背景
読解力向上のために本書をてにとりました。
過去にも関連の書籍はいくつか読んでいましたが、「わかったつもり」という観点からの書籍は読んだことがなかったので、気になったので読んでみました。
本書のテーマ
文章を読むときに「よりよく読む」ためにはどうしたらいいかが本書のテーマです。
人は文章を一読すると「わかった」か「なんとなくわかった」こんな状態になると思います。
この「わかった」状態になってしまうとそれ以上文章の中身について考えなくなってしまうわけです。
しかし、本当にそれはわかった状態なのでしょうか。
わかった状態を打破するにはどんなことが必要なのかを述べています。
個人的なポイント
1.部分間に関連があると「わかった」状態になる
「〇〇は〇〇をしている」という2つの部品の間に関連性があれば、「わかった」状態になってしまう。
2.部分間の連結がより緊密になると「よりわかった」状態になる
「〇〇は、〇〇だから、〇〇をしている」というより具体的な状態がわかれば「よりわかった」になる。
3.途中から入ってたりしてわからない話
自分の知識で内容を補完して理解を深める。そうして何の話をしていたかが「わかった」状態になる。
4.文脈とは
文中での語の意味の引き具合。文章の比喩的な意味合いでも使われる。
どの文脈で語られているのかを変えていくことで、よりわかった状態に近づける。
5.間違ったわかったつもりが発生してしまう
文章は完璧ではない場合もたくさんあります。結論から述べられていたり、読みが甘かったりしたことで間違ったわかったつもりになってしまうこともたくさんあると思います。
6.わかったつもりを壊すために
矛盾を感じないか、綺麗事ばかり並べられてないかという部分にアンテナを張って読み進めることが大事。
最も心に残った部分
わかったつもり→よりよい読みへ→よりよくわかった
これを何度も繰り返すわけなんですが、この繰り返しに終わりはないということ。
100%理解したということがないと言うことに気づきはっとしました。
しかし、これを繰り返すことで99.99...%には近づけていくことはできる。
探求は果てしないものなんです。
まとめ
わかったつもりの仕組みがよくわかります。
逆に言えば、「わかりました」ということはありえないのかもしれないですね。
これは読書に限らずどんなシチュエーションでも言えることだと思うので、探究心を忘れずに何事にもチャレンジしていきたいと思いました。