昨年末から考えるところがあって発言を取り消し、言語についての積ん読本を整理していました。読んでない本で部屋を占領し家人から小言を貰っているからでもあります。
おかげでこの年になって目から鱗が落ちるような体験をしました。その一つとして、『記号と再帰』田中久美子著、東京大学出版会から孫引きしますと、「思考がすべて記号であるという事実を人生は思考の連続であるという事実と共に考えると人は記号であるということになる」p.26。
チャールズ・サンダース・パースの言葉です。
自分自身は「シンギュラリティは到来しない」と思っていましたが、一挙に怪しくなりました。150年以上前のアメリカの思想家が実に示唆に富んだ著作を残していたのですね。シンギュラリティが到来しないどころかそもそも人は記号だというのですね。
ならばMindと言語と人についても、もう一度考え直す必要があります。Mindと日本語と日本語話者は同じ地平に立って処理される必要があります。