背景
最近読解力を鍛えたいと思い様々な本を読んでいますが、この本の著者が書いた書籍は面白い内容のものが多かったので気になりました。
内容を少し読むと、本だけではなく様々な媒体から本質を読み解くことに触れているようでしたので、読んでみたくなってしまい手に取るに至りました。
本書のテーマ
大人の読解力=言葉や文章を正確に把握し、論理的に整理して読み取る能力。人のあり方や感情を理解する力、状況や場の空気を把握する力という感情理解のスキル。
これがどういうことか、具体例を交えながら説明してくれています。
個人的なポイント
1.大人の読解力の基本
「相手の伝えたいことの中心=真意」これを捉える。まさに、バットの真芯でボールを捉え打ち返すこと。
本の一発目に、この例えが書かれていて、秀逸だなと感じ最高の本だなと思ってしまいました。
言葉は単語ではなく、文脈を捉えることでミートする。
まさしく、私がほしい能力です。
2.大事な能力
・要約力=情報を受け取る側に完結にまとめて伝える力、要約する力
・語彙力=言葉をたくさんしてってれば豊かな表現ができる。それが知性につながる。
・文脈力=言葉は省略されたり、表現が曖昧になる。不完全な論理性の中で文脈の繋がりを考え、推測しながら話し手の真意を外さずに捉える。
3.行間を読む
書かれている文章だけではなく、その描写の裏に何があるのか。常に想像しながら読むことが行間を読むということ。
4.読解力を鍛えられるのは本だけじゃない
様々な例を上げていましたが、私が特に驚いたのは絵、歌詞、野球からも読解力を鍛えられるということです。
個人的に一番心に残ったポイント
私が抱えている課題の一つに「打ち合わせ中、相手の話していることの真意を理解する」というものがあります。
それを鍛えるためには、本を読むことが最適化と思っていました。
ですが、文章は読んで理解するのに時間がたっぷり取れますし、文章も論理建てて組み立てられていることが多いです。
しかし、打ち合わせとなるとリアルタイムなやり取り、且つ省略されてたり、倒置法になっていたりと文章とは全く違う状態なんだということに気付かされました。
それを鍛えるノウハウは書かれておらず、読解力を様々な場面で鍛える重要性を解かれていましたが、自分が抱えている課題の解決の道筋は見えてきた気がしました。
まとめ
著者は本だけでなく、どんなものに対しても向き合って分析することで真意を汲み取ることができる。とにかくどんなものに対しても、これはこうなんじゃないかという意見を持たれていて、本書を読み終えるときには、常に色々考えている方なんだなというのを感じました。
相手が何を伝えたいのかという真意を汲み取った上で、自分の意見を持つことができ、的確なアドバイスができる。
これができるだけで自身のバリューを生み出すことができると思います。
そして、これができる人はそんなに多くないということも実感しています。
他の本でアウトプットの方法やトレーニングすべき部分について学べることができましたが、本書では読解力をつける上での心構え的なことを学んだ気持ちです。