はじめに
Power Virtual Agetns で発表された ChatGPT の新機能は、以下の2つです。
- Boost conversations
- 会話のブースト - Create (and edit) with Copilot
- Copilot を使用したトピックの作成 (および編集)
今回は Boost conversations を利用する方法を記載します。
Create (and edit) with Copilot 機能については以下をご覧ください。
https://qiita.com/MiyakeMito/items/6f1963f71f4897d515c3
Boost conversationsって何?
いままでの Power Virtual Agetns は利用者の質問に対し、ボットが回答を持ち合わせていない場合や、ユーザーの意図を判断できない場合、ユーザーに質問を言い換を求めたり、ライブエージェントにエスカレートで対応する必要がありました。
このような状態において、「Boost conversations(会話のブースト機能)」を利用すると、外部ソースから情報を見つけ回答することが可能となります。
外部ソースには、組織や会社などのWebサイトを指定します。
ChatGPT を搭載した Bing検索 を利用し、指定したURLから関連情報を検索,称号,解析する とのことです。
Boost conversations(会話のブースト機能)の仕様
2023/04/18 時点での仕様と制限です
- プレビュー機能ですので運用環境での利用は意図されていません
- 米国リージョンでのみ使用可能です
- Learn には、英語以外の言語はサポートしないと記載がありますが、日本語でも動作します(精度も悪くない印象です)
- Dataverse for Teams 版の Power Virtual Agetns では動作しません。
あくまでスタンドアロン版でのみ利用可能です。 - 統合キャンバスを試す (プレビュー) でのみ利用可能です。
- 情報ソースとして利用する外部サイトは以下の制限があります。
https://learn.microsoft.com/en-us/power-virtual-agents/nlu-boost-conversations#url-considerations
特に、以下の二つは要注意です。
・ URL には、最大 2 つのレベルの深さ (またはスラッシュ (/) で示される "サブパス") を含めることができます。
○:www.aaa.com/bbb/ccc/
×:www.aaa.com/bbb/ccc/ddd/
・ 認証が必要な Web サイトまたは Bing によってインデックスが作成されていない Web サイトを指す URL からの応答は生成されません
社内のSPOサイトなどは不可です
Boost conversations(会話のブースト機能)を始める
① 米国環境で https://web.powerva.microsoft.com/ にアクセスし、スタンドアロン版Power Virtual Agetnsを開きます。
※ Power Virtual Agetns用ライセンスが必要です。機能を試す場合は、試用版を検討してください。
③ ボット名と、Boost conversationsするサイトを指定します。
④ 設定-AI機能-会話を増加する-保存
※情報ソースとなるサイトURLもここで変更可能です
⑤ ボットのテストで、試してみましょう
「会話を増加する」をOnにしてから、Boost conversationsが動作するまで、数分のタイムラグが発生することがあります。
作成したチャットボットの公開について
Preview期間中は、 Boost conversations を搭載したボットの公開はデフォルトでは不可です。
Power Platform 管理センターでテナントに対して有効にすることで可能となります。
Power Platform 管理センター で、
設定-会話を促進させる機能を使用してボットを公開する
を選択し、有効にします。
まとめ
Power Virtual Agetns には「トピックの提案」という、Q&A を取り込む機能が存在しますが、
この機能が不要になってしまうのでは?というくらいに強力な機能だと思います。
是非お試しください。