はじめに
MATLABには、無償で利用できる様々な機能がありますが、あまり知られていないようです。プログラムを実行したい、勉強したい、ガンガン使ってみたい(条件有り)等用途に応じてまとめてみました(2019年11月 2021年4月現在)。
以下断らない限りMathWorksアカウントが必要です。
アカウント作成の際には、オプションとなっているユーザIDを設定しましょう。設定しないと利用できない機能があったりします。
なお、大学の学生・教職員は、所属する大学が包括ライセンスを締結していれば、無償で個人PCへのインストールを含む利用が可能です。確認はこちら
1. プログラムを実行したい
- MATLAB Mobile
- MATLABとSymbolic Math Toolboxを使ったコードを実行できます
- 無償アプリをApple App StoreやGoogle Playから入手し,MathWorks クラウドへサインインして実行します。
スマートフォンのセンサーを利用するには有償ライセンスが必要です。- スマートフォンのセンサーが、アカウントのみで利用できるようになりました。またセンサーデータのストリーミング処理も可能となりました。
- iOS機器(iPhone, iPad等)およびAndroid端末で、Live Scriptの実行ができるようになりました。このため、LaTexの数式表示や、Symbolic Mathの計算結果を見やすく表示可能です。
- MATLAB Drive
- MATLAB Mobileを利用する際に、ホームディレクトリとして使われます。
- 5GBの容量があり、他のユーザとファイルやデータの共有ができます。有償ライセンスを持っている場合は20GBの容量があります。
- PCからファイルやデータをアップロードしたり、モバイル デバイス上のイメージやビデオをダウンロードできます
- クラウド上のファイルの使用 - 様々な例題(アカウント不要)
2.勉強したい
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ドキュメンテーション
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自己学習オンラインコース
- MATLAB入門、デープラーニング入門、Simulink入門、Stateflow入門、機械学習入門、強化学習入門、画像処理入門、信号処理入門、Simscape入門、Simulinkによる制御設計入門
- Simulink入門は、Simulinkのライセンスが必要です
- Stateflow入門、Simscape入門は、Simulinkに加え各々Stateflow、Simscapeのライセンスが必要です
- Simulinkによる制御設計入門は、Simulink, Control System Toolbox, Simulink Control Designのライセンスが必要となります
- 強化学習入門、信号処理入門、Simscape入門は現状英語で、他はすべて日本語です
- アクセスはこちらから
- 中高校生向けオンラインコース(英語)(アカウント不要)
- 12歳以上なら誰でも利用可能。
- 上記MATLAB入門の簡易版
- アクセスはこちらから
- MATLAB入門、デープラーニング入門、Simulink入門、Stateflow入門、機械学習入門、強化学習入門、画像処理入門、信号処理入門、Simscape入門、Simulinkによる制御設計入門
3.ガンガン使ってみたい(条件有り)
- 評価版を申請して(30日間)使い倒す
- MOOCのedXやCoursera等で、MATLABを使った講義を受講し、課題を通じて学ぶ(一石二鳥!)
- 開講期間+1ヶ月、講義で使うToolboxも含めたライセンスが利用可能
- 受講料は別途必要です。
- 個人的なオススメ
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Coursera 機械学習(Andrew Ng先生)
- このレベルの機械学習は、最小二乗法の延長として必須
- MATLABの入門ビデオもあり、これまで使ったことが無くても進めていける
- 課題が非常に良くできていて、習った数式通りプログラムすれば文字認識等もできて達成感がある(40行程度)
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Coursera 機械学習(Andrew Ng先生)
- 開講期間+1ヶ月、講義で使うToolboxも含めたライセンスが利用可能
- 学生向けコンテストに参加する
- MathWorksの社員になる!
4.その他
- サポートパッケージ等のアドオンをダウンロードして機能を追加、拡張する
- AlexNetやGoogLeNet等の事前学習済のネットワークの取り込み
- Webカメラや、Kinect、Arduino, Raspberry pi, iPhone/iPad, Android devicen、Minidrone向けの支援環境(ドライバ含む)を使って組み込み実装やデバイス通信を実現
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コミュニティサイトを活用する
- MATLAB Answersで質問、回答する
- File Exchangeでユーザが開発したプログラムを利用する
- Codyでプログラムクイズに参加し、回答や問題作成で競う
- ThingSpeakを使ってIoTを実現する
終わりに
簡単に済むと思って始めたのですが、思いの外無償でできる事があり、長くなってしまいました。技術編の前振りのつもりだったのですが。次からは技術編に入ります。