#はじめに
先日、健康診断に引っ掛かりました。腹回りがヤバい著者です。
在宅ワークが普及しつつある昨今。みなさんは体を動かしていますか?
特に座り仕事だと、ついつい運動不足になりがちです。
肩こりもつらいですよね。
そんなあなたと私の問題を解決するプログラム「PunchWriter」を作ってみました!
なんとこれがあれば、体を動かしながら仕事ができます!!!
#目次
PunchWriter とは
「身体で動かすテキストエディタ」です。
動作イメージは、本記事の先頭の動画を見てください。
コードはPythonで書かれていて、GitHubに公開しています(https://github.com/mzkohno/PunchWriter)。
目的はカロリーの消費です。運動不足の解消です。
PunchWriter のつかいかた
動作環境
Linux OS(動作確認環境:Ubuntu 20.04.3 LTS (64bit))
***後述する理由で、まだ Windows / MacOS ならびにWSLに対応しておりません。**すみません。。。
インストール
ソースコードはGitHub上に上げています。
こちらをクローンとかダウンロードとかしてください。
最初の準備
-
Python用のMediaPipe環境を構築します。
https://google.github.io/mediapipe/getting_started/python.html
さらに、Tkinter, pyokakaなどが入っていなければ、pip install してください。 -
PunchWriter.py コード中のグローバル変数
NIHONGO_FONT
を、お使いの環境に合わせて変更してください。
日本語フォントのパスであればOKです。
操作方法
起動
$ python3 PunchWriter.py
記入モード
・右側パンチ(NEXT) :次の文字へ
・左側パンチ(BACK) :前の文字へ
・下パンチ :文字のアセットの変更
・上パンチ(片手) :現在の選択文字の仮決定
・上パンチ(両手同時):仮決定した文字のテキストボックスへの出力
・バンザイポーズ :テキストボックスの改行
・ヒザ蹴り :仮決定した文字から最後の一文字削除
・スクワット :変換モードに変更(仮決定した文字がある場合)
*パンチ後に次のアクションに移るためには、両手を一度中央のセットポジションに置く必要があります
変換モード
・上パンチ :現在の変換候補のテキストボックスへの出力 ・ヒザ蹴り :現在の変換候補の削除 ・スクワット :次の変換候補へ すべて出力or削除でき次第、記入モードへ戻る *パンチ後に次のアクションに移るためには、両手を一度中央のセットポジションに置く必要があります終了方法
カメラ画面 :Escキーで終了
テキストボックス:CLOSEボタンで終了
PunchWriter の中身の話
MediaPipeを使っているので、実はこれEdge AI で動いていると言えます。
以下に現バージョンの技術的な内容と課題を記載します。
構成
1つのソースファイルで完結してるので、構成も大変簡単です。
カメラ画像処理用のスレッド (OpenCV)と、テキストボックス表示用のスレッド (Tkinter)に分けています。
MediaPipe ならびにpyokakaは、OpenCV スレッドの中で動かしています。
使っているML model はPose のみです。
各スレッドでやっていることは以下の通りです。
[OpenCV スレッド]
・カメラの画像を取得する
・モーキャプによりローマ字文字列を作成する(記入モード)
・変換したい文字列をpyokakaで変換する
・変換したひらがなをGoogle翻訳にHTTP request する。
・結果を受け取り、正しい翻訳結果を選択する(変換モード)
・決定した文字列をグローバル変数TYPE_CHAR に代入する
[Tkinterスレッド]
・TYPE_CHAR に値が入っている場合、UIに値を出力。その後、TYPE_CHAR の値をクリアする
罪状
お気づきの方もいるかもしれませんが、なんとこれ UIスレッドが複数あります。ゆるしてください、石を投げないでください。
このせいで、現行バージョンはLinuxOSでしか動きません。。。
どう考えてもよくない実装ですので、次のバージョンまでには解決します。
課題点
上記の罪状により、本コードは以下の課題を抱えています。
・Linux OS 以外で動かない
・終了時に、画面2つを同時に閉じることができない(独立している)
・テキストボックスをCLOSEボタンではなくXで閉じると、正常終了しない
また例えば他にも、以下のようなやりたいことがあります。
・Z軸を活かすことができなかった。将来的に前パンチもコマンドに取り入れたい
・テキストエディタのUIに改善の余地あり
・現在の消費カロリーの表示がしたい
次バージョンでは、これらの課題に取り組む予定です。
おわりに
「フィットネス × テキストエディタ」 という新たな取り組みに挑戦した本プログラム。
まだまだ課題の多いコードですが、将来的に何かに組み込んで使えるようにしたいですね。
参考
本プログラムを開発するにあたり、こちらのコードを大変参考にさせていただきました。
面白いコードをありがとうございます。皆さんもお試しください。
他、関係するページは以下です。
https://google.github.io/mediapipe/
https://pypi.org/project/pyokaka/