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ミニマムなgitサーバを作る方法

Last updated at Posted at 2016-07-31

この記事について

この記事ではミニマムなgitサーバの作成方法について書いていきます。
manjaro Linuxで作っていますが、Arch Linuxでも問題なく作れると思います。
pacmanなどの環境依存のコマンドを置き換えればubuntu、fedora上でも同じ方法で作成可能です。
最小限なのでプッシュとプルしかできません。(それで十分だと思いますが。)
より統合的なgitサーバを作りたいならば gitlab などのパッケージを使うのが良いでしょう。

必要なソフトのインストール

まずはgit。
パッケージマネージャで簡単に入れられます。

pacman -S git

次にサーバとクライアント間の通信に使われるsshを入れる必要があります。
下記のコマンドでsshをサーバにインストールして有効化してください。

sudo pacman -S openssh
sudo systemctl enable sshd
sudo systemctl start sshd

gitユーザの変更

gitを入れると新しくgitデーモンユーザができます。
ユーザのパスワード、ホームディレクトリを変更していきます。
アクセス制限を回避するためにルートに昇格します。

sudo su

gitユーザのパスワードを変更します。

passwd git

gitユーザのホームディレクトリを作成します。
所有者を変更することをお忘れなく。

mkdir /home/git
chown git /home/git

/etc/passwdを編集して作成したディレクトリをホームディレクトリに登録します。/etc/passwdのgitユーザの行

git:x:995:995:git daemon user::/bin/bash

git:x:995:995:git daemon user:/home/git:/bin/bash

に変更します。

sshの設定

サーバにクライアントがアクセスできるようにsshを設定します。
クライアント側で以下のコマンドを実行して鍵を生成します。

ssh-keygen -t rsa

ftpなどでサーバに公開鍵(id_rsa.pu)をアップロードします。
gitユーザのホームディレクトリにsshの設定ファイルを作ります。
下記のコマンドをgitユーザとして実行してください。

mkdir ~/.ssh
touch ~/.ssh/authorized_keys

クライアント側で生成した公開鍵を作成したauthorized_keysに書き込みます。

cat id_rsa.pub >> ~/.ssh/authorized_keys

これでsshの設定が終わりました。

git-shellの設定

セキュリティのためgitユーザのシェルを変更します。
この変更によりgitユーザは~/git-shell-commands内にあるコマンドしか実行できなくなります。
git-shellを有効化する前にgit-shellに許可するコマンドを設定します。
~/git-shell-commands内に新しいレポジトリを作るコマンドを書いたシェルスクリプトnewgitを置きます。

newgit
#! /bin/sh
mkdir -p ~/Projects/$1
cd ~/Projects/$1
git init --bare

これからgit-shellを有効化します。
/etc/passwdの先ほどと同じ行のうち/usr/bin/bashと書かれている場所を/usr/bin/git-shellに変更します。

git:x:995:995:git daemon user:/home/git:/usr/bin/git-shell

これでサーバの設定は終わりました。

テスト

まずサーバに先ほど作成したnewgitコマンドでTestレポジトリを作ります。

ssh git@remote_host
newgit Test.git

それから、クライアント側でコミットの準備をします。

git remote add origin git@remote_host:~/Projects/Test.git

プッシュが成功すれば完成です。

git push origin HEAD

バックアップの自動化

バックアップの自動化をしておきましょう。
サーバ側の"~/git-shell-commands"に下記のようにバックアップを作成するスクリプトをつくります。

backup.sh
#! /bin/sh
mkdir -p ~git/Backup/                                                                FNAME=`date --iso-8601`
tar -cvjf ./Backup/${FNAME}.tar.bz2 ./Projects
find ./Backup/ -mtime +14 -exec \rm -rf \{} \;
wall "Git Repository BackUped :)"

findから始まる行が重要です。この行がないとバックアップフォルダが肥大し続けます。
このコマンドをcronジョブに登録します。
sudo crontab -eを実行してジョブの編集を行います。

クロンジョブ編集画面
* */5 * * * /home/git/git-shell-commands/backup.sh

これにより、5時間ごとにbackupコマンドが実行されます。

セキュリティの強化

大切なものは守りましょう。ここでは2つの方法でセキュリティを強化する方法を紹介します。

  1. ファイルのアクセス制限 サーバにログインしてsuでルートになります。 下のコマンドでgitユーザのホームディレクトリ丸々のアクセス権限を変更します。
アクセス権限変更
chmod -R 700 /home/git/

これにより、他のユーザからはgitのファイルにアクセスできなくなります。

  1. sshのログイン制限 sudoedit /etc/ssh/sshd_configを実行してsshの設定ファイルを編集します。
/etc/ssh/sshd_config
ChallengeResponseAuthentication no
PasswordAuthentication no
UsePAM no
AllowUsers git # ログイン出来るユーザの指定。厳しすぎるかも?
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