画像や動画から人間の姿勢判定を行う人工知能「Posenet」から得られるデータをスポーツ・ゴルフに活用しよう、という試みを行なっています。
という訳で、Posenetで得られる座標から、米国PGAツアー・FedexランキングTOP50選手のインパクト画像を手作業でかき集め、選手によって差があるのか、を検証してみました。
今回はJavascript情報が無いですが、Posensetは「こちら」のExample usage の通りで、簡単に動作させることが出来ます。
ゴルフスイングの特徴を把握しようと思ったら
画像内の特徴点座標は、その画像本体の幅や高さがまちまちで、また人物が写っている箇所も異なるのため、単なるx,y座標点比較では相違・類似度の計算は出来ない、と考えました。
よって、多少のアングルのズレは仕方ない、として、特徴点3点がなす角度を算出し、その平均値をトップレベル選手のスイングの特徴、と定義付けることにします。(少し無理矢理感があります・・)
特徴点3点、3箇所
- 「鼻 - 胸 - 腰中心」の角度:122.53度
- 「鼻 - 腰 - くるぶし」の角度:119.71度
- 「鼻 - 胸 - 右手首」の角度:68.01度
という感じです。
これを50選手分機械処理を行い、平均は以下の通りとなりました。
標準偏差は1桁なので、トッププロは、アドレスやバックスイングの癖が強くても、インパクトの瞬間は選手によって大きな誤差は無い、ということでしょうか。
##相関係数を出してみる
EXCELでの作業となりますが、平均値と各選手の値の相関係数「CORREL()」を出してみました。
当然ながら、全て「0.98」以上になりました。(以下10名抜粋)
平均値と各選手の値との相関だけでなく、各選手同士の相関も、0.96以上となりました。
*相関係数は、−1以上1以下の実数に値をとります。相関係数が正のとき確率変数には正の相関が、負のとき確率変数には負の相関があります。また相関係数が0のとき確率変数は無相関です。
一般ゴルファーのインパクト角度と比較してみる。
では、一般ゴルファーとの差はどうでしょうか?
相関係数は、「0.92」。
上記から考えると、0.92は、「PGAツアートップレベル選手のスイング特徴点」からは、かけ離れている、と言っても良さそうです。
角度だけを見ると、首だけが下がった立ちんぼ状態、でしょうか。
##今後
今回はまだ簡易な状態ですが、今後はTOP100〜もっと多くのトップレベル画像を収集&角度測定箇所を増やして、検証とモデル作成を続けたいと思います。
「教師なし」学習で分類しても良いかも。
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