はじめに
IBM Personal Communications (PCOMM) を使用してz/OSに接続した際に使用するTSOとISPFについて簡単にまとめました。
TSOとは
TSO (Time Sharing Option) とは、1971年にIBMによって導入された、対話型のコマンドラインインターフェースです。メインフレーム環境で効率的に作業を行えるようにするために導入されました。
TSOコマンドといわれるコマンドを入力して、システムの操作やデータ管理をリアルタイムで行うことができます。
またジョブの送信や監視など、ジョブの管理も可能です。
ISPFとは
ISPF (Interactive System Productivity Facility) は、1975年に導入された、対話型のユーザーインターフェースです。
TSO上で動かすソフトウェアとして開発されました。プログラムの編集やデータセット、ジョブの管理などを視覚的に簡単に行うことができます。
TSO上で動くので、使用するにはTSOのログインが先に必要です。
TSOコマンド
TSOコマンドとは、TSOのコマンドライン上で入力できるコマンドのことです。標準で用意されているTSOコマンドは約40種類ありますが、それらのコマンドの多くはプログラムやデータセットの操作に関するもので、現在はISPF上で行われることが主流になっています。
なのでTSOコマンドを入力してシステムを操作することは最近は少なくなっています。
TSOコマンドは下記にまとめられています。
ISPFコマンド
ISPFコマンドとは、ISPF上で入力できるコマンドのことです。プログラムの実行やデータセットの操作などを行う際に使用されます。
ISPFの起動方法
TSOにログインすると、通常はTSOコマンドが入力できるコマンドラインの画面に遷移します。
※画面に「READY」と表示され、TSOコマンドの入力待ちの状態になります。 (READYプロンプトと呼ばれます)
そこで「ISPF」と入力すると、ISPFが起動されます。
ただ最近はTSOにログインするとTSOのコマンドライン画面を表示せずすぐにISPFを起動したり、ISPFを終了したらTSOもログアウトするようなカスタマイズを行った状態で運用されている企業もあります。
その場合は、TSOのコマンドライン画面をスキップしてISPFの画面が表示される挙動になります。
TSOにログインすると直接ISPFが起動するようにカスタマイズされていても、TSOコマンドは入力できます。
ISPFのメニューから「6. コマンド」を選択すると、TSOコマンドが入力できる画面に遷移します。
TSO/Eとは
TSO/E (Time Sharing Option/Extensions) はTSOがリリースされた後、TSOの機能拡張版としてリリースされたものです。