前回からの振り返り
前回はVantageCloud Enterpriseの構築について記載しました
※前回の記事:https://qiita.com/NTTD-niwats/items/bdfe7510be76fd31648d
今回のテーマ
今回はVantageCloud Enterprise運用について記載します。
1.障害復旧における責任範囲
SaaS版のVantageCloud Enterpriseですので、データベース/監視のサーバなどが停止した場合(障害)にはTeradata社が復旧してくれます。
ただし、業務アプリの処理中にデータベースが再起動した場合など、利用者側の処理においては対象外となりますのでご注意ください。
重大度レベル(severity)
4段階のレベルがあり、いずれの場合においてもサポートポータルに登録されているユーザにメール通知されます。サンプルは以下です。
Severity | 説明 |
---|---|
1 | データベースの障害など、データベースにアクセスできない場合など重大な問題が発生した場合 |
2 | バックアップ機能、監視用のダッシュボード、監視通知ができないなどのデータベース以外のサーバによる障害が発生している場合 |
3,4 | その他の事象が発生した場合 |
上記の表からわかるようにバックアップを計画的に取得し、バックアップ後に業務ジョブを起動している場合には業務の影響があるため、 レベル1,2が発生した場合には放置することなく状況を把握するべきです。
レベル3,4に関しては業務への影響はない事象のようですので放置してもよいかと思います。
2.セキュティ/監査における責任分担範囲
セキュティに関する問題が発生した場合について
セキュティ問題 | 対処 |
---|---|
脆弱性の問題が発生 | 脆弱性に対する暫定処置は即時対応 恒久的な対応は利用者の承認の確認後に実施 |
サーバに対する不正アクセス | 利用者側からの依頼に基づきTeradata社からアクセス情報を提供する |
データベースの不正操作 | データベース内の監査情報テーブルを参照する ・DBC.EVENTLOG ・DBC.DBQLOGTBL ・DBC.DBQLSQLTBL ・DBC.ACCLOGTBL |
3.サポートポータルによる問い合わせ
Teradata社に障害、技術的な問い合わせを行う場合には必ずサポートポータルに記載する必要があります。サポートポータルの登録時にSeverityがあり、上記のデータベースの障害時は迅速に回答いただけます。バックアップ機能などデータベースに直接関連しない機能の障害は最大6時間をメドに回答、技術的な問い合わせは最大2週間となります。
※技術的な問い合わせを行うかなりの期間を要しますのでご留意ください。
データベース設計について
運用する上で必要な情報や作業について次の記事で書きます。
※1から学ぶ「Teradata」(第4回)- データベース設計編
https://qiita.com/NTTD-niwats/items/f3d86f8660a90ad828cc
仲間募集
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