前回は、Salesforceの関連リストに予約DMOを追加しました。
今回は、「計算済みインサイト」という機能を利用します。
以下のワークショップ[Exercise 7]の手順に沿って、操作を行います。
計算済みインサイトとは
「計算済みインサイト」とは、Data Cloudに集めた様々な顧客データ(購買履歴、Webサイト閲覧など)を組み合わせて、「顧客ごとの合計購入額」や「特定期間のサイト訪問回数」といった、分析に役立つ独自の指標(データ)をあらかじめ計算しておく機能です。
重い集計処理を先に済ませておくことで、顧客リスト作成や分析の際に、結果を待たずにすぐに利用でき、施策などを素早く実行できます。
計算済みインサイトの作成方法
[計算済みインサイト]から[新規]をクリックします。
主な計算済みインサイトの作成方法は次の2つです。
-
ビジュアルビルダー(ビルダルインサイトビルダー)
- ノーコード/ローコードの視覚的なツール
-
SQL式
- Data Cloud SQL というSQLライクな言語をエディタに直接記述
ここでは、[ビジュアルビルダーを使用して作成]をクリックします。
計算済みインサイト と ストリーミングインサイト
この選択肢の2つの違いは以下です。
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計算済みインサイト (Calculated Insights)
- スケジュール実行(例: 毎日夜間など)のバッチ処理
- Data Cloud に蓄積された顧客データ全体
-
ストリーミングインサイト (Streaming Insights)
- データが流入した時にリアルタイムで処理
- Web行動やアプリ利用など、「今」発生しているデータ
ここでは、計算済みインサイト
を選択します。
ビルダルインサイトビルダーでの操作
入力データで、Reeservation
を選択します。
[結合]を選択します。
Unified Individual ccid
を選択します。
これで、予約データと統合プロファイルを結合します。
自動的に、結合方法が示されます。
ここでは、予約情報を、顧客の統合プロファイルに正しく結びつけることです。
次のデータ結合ステップを行います。
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Individual
オブジェクト: 予約ゲストの基本情報を取得(重複の可能性あり) -
Unified Individual Link
オブジェクト: 元のゲストIDを統一IDに紐付ける対応表 -
Unified Individual
オブジェクト: 統一IDを使い、最終的な統合顧客プロファイルを取得
↓ワークショップのページの図を引用
このように、予約データを統合プロファイルに繋ぐことで、データ集計の精度が上がります。
この仕組みがあると、たとえ顧客が過去に異なる情報(別名義など)や異なるシステムで予約していても、それら全てを同一人物のものとしてまとめ、本来の総利用額(顧客生涯価値 = LTV)などを正確に把握できるようになります。
[適用]ボタンを押して次へ進みます。
予約に関するライフライムバリュー指標の作成
続けて、[集計]をクリックします。
[基準]をクリックして、[件数]でReservation IDを選択します。
Lifetime Reservations
と入力します。
適用をクリックします。
ライフライムバリューの集計
続けて、[合計]のTotal Priceを選択します。
名前は、Lifetime Valueと入力します。
ディメンジョンの作成
ディメンジョンを作成していきます。
Data Cloudのディメンションとは、顧客データなどを分類・整理するための「属性」です。例えば、地域、性別、商品カテゴリ、キャンペーン名などがディメンションにあたり、これらを使ってデータを分析・セグメント化します。
ディメンション名をUnified Id とします。
適用ボタンで保存します。
## 保存と実行
ライフライムバリューの集計とディメンジョンを作成したら、[保存して実行]をクリックします。
Spend Profile By Guest
(ゲストによる支出プロファイル)と入力します。
[有効化]ボタンを押します。
[今すぐ公開]をクリックします。
計算済みインサイトの確認
この「計算済みインサイト」は、次の3項目を出力することが、画面から確認できます。
またデータエクスプローラーで計算結果を確認することもできます。