まえがき
どうも、物理工学科B3のみがわりです。皆さんは“パズル”は好きですか?僕はそこそこ好きです。きっとこの記事を読んでいるであろう皆さんのような頭を動かすことが好きな方々はパズルゲームを好きな人が多いのではないかと勝手に思っているんですけどどうなんでしょう。
というわけで今回は思いつきでおすすめの「頭を使う」ゲームを紹介していこうと思います。たまには息抜きに勉強以外のことで頭を動かしてみてもいいかも?
(応物アドカレなのに物理全く関係のないネタでしか記事を書いていないのでアイデンティティが消えてしまいそう。)
本記事は物工/計数 Advent Calendar 2023の11日目の記事になります。
目次
- The Witness
- Understand
- A = B
- 14種のマインスイーパーバリエーション
- FEZ
- Baba Is You
- 7 Days to End with You
- Papers, Please
- 8番出口
- Cypher
The Witness (steam)
言わずとしれた名作パズルゲームです。謎の無人島で目を覚ました主人公が、島のあちこちにある一筆書きパズルを解いていくというゲームで、具体的な説明がなにもないことによる不思議な魅力と、トゥーン調のデザインが美しいゲームです。
一筆書きパズル自体の完成度もとても良くて、最初は簡単なものからはじまり、最終的にはかなり頭を悩ませるような難易度のパズルも。ゲーム全体を通して一筆書きパズルという内容でいかに飽きさせないかがよく考えられている素晴らしいゲームです。
……というのがこのゲームの表の側面。実はこのゲームの舞台となっている島にはある“秘密”が隠されています。それに気がついたら最後、今まで見てきたあらゆるものを疑いの目で見ることになるでしょう。そして、パズルを全部解き終わった頃には、もう二度と現実の風景を今までのような目で見ることは叶わなくなっているかも……?
4000円という少しとっつきにくい価格かもしれませんが、面白さは保証しますのでぜひ遊んでみてください。
Understand (Steam)
500円という価格と、 mac対応 という事実が嬉しい本作は、前述した Witness よりもさらにシンプルな一筆書きパズルゲームです。本作はステージごとに複数のルールが有り、それに従って線を引いていくという単純なゲーム性。ルールの例としては、
- スタートは●
- ゴールは■
- ▲は通らない
みたいな感じです。
ここからが本作の魅力なのですが、これらの各ステージのルール、 プレイヤーに開示されていません 。プレイヤーに開示されるのは、「今自分が引いた線が何番目のルールを満たしているのか」のみ。よって、プレイヤーは「各ステージごとに様々な線をひいては試行錯誤をして、ルールを帰納的に特定し、それに従って線を引く」というトライアンドエラーを要求されます。本作で一番大変なのがこのルール特定の部分であり、本当に頭がおかしくなりそうなほど難しいです。世の中に存在する“易しい”パズルに飽きてしまった人は是非。
A = B (steam)
本作は、「代入」と「ループ処理」しかできないプログラミング言語を使って要求された処理を行うプログラムをコーディングするというパズルゲームです。このゲームにおけるプログラムの動作原理は2つしかなく、
-
A = B
で文字列 A を文字列 B に置き換える。 - 上の行から順番にプログラムを実行できるか検証していき、実行できる行が存在したらその行を実行した後に先頭に戻る(=ループする)。一行も実行できなかったら、その時点での結果を出力する。
という処理だけで目的の動作をさせなくてはなりません。しかも、「〇〇行以内」という追加ミッションもあるので最適な処理方法を思いつかないと一生沼にハマります。多分競技プログラミングとかが好きな人とかはハマると思うのでぜひ。ちなみにこいつも mac対応 です。
14種のマインスイーパーバリエーション (steam)
皆さんご存知マインスイーパーを、ちょっと特殊なルールでやってみようというゲームの本作。特殊ルールというのは例えば、「書いてある数字は本来あるべき数字よりも1大きいか1小さい」「地雷が3マス並ぶことはない」など様々。これだけでもかなり面白いのですが、本作の魅力はその 圧倒的な問題数 と 論理的に解くために必要最低限の情報だけ与えられる という点。普通に200時間くらい遊べる問題量と、運ゲーを許さないゲーム性は本当にこのゲーム800円でいいの?と思ってしまうほど。とにかくたくさん問題を解きたい人におすすめ。mac対応 です。
FEZ (steam)
お次はちょっと変わり種をご紹介。2Dアクションゲームというジャンルのゲームではあると思うのですが、かなり頭を使う作品なので混ぜ込ませてもらいました。
本作は2Dアクションゲームなのですが、「視点を回転」することができるというのが特徴的なゲームです。どういうことかというと、ステージ自体は3次元的に作られているのですがプレイヤーはそれを一方向に投射した図としてしか世界を見ることができず、どの方向に投射するかを選びながら目的地に向かっていくという形式のアクションゲームなのです(たぶん紹介動画を見ないとわからない気がする。)。
そしてこのゲーム、上述の特徴もかなり面白いのですがクリア後のやりこみ要素が凄まじく、そこに鬼畜難易度の謎解きが大量に存在します。意味の分からない文字を読み解いてコマンドを探したり、謎の地図に書かれた絵を参考にしながら宝を探したり……。攻略サイトを見ないで全部クリアした人は本当にすごいと思うレベルのゲームです。一風変わったアクションゲームをやりたい人におすすめ。
Baba Is You (steam)
こちらは純粋なパズルゲーム。ただしその難易度は鬼畜といっていいでしょう(今までのものも十分高いのですが)。本ゲーム最大の特徴は、 パズルのルールが操作可能なブロックとしてステージ上に置かれている ということです。
具体例として、タイトルにもなっている「Baba Is You」に触れていきましょう。このルールは、「Baba」「Is」「You」の3ブロックで構成されていて、「Baba」は犬みたいな見た目をしていたキャラクターを、「You」は主語に当たるものが現在自分が↑↓←→に直接操作できる物体であることを示すブロックです。こいつを例えば、「Rock」と書かれたブロックを持ってきて「Baba」と入れ替えてやると、「Rock」「Is」「You」になり、石が操作可能キャラクターに入れ替わるわけです(伝わらなかったら Steam の紹介動画を見てくれ。)。
つまりこのゲームは、「自分でパズル内に存在しているルールの書かれたブロックを動かしてルールをいじりながらパズルを解いていく」というゲームで、その動きのバリエーションがとにかくハチャメチャに多いため難易度が上がるとまずどこから手を付けていいかわからなくなるわけです。とにかく難しくてちょっとひねったパズルを解きたい人におすすめ。
7 Days to End with You (steam)
パズルゲームというよりはノベルゲームですが……インディーゲーの名作ということでご紹介。本作は記憶をなくして目を覚ました主人公が、起きたときに目の前にいた女性と会話をしながら記憶を取り戻していき、選択肢によってエンドが変化するマルチエンディング方式のごく普通のノベルゲーム……なのですが、本作の一番の特徴は 「作中の言語が主人公やプレイヤーにとって未知の言語である」 という点です。
女性の話す内容の字幕や作中に登場する文章などはすべて「見ず知らずの文字」で書かれていて、最初のうちは女性が何を言っているか全くわかりません。そのため、このゲームの主人公の目的である「記憶を取り戻す」ためにはまずこの文字を解読することが必要となります。この文字解読がとにかく楽しい。女性は必死になってこちらの状況を伝えてくるわけですが、記憶がないという状況と言葉がわからないという状況から何があったのかわからない不安感を煽られます。そして、次第に喋っている事がわかっていった時、物語の全貌がきれいに繋がっていくような感覚が素晴らしいです。
話としてもゲームとしてもシンプルで短い物語ですが、完成度が高くまとまっており、独自の楽しみも見いだせていることからインディーゲーの魅力が詰まった作品だと思います。ノベルゲームに興味がある人、文字の解読が好きな人にはぜひやって欲しい一作です。
Papers, Please (steam)
もはやパズル要素は全くありませんが安めの値段でできるおすすめゲームということで一つ。本作は「アルストツカ」という架空の国の入国検査官をするゲームです。システム自体は単純で、上から指示される指示書と法律に従って入国を希望する人々の持ち物、書類、密輸品の有無などを確認していくタスク消化系のゲームです。
こう説明してしまうと単調でつまらないゲーム家のように感じてしまうかもしれませんがそんなことはなく、毎日国の情勢に合わせて変わるルール、一人ひとり違う密入国の手段などに翻弄されながら、時にはテロリストに協力を求められたり、賄賂を渡されたり……。様々な場所で大変な検査と選択を迫られる仕様は「よくこのシンプルな作風でここまでの奥深さを作ったな」とプレイヤーを唸らせてきます。
また、入国審査のシステム自体もシンプルに間違い探し的な面白さがあり、気がついたら何時間もやってしまうような魅力があります。単純作業が好きな方や間違い探しが好きな方、一風変わったお仕事系ゲームを楽しみたい方などはぜひ。
8番出口 (steam)
間違い探し関連ということで、こちらもパズルゲームではないですが最近流行りのゲームをおすすめしてみます。本作は微ホラーな間違い探しのゲームで、あまりにもリアルに作り込まれた地下通路がずっと続く空間の中、
- 異変があったら戻る
- 異変がなければ進む
というたったそれだけのルールで進んでいき、「8番出口」から脱出することを目指すゲームです。このゲーム、 とにかく地下通路がリアルなことと間違いの種類の豊富さが魅力 で、インディーゲームとしてはかなりよく考えられた一作です。というのも、「間違い探し」というゲームとして確立されたシステムに面白さが保証されている上プレイヤーが自ら間違い(≒怖いもの)を見つけに行くというゲーム性、同じ見た目の空間が連続して続くという構造上一つ一つのオブジェクトを作り込めるという開発コスト、1時間弱で終わるという手軽さ、どこをとっても「流行るべくして流行った」といえる傑作だと私は思っています。
暇な時間にちょこっとできるので、流行りに乗っかってみませんか。
Cypher (steam)
「暗号」の名を関するこのゲームは、ゲームと言うより何かしらの試験を受けているような気分になる作品です。本作は「シーザー暗号」に始まる様々な種類の古典的な暗号を例題を通しながら学んでいき、最終的にすべてを自分の力で解かされる……というどっちかというと 教科書みたい な内容。まじで本来ツールを使って解くような(あるいは暗号の“鍵”を使わないと解けないような)暗号を手動で解かされるので、解いている途中はあまりの難易度に絶望と地獄を味わえますが、その分解けたときの快感は凄まじいです。私は友人3人とともに挑んで途中でリタイアしましたw(残った2人が最後まで解いてた)。暗号が好きな人におすすめ……できるかは微妙ですが、古典的な暗号を学びたい人におすすめ?です。
最後に
以上おすすめのゲームをとりとめもなく紹介していきました。なんとなく思いつきで記事を書いてしまったので楽しんでいただけたのかわからないのですが、一個でも気になるゲームが有ってくれると嬉しい限りです。ぜひ冬休みとかに遊んでみてください。