0. はじめに
高校でChromebookを使って、プログラミング教育を行うための環境構築手順をシミュレーションしてみました。
1. Linuxを有効化
- 設定アプリで、次の手順で有効化する。
「ChromeOSについて」→「Linux 開発環境」→[設定]→「Linux 開発環境をセットアップする」→[次へ]→ユーザー名を設定→[インストール]→ターミナルが開く - 日本語入力のための設定は必要ない
2. フォントとモジュールのインストール
- 開いたターミナルで、まずは
sudo apt update && sudo apt upgrade -y
- VSCodeを日本語化したとき、メニューがぼやけるので、きれいな日本語フォントをインストールする
sudo apt install fonts-noto-cjk -y
- 仮想環境を作りパッケージをインストールしたいので、venvをインストールする
sudo apt install python3-venv -y
- matplotlibのグラフを表示するためにtkinterをインストールする
VSCodeでJupyter Notebookを利用する場合は不要。
sudo apt install python3-tk -y
3. VSCodeのインストール
- 公式サイトからDebian用の.debファイルをダウンロードする
- .debファイルをダブルクリックしてLinuxにインストールする
4. VSCodeにPython開発環境を設定
- ランチャーからVSCodeを起動する
- 日本語化のための拡張機能をインストールする
- Pythonの拡張機能をインストールする
- Jupyterの拡張機能をインストールする(以前はPythoの拡張機能とともにインストールされていたが、別になった。)
- 「MyProjects」というフォルダを作成し開く
- [Ctrl]+[Shift]+[@]キーを押し、ターミナルを開く
- 仮想環境を作成する
python3 -m venv venv
- 仮想環境をアクティブ化する
アクティブ化すると、ターミナルの先頭に (venv) と表示される。
source venv/bin/activate
- 仮想環境のpipをアップデートする
python3 -m pip install --upgrade pip
- 仮想環境にjupyterをインストールする
python3 -m pip install jupyter
- 必要なパッケージがわかっていればインストールしておく(今回は、次の起動確認のために matplotlib をインストールする)
python3 -m pip install matplotlib
5. 起動確認
- VSCodeのメニューの「ファイル」→「新しいファイル」→「Jupyter Notebook」から新しいnotebookを作成する
- 4-7で作成した仮想環境のカーネルを選択する
- 次のコードを入力して実行する
parabolic_motion.ipynb
import math as math import matplotlib.pyplot as plt plt.rcParams['font.family'] = 'Noto Sans CJK JP' # matplotlibで日本語を表示するための設定 dt = 0.01 v0 = 30 g = 9.8 x = [0] y = [0] angle = 45.0 * math.pi / 180.0 vx = [v0 * math.cos(angle)] vy = [v0 * math.sin(angle)] for i in range(1000): vx.append(vx[i]) vy.append(vy[i] - g * dt) x.append(x[i] + vx[i] * dt) y.append(y[i] + (vy[i] + vy[i + 1]) / 2.0 * dt) if y[i] < 0: break plt.plot(x, y) plt.title("物体の放物運動") plt.xlabel("水平距離") plt.ylabel("高さ") plt.show()
- 成功!
実際はネットワークの通信速度の問題から、こんなにうまくいかないと思いますが。