■ 環境構築に必要なもの
□ macOS/Windows共通
・ Ruby
Railsを動かすための、プログラミング言語Rubyの実行環境。
・ rbenv/ruby-build
複数のバージョンのRubyをインストールし、必要に応じて切り替えて利用するためのソフトウェア。
・ RubyGems
Ruby言語のためのパッケージ・マネージャ。Railsを含め、Ruby関連のソフトウェアのインストールやアップデートに使用。RubyをインストールするとRubyGemsも同時にインストールされる。
・ Ruby on Rails、およびその他のGemパッケージ
Ruby on RailsはGemパッケージとしてインストールする。Railsは複数のGemパッケージから構成されており、それぞれのGemパッケージがまた別のパッケージに依存している。そのような多数のGemパッケージはまとめてダウンロード可能。
・ SQLite3
学習用データベース管理システムとして、本書ではSQLite3を利用する。
□ macOS
・ Xcodeとコマンドライン・デベロッパツール
Rubyのインストールにはソースのコンパイルが必要なので、macOSの開発環境である上記の2つを用意。
・ Homebrew
HomebrewはmacOS用のパッケージ管理ツール。
※ macOSにRubyとRailsをインストールする際の注意点
macOSには最初からRubyとRubyGemsがインストールされていて、ターミナルが元からあるコマンドと新しくインストールしたコマンドを取り違える可能性がある。それを防ぐために、新しいコマンドをインストールするたび、またはインストール作業中にトラブルがあった場合に、ターミナルを新しく開いてやり直す。
■ macOSでの開発環境構築
□ Xcodeのインストール
macOSにRubyをインストールするためのHomebrewを利用するには、Xcodeとコマンドライン・デベロッパ・ツールが必要。Xcodeは以下のApp Storeでダウンロードできる。App Storeの右上に見える検索ボックスで「Xcode」と入力する。
□ コマンドライン・デベロッパ・ツールのインストール
macOSのターミナルを開いて次のコマンドを実行。
$ xcode-select --install
※ コマンドライン・デベロッパ・ツールのインストールは、必ずHomebrewのインストールの前に行う。順番を間違えると、Railsに必要なモジュールがコンパイルできなくなる。
□ Homebrewのインストール
以下のサイトにアクセスし、インストール用のコマンドをコピー。ターミナルを開いてコピーしたコマンドを貼り付けて実行。
□ rbenvとruby-buildのインストール
・Homebrewを使ってrbenvをインストール。rbenvに必要なruby-buildもインストールする。
$ brew install rbenv ruby-build
・ターミナルを開くたびにrbenvを初期化するコマンドが自動的に実行されるように、次のコマンドで.bash_profileファイルに「eval "$(rbenv init -)"」を書き加える。
$ echo 'eval "$(rbenv init -)"' >> ~/.bash_profile
・次のコマンドで./bash_profileに加えたこのコマンドを実行。ターミナルを新しく開いても同じ効果が得られる。
$ source ~/.bash_profile
□ Rubyのインストール
・次のコマンドでRuby 2.5.1をインストール。
$ rbenv install 2.5.1
・インストールされているRubyの一覧を表示。
$ rbenv versions
・Ruby 2.5.1を使用可能にする。
$ rbenv global 2.5.1
・ターミナルを開き直してから、Rubyのバージョンを確認。
$ ruby -v
・Rubyのバージョンアップは以下のように3つのコマンドを実行(この場合はRuby 2.5.2)。
$ brew upgrade ruby-build
$ rbenv install 2.5.2
$ rbenv global 2.5.2
□ Railsのインストール
・RubyおよびRailsに必要なGemパッケージを、gemコマンドでインストール(この場合はRailsバージョン5.2.0がインストールされるようにする)。また、ドキュメントの生成を省略してインストール時間を短縮するために-Nオプションを付ける。
__$ gem install rails --version "5.2.0" -N
・ターミナルを開き直してからRailsのバージョンを確認。
$ rails -v
・ホームディレクトリの下にrailsディレクトリを作成する。チルダ記号(~)はホームディレクトリを意味する。
$ mkdir ~/rails
■ 使用するテキストエディタ
Rubyプログラミングを行うためのテキストエディタは多くの種類があるが、今回は初心者向けのテキストエディタを選択。
□ Atom
・GitHub社により開発されたテキストエディタ。次のURLからダウンロード。
・macOSでは、ダウンロードしたZIPファイルを展開し、中に含まれているAtomという名前のファイルをアプリケーションフォルダに移動。
・AtomをmacOSのターミナルから起動するには事前に以下の2つの作業を行なった上で、atom .というコマンドを実行。
アプリケーションフォルダからAtomを起動。
メニューバーのAtomメニューからInstall Shell Commandsを選択。
■ 暗号化された資格情報設定用のテキストエディタ
暗号化された資格情報を設定する際には、ターミナル内で動くテキストエディタが適している。今回はnanoを採用。
□ nano
暗号化された資格情報の設定にnanoを利用するために、macOSのターミナルでは以下のコマンドを実行。
$ echo 'export EDITOR=nano' >> ~/.bash_profile
参考にしたテキスト:インプレス 『改定4版 基礎 Ruby on Rails』