概要
Windowsのパソコン業務を自動化できるRPAツールのPower Automateについて、基本的なことをまとめてみました。
目次
Power Automateとは
Microsoftが提供する、日常業務を自動化できるようになるサービスです。「Power Automate」と「Power Automate Desktop」という2種類があります。
歴史
2016年にPower Automateの前身となるMicrosoft Flowが誕生しました。
このサービスでは主にクラウドサービス間の連携や業務の自動化を行うことを目的としていました。
※この時点でノーコードでフローを作成できていました。
2019年にPower Platform (業務の自動化やアプリ開発、データ分析などをノーコードもしくはローコードで実現するための統合ツール群) の一部として含まれるようになったため、その際にPower Automateという名称に変更されました。
その後、Power Automate Desktopが登場し、RPA機能が追加されました。
このRPA機能により、従来のWebサービスの自動化だけではなく、ローカルPC上での操作も自動化の対象になりました。
できること
以下は本当に一例です。
Power Automateでできることは多くあります。
自動でメールを送信
特定の日時や決まった周期で、自動でメールを送信できます。
ファイル管理
SharePointやOneDriveなどにファイルがアップロードされたときに、自動で別の場所にコピーしたり、名前を変更することができます。
データ処理
Excel等のデータを読み取り、データの内容で条件分岐して処理を行うことができます。
Power AutomateでSharepoint上のExcelのデータを抽出する場合、基本的には対象のデータが「テーブル形式」になっている必要があります。
Power AutomateはExcel Online(Business)コネクタを使ってExcelファイルを操作しており、そのコネクタは
- テーブルから行を取得
- テーブルに行を追加
- テーブル内の行を更新・削除
といったテーブルとして定義されている範囲に対して機能します。
そのため、A1~D10といった通常のセル範囲を指定してのアクセスはできません。
※Power Automate DesktopでローカルのExcelを読み込む際は、テーブル形式でなくてもデータを取得できます。
基本的な使用方法
操作方法については、Web上にさまざまな解説があります。
以下の動画様でわかりやすく説明されていました。
- (動画) 絶対知っていたい最先端スキル、Power Automateでできること5選を徹底解説します!
- (動画) 【PowerAutomate入門】10分で分かる!PowerAutomateでできることは?
ちょっとしたコツ
Power Automateを使用してフローを作成する際の、ちょっとしたコツを記載しました。
エラーハンドリングを行う
「スコープ」と「実行条件の構成」を使用し、エラーハンドリングができます。これにより、例えば定期的に自動実行されるフローがエラーになった際に、自動でメールを送信するという機能を追加することができます。
ワークフロー式関数を覚える
ノーコードでは柔軟に対応できないフローも、ワークフロー式関数 (Power Automateなどで使用できる式) を少し覚えると、柔軟なフローを作ることができます。個人的には、Sharepoint上のExcelデータを取得し操作する際に使用しました。
参考
- Azure Logic Apps および Power Automate のワークフロー式関数のリファレンス ガイド
- Power Automate ワークフロー式関数 parameters, action関数他 まとめ+環境変数について
- Logic Apps とか Power Automate で使う関数
Power Automate Desktopとは
Power AutomateがクラウドベースでSharepointなどWebサービス上の操作を自動化してくれるのに対し、Power Automate DesktopはPCのローカル環境ベースで、個人PCの中で行う操作を自動化するために特化しているツールです。人間がマウスやキーボードで行う作業を自動化してくれるイメージです。ただしPCを起動しておかないと、フローは実行できません。
こちらからダウンロードできます。
終わりに
業務効率化の方法は様々あると思います。ショートカットキーを覚える、Excelのマクロを覚える、AIの助けを借りる、等...
Power Automateも、このような業務効率化につながるツールだと思いますので、少しずつ身に着けて実際に使用していきたいです。