記事の概要
ここ3ヶ月ほどLinuxとWindowsを一台のマシンに同時にインストールして、起動時にLinuxかWindowsを指定して起動するデュアルブート環境を常用しています。そこで、デュアルブート環境で感じた利点と欠点について記事にしました。
※ 具体的な作業手順については本記事では扱っていません。
環境の説明
私が使用しているパソコンのスペックは以下の通りです。
# 中枢装置装置
CPU: core i7 6700(3.4GHz, 4core/8thread)
RAM: 16GB(DDR4)
GPU: GTX 1060(6GB)
# 記憶装置
Windows(Windows 10):
SSD: 240GB(SATA)
HDD: 4TB(SATA)
Linux(Ubuntu Studio 22.04):
HDD: 1TB(SATA)
パソコンの性能に詳しくない方向けに一言で説明すると、最新のパソコンでいうとほぼエントリーモデルぐらいの性能です。
そのため、最近パソコンを使用している方なら比較的容易に、性能的に同等以上の環境が作れると思います。
デュアルブートの目的
次になぜWindowsとLinuxをデュアルブートすることにしたのかを説明します。
一言で言うとプログラミングの開発環境としてLinuxが欲しかったからです。
元々、Windows上でVirtualBoxやDockerなどでLinuxを動かしていたのですが、脳の演算リソースが余分に持っていかれる問題がありました。
- 仮想マシンだと、実質リモートマシンの操作になるので開発環境にしては操作が煩雑
- また、Linux on WindowsだとCUIコマンドなど異なる操作体系が混在するため、常に今どちらの環境にいるか考える必要がある
- 同じコマンドのSSHでもファイルの権限回りなどシステムが違い問題が発生する
しかしLinuxに完全移行するには、Windows限定のソフトを捨てられない問題もありました。
- 購入したソフトウェア
- 使い慣れたソフトウェア
- ゲームなど
これらは今後も使用するため、WindowsとLinuxの共存するという方針でデュアルブートを実施することにしました。
デュアルブートの利点
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マシンスペックをフルで利用できる
これの利点は、単純に開発環境の性能が上るだけではありません。
DropboxやDiscordなど開発に便利だけど、物理マシンに入っているから仮想マシンに入れないソフトも心おきなくインストール・使用できるという点もあります。 -
OSが単一障害点ではなくなる
マシンの動作が安定しないとき、ソフトかハードの問題を切り分けるのにデュアルブート環境は有用です。また、どちらかが不安定になってもWeb上でできる作業はどちらでもできるため、簡単な事務処理程度なら不安定な環境を復旧させずとも実施できます。
デュアルブートの欠点
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OSの切り替えには再起動が必須
たとえば、Linuxで作業中にWidowsでしかできない作業をする必要があると、一度再起動をする必要があります。通話中なら通話を切る必要がある、切り替え時に集中が途切れるなど切り替えは煩わしいです。==> 対策方法(仮)
VirtualBoxのディスクパススルー機能を利用してもう一つの環境を仮想マシンとして起動するという対策があります。ただし、仮想マシンとして安定して起動しない、物理WindowsをWindows on Linuxとして仮想マシンにすることはライセンス的に問題がある(*)など万全な対策ではないです。
(*) 私が使用しているWindowsがDSP版のためハードウェアの変更に制限があります。物理マシンと仮想マシンでWindowsから見えるハードウェアが変わるため問題になりそう判断です。そのため、Windows on Linuxのとして仮想マシンは起動させていません。
総評
OSの切り替えコストを許容できれば、WindowsとLinuxそれぞれ専用の環境を一台のパソコンで実現できるのでデュアルブートおすすめです。