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AirTagの位置測位データは取り出せる!① ~生データ抽出編~

Last updated at Posted at 2023-10-19

本記事のゴール

  • AirTagの位置測位データを取り出す!
    • demo
  • 最終的に得られる結果の例
    +
    timestamp x y z
    16466.153469 1.526608 -90.042649 -8.601441
    16466.273513 1.543757 -90.120226 -1.454071
    16466.395865 1.551355 -89.938739 9.001518
    16466.553616 1.547471 -89.873304 15.544009
    16466.673660 1.547786 -88.254214 15.305837
    16466.793704 1.542401 -88.072648 8.913718
    16466.913749 1.529785 -89.061435 -3.331561
    16467.033793 1.533102 -90.601608 -17.429219
    16467.173845 1.525131 -93.156616 -31.547601
    16467.293889 1.537368 -96.305077 -43.633401
    ... ... ... ...

背景

  • Ultra Wide Band (UWB) を用いることで,iPhoneからAirTagの位置を高精度に測位できるようになった
  • iPhoneのFind Myというアプリを通じてAirTagの位置を知ることができる
  • その位置情報を生データとして収集することは一般に難しい
  • 本記事ではその生データを有線または無線で取得する方法を紹介
  • AirTagの位置測位データを研究者や開発者が活用できますように...

今回の準備物

  • Mac mini
  • iPhone 12 Pro
  • AirTag (iPhoneとのペアリング済)
  • USB-Lightningケーブル

共通の手順

  • iPhone上でApple公式サイトからAirTagプロファイルをダウンロード
    • Apple Developer未登録の場合はアカウントを作成 (無料)
    • AirTags for iOSのProfileを選択してダウンロード
    • これがないとデータが暗号化されたままで見れない
  • 以下の手順でiPhoneにプロファイルをインストール
    • ホーム画面から「設定」>「VPNとデバイス管理」を開く
    • AirTags Logging Profileを選択してインストール
  • Macのターミナルを開く
  • Homebrewをインストールしていない場合はインストールする
  • コマンドbrew install libimobiledeviceを実行してlibimobiledeviceをインストール
    • このライブラリがiOSのシステムログを出力してくれる
  • iPhoneをUSBケーブルでMacに接続
    • 「このコンピュータを信頼しますか?」が出てきたら「信頼する」を押す
    • 出てこない場合は一旦気にしなくてOK

有線接続時の手順

  • iPhoneのロックを解除して画面をつけたままにする
  • ターミナルでコマンドidevicepair pairを実行してiPhoneをMacとペアリング
    • Errorが出た場合
      • iPhone画面上に「このコンピュータを信頼しますか?」が出ていたら「信頼する」を押す
      • 上記コマンドを再実行
  • コマンドidevice_idを実行してiPhoneが有線で認識されているかチェック
    • <8桁-16桁のUDID> (USB) と表示されたらOK
    • 表示されない場合はケーブルを再接続するかデバイスの再起動を図る
  • コマンドidevicesyslog -u <UDID> | grep nearbydを実行してAirTagデータを受信
    • nearbydというプロセスがiPhoneのFind Myアプリに相当
    • grepを用いてそのプロセスのシステムログのみを抽出
  • iPhoneでFind Myアプリを起動してAirTagを探す
    • 画面上に生データが勢いよく流れる!!

無線接続時の手順

  • iPhoneのロックを解除して画面をつけたままにする
  • iPhoneとMacを同じWi-Fiネットワークに接続
  • MacのFinderを開いて左側のバーからiPhoneを選択
    • 最近のMacOSにはiTunesが入っていない
    • いくつかのアプリにiTunesの機能が分割されてFinderが同期機能を担っている
  • 一般から「Wi-FiがONになっているときにこのiPhoneを表示」にチェックを入れる
    • これで無線データ抽出が可能になる
  • iPhoneのケーブルをMacから外す
  • コマンドidevice_idを実行してiPhoneが無線で認識されているかチェック
    • <8桁-16桁のUDID> (Network) と表示されたらOK
    • 表示されない場合はWi-Fiを繋ぎなおすなど
  • コマンドidevicesyslog -n -u <UDID> | grep nearbydを実行してAirTagデータを受信
    • 有線と違って無線接続のオプションである-nをコマンドに追加
  • iPhoneでFind Myアプリを起動してAirTagを探す
    • 画面上に生データが勢いよく流れる!!

補足

  • Windowsでも同様の手順を踏めば実現可能と思われる
  • Ubuntuは個人的に非推奨
    • iTunesを使ってiPhoneの無線同期をONにする必要がある
    • iTunesはUbuntuに対応していない
    • Wineを使って仮想的にiTunesをインストールならありかもだが面倒
  • 生データを整形して位置データを取り出すプロセスは今後追記予定 (2023/11/01現在)
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