3月22日、桃山学院大学和泉キャンパスにてキャリアイベント「女性エンジニアのキャリア勉強会~先輩のリアルな働き方を聞こう!~」が開催されました。
主催がTECH WOMAN KANSAI、共催に桃山学院大学テック部さん、協力団体にGoogle Developer Groups on Campus 京都女子大学さんと3団体によるキャリアイベントです。
女子学生をはじめとしてエンジニアを目指す人、エンジニアなり立てでこの先のキャリアを考え始めた人に向けてIT業界での仕事について話そうという趣旨で行われたこのイベント。
私も久しぶりにTECH WOMAN KANSAI運営側スタッフのひとりとして参加したので、当日を思い出してレポートを書きたいと思います。
この記事は
- エンジニア向けのイベントに興味がある
- IT系コミュニティについて興味がある
- キャリアイベントの雰囲気を知りたい
という方に読んでいただけると幸いです。
ここから先は団体名に対する敬称略とさせていただきます。
開催団体について
まずは今回のイベント開催に関わる団体のご紹介です。
主催:TECH WOMAN KANSAI
地域軸×女性×テクノロジーで形成されたコミュニティです。
コミュニティの活動方針としては、これからエンジニアを志す人や過去にエンジニアとして仕事をしていた人も含めて関西のIT企業で働くor関西在住の女性エンジニアの皆さんが集まれる「居場所」を作ること。
地域軸寄りのオープンなコミュニティです。
オフラインイベントの開催のほか、オンラインもくもく会、Slackチャンネルでの会話、女子会企画、交代で技術記事の投稿なども行っています。
今回のようなキャリア系イベント以外にも交流や技術勉強のイベントもやってますよ!
共催:桃山学院大学テック部
桃山学院大学の学生さんによる部活動で、ITを中心にプログラミングや動画制作などを行っているとのこと。
地域の企業や団体と一緒にイベントを開催されていて、今回も会場の準備等でご協力いただきました!
IT=プログラミング、というわけではなく、動画制作等も行われているそうです。
テック部のモットー「好きなことを見つける」「社会に貢献する」「大学生活を最高に楽しむ!」というのが素敵だなぁと思いました。
協力団体:Google Developer Groups on Campus 京都女子大学
まずGoogle Developer Groups(以下「GDG」)というのは、Googleのテクノロジーに興味を持つ開発者向けのコミュニティのことです。
GDGは地域ごとにいろいろ存在しますが、中でも学生の団体であるGoogle Developer Groups on Campus(以下「GDGoC」)は日本の女子大だと京都女子大学と津田塾大学だけなのだそう。
これからイベントもやっていくそうで、今後に期待が高まります。
イベント内容
では、改めてここから当日の内容をお伝えしますね!
準備
開始一時間ほど前に会場到着。
桃山学院大学和泉キャンパス、広いです。
建物の入口が2階だったのに気づかず、階数のカウントを間違えて若干迷いつつもどうにか到着。
スライド投影のためのPCセッティングや名札の準備、黒板にイベントタイトルとタイムスケジュールを書く等しながら参加者のみなさまの到着を待ちます。


だいたい準備ができたあたりから、少しずつ参加者の方がお越しでした。
名札用の白紙とカードホルダーをお渡しして、呼んでほしい名前を書いていただきます。
今回は女子学生メイン性別不問イベントだったので、男性の参加者さんもいらっしゃいました。
だいたい人数が揃ったところで、いよいよイベント開始!
オープニング
TECH WOMAN KANSAI代表・かほさんからのご挨拶に続いて団体の紹介です。
桃山学院大学テック部の山口さんとGDGoC京都女子大学の高垣さんから、団体の趣旨や活動についてお話いただきました。


イントロダクション
イントロダクションでは、IT分野・STEM専攻者、エンジニアにおける女性の比率や増加状況を紹介しつつ、キャリアイメージについてお話。
TECH WOMAN KANSAIの参加者がどんな仕事をしているか、この業界で働いてどのくらい経験を積んでいる人が多いかをご紹介した後、今日のイベントでキャリアの選択肢や実際の働き方を知ったり、同じ業界で働く人との繋がりを作ってくださいね!ということで締められました。


パネルディスカッション
続いてはパネルディスカッション。
実際にIT業界でお仕事されている方をパネリストにお招きして、自己紹介いただいた後にいくつかのテーマでお話いただきました。
パネリスト:平野邦美さん
あおい屋(中小企業ITサポートセンター)代表の方で、システムエンジニア/ITコンサルタントとしてご活躍です。
おそらく「ITの仕事=SE、プログラマー」というイメージが強いと思うのですが、今回のパネリストさんの中だと比較的そのイメージに近い方ですね。
パネリスト:百合宮桜さん
大学ではフランス文学を専攻され、製造業の事務職を経てPower Platformエンジニアとなられた方です。
文系出身かつローコードツールを使ったお仕事ということで、個人的にはIT業界で働く女性のキャリアイメージを広げるお話になりそうだなーと思いました。
パネリスト:Riekoさん
30歳以降にIT業界へと進まれ、現在はTableauを中心にデータ活用に携わるBIエンジニアの方です。
BIエンジニアという職種もですが、データ分析という仕事の存在を知っていても詳しいお話を聞けるのはなかなか貴重な機会でした。
かほさんを進行役に、
- 様々な働き方の選択肢や経験について
- 企業のサポート体制について
- 文系出身エンジニアのキャリア形成とは?
- IT業界でのコミュニティの活かし方
等のテーマでお話いただきました。



個人的に印象に残ったのは、「制度が使えるかどうかは存在しているかどうかではない。前例があって、取得しやすい雰囲気がないと難しい」「ITは基本的に難しい。コミュニティは初心者と上級者を繋ぐ場所」というお話。
前者については、IT業界に限らず過去に遭遇した「存在はするけど実際に使っている人を見た記憶がない制度」を思い出してめちゃくちゃ納得しました。
また、その流れで「JTCは悪く言われがちだけど、制度がしっかりしていて助かるところもあった」というお話をうかがってちょっと驚いたり。
私もJTCについてはちょっと思うところあったのですが、会社の歴史の中で制度がブラッシュアップされて印象が良くなるところもあるんだなーと。
考えてみれば、ひとくくりにされて悪し様に言われてしまいがちなのは私が働いているSES業界もそうですね。
実際良くないところもあるでしょうが、実際働いている人の話を聞かないとわからないなと反省するところもありました。
後者については、「ITは基本的に難しい」というお言葉に改めて納得すると同時にちょっと笑ってしまったり。
自分の業務に関係ない分野や技術に関する勉強会に参加するたび「わからん……」とか「これ難しくない?」とか頭を抱えては「仮にもエンジニアの端くれとしてこうもわからんでいいのか?」と落ち込んだりすることもあるのですが、このお言葉で「やっぱITって基本難しいやんな!」と気が楽になりました。
そして「コミュニティは初心者と上級者を繋ぐ場所」というところで、私も何らかの形で初心者の方を助けられるように頑張ろう、と気持ちを新たにもしました。
助けられるような知識があるかはあんまり自信がないですが!
座談会
パネルディスカッション後、グループに分かれての座談会。
各グループにおひとりパネリストの方に入っていただき、いろいろお話をうかがう時間を取る狙いです。
名札の端の☆印が何色かで3グループに分かれてもらい、2回のテーブル移動で全てのパネリストの方と全グループがお話できるようにしました。
私は外からお話されているところを眺めましたが、なかなかみなさん盛り上がっていたと思います。



クロージング
あっという間に時間になり、かほさんからのご挨拶の後は記念写真を撮って終了。

クロージング後は懇親会として時間を取っていたので、まだまだお話したい方が残っていらっしゃいました。
終わりに
座談会で参加者のみなさんがパネリストさんに熱心に質問されていたり、あれこれとお話が盛り上がっていたのが印象的でした。
就職活動で企業の方とお話する機会もあるとは思いますが、採用に全く関係ないところでお話できる機会ということで結構気軽にあれこれ聞くことができたのではないかと思います。
学生さんやIT業界で働くことを目指す方が実際の働き方を知ってキャリアプランを考えるきっかけになったなら、運営スタッフとして大変嬉しいです。
TECH WOMAN KANSAIでは、公式アカウントおよび所属メンバーが今後もコミュニティの様子や技術的な知見を積極的に発信していく予定です。
気になる方はぜひOrganizationのフォローをよろしくお願いします。
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