#はじめに
本記事はLife is Tech!Advent Calendar 8日目の記事です!
今回はコードを書き始める手前、サービスの設計に関する技術的手法の記事を書こうと思います。
簡単に言えばアイデア出しのやり方ですが、私がコードうんぬんの話ではなくその前提に当たる部分を書きたいと思ったのは以下の3点の理由からです。
・アプリ、web、その他創作における全ての根幹であること
・高かめた技術力を最大限活かせると良いと思ったこと
・アイデア出しの"手法"はたくさんあるものの、そもそもそのアイデアってどこから湧き出るかを書いたものがなかったこと
最後の3点目については少しわかりづらいかと思いますが、世の中にはアイデアの出し方について書かれた本やブログ記事などが五万とあります。それらを有効に使うにはまず、アイデアが一体同いう風に生み出されていて、それを支えているものが一体何かということを考えて欲しいのです。
何分、こういった記事を書き慣れていないので拙い部分もあるかとは存じますが、ご容赦ください。
#1.アイデアがプログラミングに何故大事なのか
私がプログラミングを始めた際に、よく言われていたのは
「技術的に優れたものを製作することよりもユーザーを獲得することが大切」
ということでした。
サービスは、ニーズがあって初めて成立します。
確かに、とても難しい技術を使用して苦労して作り上げてもそのサービスにユーザーがいないのであれば、自己満足になってしまうかもしれません。
だからこそ、その技術的苦労を無駄にしない為にもサービスを作り始める手前のアイデア出しが非常に大切なのです。
#2.アイデアは湧いてでくるものなのか
よく、素晴らしいアイデアを目にした時「こんな発想思いつかないなあ」とか「これは天才の発想だ」とか考えていませんか?
アイデア=湧いて出てくるもの、閃くもの だと多くの人は考えているのではないでしょうか。
確かに、世の中のサービスを拝見したり、成功者のインタビューを見ているとその着眼点や発想には大変敬服します。
しかしながら、そういった天才的な閃きをされる方は極少数で、多くの人にとってアイデアは神の啓示の如く降ってくるものでも、突然湧いてくるものでもありません。
アイデアは浮かぶものはなく、その人の経験や価値観によって見出されるもの なのだと私は考えています。
ところで、私もそうなのですが所謂アイデアの掛け算などのインターネットなどで得られるアイデア出しの手法を使おうにもそもそものアイデアがあまり出てこない人にはちょっとした共通点があります。
この世界に不満がないこと
サービスは基本的にニーズの発見によって生み出されます。
便利なサービスが欲しい、面白いゲームがしたい、そういった人間の欲求が今日のサービスやアプリを形成しているのです。
ただ、現代のIT化が進み多くの人がインターネットの便利さを享受できる世の中おいては大抵の欲求が実現されてしまっています。
そんな世界の中でただ普通に生きているだけでは革新的な発想は得づらいと言わざるを得ません。
#3.語彙力向上のすゝめ
先述の通り、アイデアは自ら探し求めて見出していく必要があります。
その中で鍵となってくるのが 語彙力・表現力 です。
私はありがたいことに他の方々から、難しい言葉を知っているだとか博識であると言っていただけます。
なぜ、私が難しい言葉を知ろうとし、あらゆる知識を吸収しようとしているかというと、それが新しいアイデアに繋がるからです。
突然ですが、"スマートフォン"に詳しく教えてくだいと言われた時、あなたはどのように答えますか?
一言で表すのであれば"便利な機械"なのかもしれません。
ここで、少しだけ表現力を働かせてみましょう。
私は今の"便利な機械"というのをもう少し噛み砕いてみました。
このように表現を豊かにもう少し分解してあげるだけで、物事の性質や本質が捉えられるようになってきます。
次に、硬い文章ばかりでは読むのも疲れてしまうのでちょっとしたクイズを出題します。
あなたは、次に挙げる10個の言葉がどのような意味を持つかを説明できますか?
・大山鳴動
・まず隗より始めよ
・Noblesse oblige
・アジャイル開発
・SDGs
・サステナブル
・雨垂れ石を穿つ
・HTTP
・NullPointerException
・可惜夜
プログラミングにおいて非常に重要な言葉から全然関係のない古事成語まで並べて見ましたが、どれくらい分かったでしょうか?
恐らく、インターネットで調べれば何百件ものわかりやすい解説が出てくることでしょう。
ここで私が言いたいのは、語彙力の豊かさは表現力の豊かさであり、表現力の豊かさはアイデアを生み出す種 だということです。
インターネットの発達した現代において、言葉は調べればすぐに出てくるようになりました。
略語が流行し、「それな」などの万能語などで大半の会話を済ませる方もいるかもしれません。
ただ、そこから新しい発想は中々生まれません。
語彙力があるということはそれだけその人の引き出しの多さ、ひいてはそこから新たな発想への昇華に繋がるのです。
さっきのクイズの中の"雨垂れ石を穿つ"を例に考えて見ましょう。
この言葉は、雨も石に垂れ続ければいずれ石を貫通するに至ることから小さな努力も続けていれば成功に至るという意味を持つ言葉です。
もし、この言葉を知っていればタップして雨粒を降らし、石を破壊するゲームという発想がすぐに浮かんできます。
それが面白いかどうかは一旦置いておいて、言葉を知っていることはそれだけ新たな発想を生み出す手助けをしてくれるのです。
知識や語彙力は何者にも変え難い財産です。
なんでも調べられる現代だからこそ知らないことには中々出会えないし、検索することも難しいでしょう。
かの有名レオナルド・ダ・ヴィンチの言葉を拝借するのであれば、 全ての知識には可能性がある のです。
さて、語彙力を身につけたら今度はいつもより少しだけ節々に目を向けて見てください。
有り体に言えば、世界の見方が変わっているはずです。
今まで何とも思わなかった物事に対して、あの現象に似ているだとか、こういう表現がピッタリくるだとか以前よりも目に止まるものが増えることでしょう。
そして、新たな発見はそのまま新たな発想へと昇華され、たくさんのアイデアの元となります。
そうしたら後は、世にあるあらゆるアイデア出しのフォーマットに沿ってそのアイデアを広げて革新的なサービスの着想を得られることでしょう。
ここでもう1つだけ語彙力向上を私が訴えているのは理由があります。
それは、検索力が向上するということ。
プログラミングを実際に行っていく中で簡単には検索できないような技術を利用することがあるかもしれません。
そうした時に、目的の技術について多種多様な表現を知っていると検索しやすくなります。
アイデア出しのみならず、語彙力はプログラミングをしていく上で磨いておいて損のない力です。
#4.ニュースをみよう
ここまでで、アイデアが自分で見つけ出すものであるということとそのアイデアを見出すためには語彙力を高めて表現を豊かにすることが大切だということを書いてきました。
ここからは、先述の通り私のような"世の中に不満がない人"がニーズを見つける為の方法を書いていこうと思います。
見出しの通り、ニュースを見ると良いです。
テレビやweb、Twitterでも構わないのでニュースを出来るだけたくさん目にして見てください。
どうして、ニュースなのかというとニュースにはニーズが詰まっていたり流行がすぐにわかるからです。
ニュースでは、その時々に困っている人々や世の中の話題を扱っています。
自分では今世間にどんなニーズがあるのかがわからない人や、特に不満もなくどんなサービスを作るのかを迷っている人にとってニュースは最適です。
さらに言えば、ITやプログラミングの話題だけではなくもっと幅広い分野のニュースを見るのをオススメします。
どうしてかというと、ITやプログラミングの分野のニーズは多くの人が関心があり、割とすぐに解決されてしまいます。
これは実際に私が色んなニュースを目にした結果、やはりIT化の進んでいない分野はまだまだニーズに溢れています。
自分の中にニーズがない方は是非色んなニュースを見てそのニーズを吸収して見てください。
ニュースで取り扱われるということは確実にそのニーズを欲している人がいるということです。
ニュースには、ニーズの発見だけではなく、知識や流行の獲得という面もあります。
報道番組で放送されるような世間一般のニュースから、ネットの小さな記事に至るまでそこには情報が溢れていて、新しい発想を想起させるのに大変役に立ちます、と同時に今のマーケットのトレンドやデザインのトレンドなどの流行についても追うことができます。
バラエティやアニメ、ドラマなども非常に魅力的ではありますが、少しだけでもニュースに時間を割いてみるとグッと引き出しが広がるはずです。
他にも、引き出しを広げるという観点からすれば、新聞を読んだり読書を嗜むことも非常に有用です。
#5.ニーズを満たすアイデアとは
語彙力によって種を蒔き、ニュースや街歩きによって新たな発想という芽が出ました。
しかしながら多くのアイデアはその花を咲かせることはありません。
最後に、アイデア出しの一歩先のアイデアの精査方法についても私なりの解釈を述べさせていただこうと思います。
この世の中には多くのアイデア出しに関するフォーマットや価値あるアイデアの考え方が転がっているのでそちらを参考にするのももちろん構いませんが、お付き合いいただけると幸いです。
私は新しいアイデアが浮かんだ時には次に挙げる観点から精査しています。
・そのアイデアが誰に向けたものであり、それによってどう得をするのか
・何故今それが必要なのか
・先行したものや類似物はないのか、なぜ他の人はその発想を得られなかったのか
・どこから着想を得たのか
上記の4つです。
恐らく、1つ目については今まで色んな人が口を揃えて大切だとおっしゃっているのではないでしょうか。
それくらい想定ユーザーを考えることは当たり前で大切なことなのだと言えます。
2つ目については、先のニュースのところで述べたような流行が大きく関わっています。
例えば、今世間で大流行している「鬼滅の刃」に関するサービスであれば多くの人が必要としている可能性が高いですが、私が個人的に大好きな「シャカリキ」という漫画に関するサービスであれば私にとっては必要なサービスかもしれませんが多くの人が必要としているサービスとは言えないでしょう。
そして3つ目、私はこれが最も重要だと確信しています。
特に、なぜ他の人はその発想を得られなかったのかは大切です。
先行市場の調査は多くの人が行っていますが、どうして自分の考えが先行市場になく、今まで生み出されてこなかったのかを考えてみてください。
今までは技術が追いついていなかったのかもしれませんし、そもそもそういう発想がなかったのかもしれません。
いずれにせよ、そこがはっきりすれば独善的なものになる可能性は低く抑えられることかと思います。
4つ目は、制作していく中で迷った際に立ち返って欲しい観点です。
具体的にどういう場面でどんなものを見て自分が何を感じどう改善したいと思ったのかを思い出すことができれば、芯のあるサービスになるはずです。
#終わりに
以上、プログラミングやITを使ったモノづくりを始める少し手前の部分について記事を書かせていただきました。
多くの人と関わらせていただく中で、優れたサービスを作っていらっしゃる方は総じて思慮深く、そして多彩な表現をお持ちでした。
自分には素晴らしいアイデアは出せないと思っている皆さん、語彙力を磨きましょう、ニュースを見て知識を得ましょう。
まだまだこの世の中にはニーズに溢れていて、未だ誰も参入できていない問題があります。
世にあるたくさんのアイデア出しに関する本にはアイデアは質より量と書かれています。
まず、たくさんのアイデアを出してそこから精査するべきであると。
引き出しのある人は、その多くのアイデアが彩豊かです。
逆に、引き出しのない人は数も出ず、非常に単調なアイデアしか出てきません。
まずは手元の情報量を増やすことが、web開発やアプリ開発成功への第一歩だと思っています。
是非、新しい知識や語彙を身につけていきましょう。
そして、それを多くの人と共有し、共有されより自分の引き出しを豊かにしていきましょう。
明日は、きゃみが書いてくれるみたいです。
是非、ここまで読了された方は併せてご購読してみてください、私も楽しみにしています。