目的
設定の変更やアプリをインストールすることができるXubuntu(本家Ubuntuや他のフレーバーでも可)のLive USBメモリを作成する。
本体のHDD(SSD)にインストールすることなく、Xubuntuを体験することができる。
準備するもの
- Windows PC
- Rufus
今回は、その時点での最新版 rufus-4.0.exe をダウンロード。
- UbuntuのISOファイル
今回は、xubuntu-23.04-minimal-amd64.iso をダウンロードし使用した。
私にとって不必要なアプリ(firefox、LibreOffice、ゲーム等)がインストールされていないので、xubuntu-minimal を選択した。
- USBメモリ(16GB以上)
USBメモリへISOファイルの書き込み
- ダウンロードした rufus-4.0.exe をダブルクリックして実行。(インストールは必要ない)
- 「デバイス」で、USBメモリを選択。
- 「ブートの種類」で、ISOファイルを選択。
- 「保存領域のサイズ」のスライダーを右端まで移動。
これにより、ext3でフォーマットされたcasper-rwという名前のパーティションが作成され、ここに変更が保存される。 - 「スタート」をクリック。
- 終わったら「閉じる」をクリック。
起動後のメニュー等を日本語化する場合は、USBメモリは取り出さずに、次の手順に進む。
起動後のメニュー等の日本語化
Rufusは、boot/grub/grub.cfg
の
linux /casper/vmlinuz file=/cdrom/preseed/xubuntu.seed maybe-ubiquity quiet splash ---
を
linux /casper/vmlinuz persistent file=/cdrom/preseed/xubuntu.seed quiet splash ---
のように書き換えてくれる。
これにより、Welcome画面を出さずにデスクトップの表示まで進むことができる。
しかし、メニューは英語になるので、boot/grub/grub.cfg
をテキストエディターで開き、linux
で始まる行の末尾に、debian-installer/language=ja debian-installer/locale=ja_JP.UTF-8 keyboard-configuration/layoutcode?=jp keyboard-configuration/modelcode?=pc105
を追加する。
grub.cfgの変更箇所
-set timeout=30
+set timeout=10
loadfont unicode
set menu_color_normal=white/black
set menu_color_highlight=black/light-gray
-menuentry "Try or Install Xubuntu" {
+menuentry "Xubuntu" {
set gfxpayload=keep
- linux /casper/vmlinuz persistent file=/cdrom/preseed/xubuntu.seed quiet splash ---
+ linux /casper/vmlinuz persistent file=/cdrom/preseed/xubuntu.seed quiet splash --- debian-installer/language=ja debian-installer/locale=ja_JP.UTF-8 keyboard-configuration/layoutcode?=jp keyboard-configuration/modelcode?=pc105
initrd /casper/initrd
}
残りのlinux
で始まる行の末尾にも追加したら、上書き保存する。
Xubuntu Live USBメモリ起動後の設定
ネットワークへ接続
- 右上のネットワークアイコンから
timezone の設定
- Ctrl+V でターミナルを起動し、次のコマンドで
timezone
を変更する。
sudo timedatectl set-timezone Asia/Tokyo
時間をローカルタイムにする
- 同じコンピュータでWindowsとUbuntuを使うと、Windowsの時間がずれるので、次のコマンドでローカルタイムにする。
sudo timedatectl set-local-rtc true
時刻合わせのサーバを NICT へ変更
- nanoで、
/etc/systemd/timesyncd.conf
を編集する。
sudo nano /etc/systemd/timesyncd.conf
timesyncd.confの変更箇所
[Time]
-#NTP=
+NTP=ntp.nict.jp
- 変更できたら、Ctrl+O でファイル名を確認し、Enter で保存
- Ctrl+X でnanoを終了
パッケージ一覧の更新とパッケージの更新
sudo apt update && sudo apt upgrade -y
Enterキーを押さなくてもshutdownするようにする
- grubメニューで e を押し、
quiet splash
を削除して、Ctrl+X で起動すると、起動時と終了時にログを表示させることができる。 - 終了時に表示されるログを確認すると、"Please remove the installation medium, then press ENTER: "と表示され、終了処理がストップしていることがわかる。
- そこで、Enterキーを押さなくてもshutdownするように、nanoで、
/sbin/casper-stop
を編集する。
sudo nano /sbin/casper-stop
-
/sbin/casper-stop
の下の方の、次の場所に、return 0
を追加する。
casper-stopの変更箇所
eject -p -m $device >/dev/null 2>&1
[ "$prompt" ] || return 0
+ return 0
if [ -x /bin/plymouth ] && plymouth --ping; then
plymouth watch-keystroke > /dev/null
else
read x < /dev/console
fi
}
do_stop
ジャーナルログを止める
- ジャーナルログの書き込みでshutdownまで時間がかかるので、nanoで、
/etc/systemd/journal.conf
を編集する。
sudo nano /etc/systemd/journal.conf
journald.confの変更箇所
[Journal]
-#Storage=auto
+Storage=none
- 変更を反映させる。
sudo systemctl restart systemd-journald
ユーザーの変更
- 現在のユーザーxubuntuに、パスワードが設定できないので、セキュリティー上、ユーザーを変更する。
新しいユーザーの追加
sudo adduser <new-username>
新しいユーザーをsudoグループに所属させる
sudo usermod -aG sudo <new-username>
ログアウトし、新しいユーザーでログインする
デフォルトユーザーxubuntuを削除する
- デフォルトユーザーxubuntuが実行しているプロセスを止める
sudo -u xubuntu kill -9 -1
- デフォルトユーザーxubuntuを削除する
sudo userdel xubuntu
- デフォルトユーザーxubuntuのホームフォルダを削除する
sudo rm -rf /home/xubuntu
自動ログインの設定変更
- nanoで、
/etc/lightdm/lightdm.conf
を編集する。
sudo nano /etc/lightdm/lightdm.conf
lightdm.confの変更箇所
[SeatDefaults]
allow-guest=false
autologin-guest=false
-autologin-user=xubuntu
+autologin-user=
autologin-user-timeout=0
rootのパスワードの設定
- ubuntuでは、デフォルトでrootにパスワードが設定されていなので、
sudo passwd root
- パスワードが設定されていないと、rootは使用不可らしいが、念のために。
フォルダ名を英語にする
- 次のコマンドを実行
LANG=C xdg-user-dirs-gtk-update
- "Don't ask me this again" にチェックを入れて、[Update Names] をクリック
- ログアウトし、ログインする
- "次回から表示しない" にチェックを入れて、[古い名前のままにする] をクリック
日本語入力できるようにする
-
fcitx5-mozc
が、良いようなので、fcitx5-mozc
をインストール
sudo apt install fcitx5-mozc
- ログアウトし、ログインすると日本語入力できるようになる。
Google Chrome のインストール
- xubuntu-minimal には、ブラウザがインストールされていないので、次のコマンドで、Chrome の deb ファイルをダウンロード
wget https://dl.google.com/linux/direct/google-chrome-stable_current_amd64.deb
- 次のコマンドで、インストール
sudo dpkg -i google-chrome-stable_current_amd64.deb
今回は、ここまで
- 「ここはおかしい。」「ここはこうすれば良い。」というアドバイスお待ちしています。