連絡してね。
技術者層/経営層の好み
就活の面接はたいてい数回あって、回を重ねると相手がえらくなっていくと思います。
弊社のようなところだと人事とかはないので、一緒に働く人と面接→偉い人と面接です。
技術者層は、採用した人が後輩/同僚になってもいいかどうかを見ています。
趣味とかで親近感を持つと、ちょっと雰囲気よくなりますが、まあまあ、違うタイプだから落とすってことはないはずです。共同して作業ができればいいよね。スポーツ経験は刺さったり刺さらなかったり。エンジニアは半分はオタクだから安心してください。雑談ではガンダムとエヴァがウケます(偏見)。
経営層は、会社に入れても大丈夫かを見ているようです。年代が上になると、オタクが厳しい目で見られることもあります。TPOに気を払いつつ、聞かれたことにきちんと答えてみてください。やっぱりガンダムとエヴァがウケます(偏見)。
仕事内容と志望動機のすり合わせ
IT業界を志望することにしてー、何社か受けることにしてー、会社のホームページを確認してー、そうはいっても実情、何をしているのかさっぱりさっぱりだったりすると思います。
私はそうでした。
おなじIT系でも、Web系/組み込み系とかでやることが結構違います。
強く「〇〇がしたいんです~!!」というと、「あ、それ、うちじゃやってないんですよ……」ということになる可能性があります。
プログラマーとしての自我が芽生えるまえのひよこに好き嫌いはないんじゃないか。
今?MFC以外(MFCも、お金をもらったらやります)。
もっと万全を目指す人のための資格試験とか……。
ちなみに、私は新卒の時には持ってなかったぞ!
英語
エラーメッセージやドキュメントが英語だったりするので、苦手意識がないことはいいことです。
あとグローバルって言葉に弱い経営層にちょっとつよい。
ITパスポート
個人的な感覚としてはITパスポートは非IT系の職種の人のアピール用だと思います。
(会社によっては研修中にとるところもあるかもしれない。)
チャレンジしてもいいですが、あっても、そんなに差はないかも……。
とはいえ履歴書が1行埋まると安心するよね。心の安寧のためにとるのはアリ。
基本情報技術者試験
学生のうちにこれが取れたらなかなかえらいはずです。モテるとおもいます。
2日3日徹夜したくらいじゃとれない。
(すべて選択問題なので、下地があって運が良ければとれるかもですが……まあ無理だよな!)
「まだ取れてないんですが、チャレンジしています」路線のアピールもありかと思います(失笑される可能性もある)。
応用情報者試験
学生のうちにこれがとれたらかなりつよつよです!
えーっと、大手の会社は、資格手当も充実していますし、給与にも影響したりします。
あの、もうちょい、志望するなら上のレベルのほうが……。
もっと上の資格(システムアーキテクトとか)
新卒でこれなら悪いこと言わないからもういいところで輝けよぉ!!!
(よそからの中途採用組が持っている。)
ポートフォリオとか用意しちゃったりして……。
ここまでやったらウルトラすごい。
私の場合はポートフォリオなんて一切なかった。なくても問題ないんですが、通常の就活と同じルート(情報系に絞った高度な就活ではなく、ぽけーっと会社説明会聞いて応募するタイプのフロー)だと、なかなか作ろうと思わないので、パリっと見えます。自分の時間を割いてものづくりをするような姿勢はいいぞぉ。GitHubいじっておくのもいいですね。
ただ、スクールでやるようなWebサービス系のアプリがあったとして、超ーすごいけど、あんまりうちの仕事にないんですよね。
うちだと、喜ばれるのは電子工作かな……。
会社ごとにカラーがありますが、うまくハマれば、意欲が伝わると思います。
その他
私が学生の時は考えもしなかったんですが、インターンシップからの囲い込みでお声がかかったりとかするみたいです。がっつりITに取り組んでいる人向けではありますが、「バイトで手伝い→君、正社員にならないか?」ルートは就活RTAができるので、私のような引っ込み思案な人間におすすめです。
そんなときは、ポートフォリオも有効です。
あとは、弊社はあんまりやってないけど、SNSを利用した就活は結構普通の手段とはまた毛色の違ったところに行けると思います。カジュアル面談→就職みたいなやつですね。
イケイケスタートアップみたいな、良いところいけるかも~。
SNS使うなら、インターネット出家は必要です。悪口を言ったサービスが取引先とかだといけないし、お客さんが見てるかもしれないし。そういうアカウントでは、ちょっとした愚痴すらもあんまり発信しないほうがよくってね……。就活をするときめたら、ぜひ、インターネット出家してください。
以上、中小企業にもよいところがあるので、よかったら候補に入れてみてください。
それでは皆さん良い就活を~!