就労継続支援B型事業所での就労経験が、一般就労における「就労経験」として認められるかどうか、また、その場合に成果報酬がどの程度必要かというご質問ですね。これは非常に複雑な問題で、一概に「月〇〇円以上」という明確な基準はありません。詳しく説明していきます。
就労継続支援B型事業所と就労経験
まず、就労継続支援B型事業所は、障害や難病などにより一般企業への就労が困難な方が、軽作業などの就労訓練を行う福祉サービスです。そのため、一般就労とは異なる位置づけとなります。
一般的に、履歴書や面接などで「就労経験」として評価されるのは、雇用契約に基づき、企業に雇用されて働いた経験です。就労継続支援B型事業所は雇用契約を結ばないため、厳密には「就労経験」とは異なります。
しかし、B型事業所での活動が全く評価されないわけではありません。特に、以下のような点が評価される可能性があります。
規則正しい生活習慣の維持: 毎日事業所に通い、作業を行うことで、生活リズムを整え、社会生活への適応力を維持・向上させる効果が期待できます。
作業能力の維持・向上: 簡単な作業であっても、継続することで作業能力や集中力、持続力を維持・向上させることができます。
コミュニケーション能力の維持・向上: 他の利用者や職員との関わりを通して、コミュニケーション能力を維持・向上させることができます。
就労意欲の維持: 将来的に一般就労を目指す上でのモチベーション維持に繋がります。
成果報酬と就労経験の関係
ご質問にある「成果報酬」ですが、これはB型事業所から利用者へ支払われる工賃のことを指していると思われます。工賃は、事業所の収益から作業時間や作業量に応じて支払われます。
工賃の金額が、就労経験として認められるかどうかに直接影響することはありません。重要なのは、B型事業所でどのような活動を行い、どのような能力を身につけたかということです。
ただし、工賃が高いということは、それだけ多くの作業を行い、事業所に貢献しているという側面もあるため、間接的に評価に繋がる可能性はあります。
就労経験として認めてもらうために
B型事業所での経験を就労経験として認めてもらうためには、以下の点を意識すると良いでしょう。
具体的な活動内容を説明する: 履歴書や面接では、「B型事業所で〇年間働きました」とだけ書くのではなく、「〇〇の作業を〇年間行い、〇〇のスキルを習得しました」というように、具体的な活動内容を説明することが重要です。
身につけた能力をアピールする: 作業能力だけでなく、コミュニケーション能力や協調性、責任感など、B型事業所での活動を通して身につけた能力をアピールしましょう。
就労意欲を伝える: 一般就労への意欲を明確に伝えることで、採用担当者に好印象を与えることができます。
まとめ
就労継続支援B型事業所での経験は、一般就労における「就労経験」とは厳密には異なりますが、全く評価されないわけではありません。工賃の金額よりも、どのような活動を行い、どのような能力を身につけたかが重要です。具体的な活動内容や身につけた能力、就労意欲を伝えることで、採用担当者に良い印象を与え、就労に繋げることが期待できます。