概要
この記事では、LINEとGoogle Agent Development Kit (ADK) を活用し、料理レシピの記録や日常業務を自動化する個人用のマルチエージェントシステムの概要を解説します。
アプリケーション概要
- あくまで筆者個人のみが使用することを想定
- LINEからBotへメッセージ送信することで使用
サンプルコード:https://github.com/MokonaSato/line-multi-agent-sample/tree/main
システム全体像
主要機能
- レシピ記録の自動化
- URL送信 → Notion自動登録
- 画像送信 → Notion登録
- 実験的機能
- 簡易計算(四則演算)
- filesystem MCPツールを使用したファイルシステム操作
- Web検索・情報収集
環境・ライブラリ
開発環境
- Python: 3.12
- フレームワーク: FastAPI 0.115.12
- AIモデル: Google Gemini 2.5 Flash Preview(メイン)/ Gemini 2.0 Flash(検索用)
- クラウドリソース: Google Cloud Run + Cloud Build
使用ライブラリ
- LINE連携: line-bot-sdk 3.17.1
- AI連携: google-adk 0.5.0, litellm 1.69.2
- MCP(Model Context Protocol): mcp 1.8.1
- Web関連: FastAPI, aiohttp, beautifulsoup4
- その他: Pillow(画像処理), PyYAML(設定管理)
インフラ・デプロイ構成
- メインアプリ: Cloud Run
- サイドカー構成: Filesystem MCP Server, Notion MCP Server
- CI/CD: Cloud Build
- シークレット管理: Secret Manager
実装の経緯
最近、Claude Desktop × MCPサーバで生成AIとタスクをこなしていくのがとても便利だということに気づきました(【備忘録】今更MCPサーバを勉強した)。
しかし、通勤中などの外出時にプライベートPCは操作できないので、スマホからもツールを持ったエージェントを操作できたら便利ではないか?と思い、LINEをインターフェースとしたマルチエージェントボット作成を思いつきました。
実装ポイント
- FastAPI×LINE Messaging APIで非同期処理を実装【multi-Agent LINE bot ①】
- FastAPI×LINE Messaging APIで画像入力を実装【multi-Agent LINE bot ②】
- LINE Messaging API×Google ADKのRunner・Session管理【multi-Agent LINE bot ③】
- Cloud RunでMCP Serverを運用する:サイドカーパターン【multi-Agent LINE bot ④】
今後の課題
LINEでは画像と文字を同時に送れないため、他に画像認識を伴うタスクをさせるために工夫が必要です。