はじめに
6万km走った純正タイヤからブリヂストンREGNOに変えたところ、静かだし走り出しが軽いしで高いタイヤってこんなに良いものなんだなあと感動しました。ところで一体音は何dB減ったのだろうと気になってカタログを見てみたら、こんな騒音評価指標が使われていました。
REGNO GR-XII 製品特徴
音圧差での騒音エネルギー低減率の換算式は、
$$騒音エネルギー低減率(%)= \left( \frac{1}{10^{\frac{音圧差}{10}}} - 1 \right) \times 100$$
人間の感覚は対数的であることが知られています(ウェーバー・フェヒナーの法則)。音も例外ではないため、リニアスケールからログスケールへ変換したいところです。
騒音低減量 デシベル
音が何とかdB減ったというときは、比べている2つの音の音圧比または音の強さの比の常用対数をとります。
\begin{align} 騒音低減量(\rm{dB}) &= 10 \log (音の強さの比) \\
&= 20 \log (音圧比) \end{align}
logの前が10だったり20だったりするのは以下の関係式が成り立つからです。
$$音の強さ(\rm{W/m^2}) = \frac{(実効音圧(Pa))^2}{(密度(kg/m^3))(音速(m))}$$
一部の音楽プレイヤーは音量がdB表記なので馴染み深い方も多いのではないでしょうか。
リニアスケールからログスケールへ変換
騒音エネルギー低減率(%) を見慣れたデジベル表記に変換します。
$$音圧差 = -10 \log \left( 1 - \frac{騒音エネルギー低減率(%)}{100} \right)$$
音圧差というネーミングですが、これは実際には音圧比(dB)のようです。紛らわしいですね。
音圧差と書いてあったのでもっと面倒な変換が必要なのかなとも思いましたが、何のことはなくただ対数を取ればいいだけでした。
騒音エネルギー低減率(%)とデシベルの対応をグラフで見てみます。
20%音が減ったとか書いてあるとおお、すごいなと思いますが(実際すごい)、耳で聞いてみるとそんなに差は感じないと思います。
私が感動したのは古いタイヤかつ下位グレードからの交換だからで、GR-XIとGR-XIIの違いは判断が難しいレベルかもしれません。あくまでもカタログスペック上はです。