概要
この記事には文系の非IT社員がどうやって独学で基本情報の取得から応用情報の取得までをしたのかが記載されています。基本情報・応用情報ともに初回受験で合格です。
証拠
知人のスクショではありません
筆者のレベル
32歳(2024年時点)
文系国立大学中退
建設業事務員
神エクセルをテーブルにする作業の片手間でパソコン、スマホ、複合機の設定やらファイルサーバーの管理などを担当
ipアドレス、VPNなどのネットワーク知識が少しある
2020年にプログラミングスクール行ったけど転職できなかった
業務改善の為にMSアクセスでテーブルつくったりリレーション組んだりするけどSQLは書けない
MVCアーキテクチャ、データベースのテーブルの作り方の知識が少しある
流れ
勉強時期間 約8カ月
2024年3月基本情報対策開始
2024年5月下旬基本情報受験合格
2024年6月応用情報対策開始
2024年10月13日応用情報受験
2024年12月26日合格
勉強時間
平日6:00~7:00の一時間+帰宅後できれば1時間ほど
土日6:00~7:00の一時間+どこかで3時間ほど
なぜ受けようと思ったのか
ITの勉強が苦ではないから
社内でIT詳しい人ポジションなのに資格の一つも持ってないと説得力がないと思ったから
戦略
・頭を使う演習や初めての知識の習得は朝、復習は夜
・6割取れればいいを念頭に置いて勉強
・5分でもいいから時間作って毎日やって知識を常に頭に置いておく
・わからないことは生成AIに聞く(perplexity,gpt,claude)
・0から1への引き上げができるいい教材を見つける
・知識の網羅、理解に時間を使い過ぎない
・データを蓄積して自分を客観視する
・勉強を習慣化してモチベーションには極力頼らない
試験の分析
基本情報
共通情報
https://cbt-s.com/examinee/ipa_cbt-faq/detail/4536.html
再受験日として指定が可能な日は、前回の受験日の翌日から起算して30日を超えた日以降を、受験日として指定可能です(前回の試験を受験せずに欠席した場合には適用されません)。とあるので落ちても一ヶ月後には受けられる
午前
90分で60問解くので一問1分30秒で解く必要がある、練習では一問1分を目安
午後
100分で20問解くので一問5分で解く必要がある、練習では一問4分で解けるようになることを目安
応用情報
午前
150分で80問解く必要があるので一問2分弱で解く必要がある、練習では1分30秒を目安
午後
150分で情報セキュリティ1題+10題の中から4題選択して合計5題を解くので一題30分
練習では25分を目安、25分は問題を選択する時間、問題を捨てる判断をする時間、名前を書く時間は含みません
時期によって試験形式や実施日は変更されることがあるので詳細はIPAのサイトを必ず確認してください
具体的な対策
基本情報午前対策(スタート3月~)
教材
youtubeのスーさんの動画一周したら、午前はひたすら過去問道場をやる
救世主
過去問道場、登録して正答率の把握と苦手つぶしをするのがおすすめ
手法
0から1はyoutubeですーさんを見て手を動かす、動画内の問題は絶対に解く
ヒット率、HDDアクセス時間、システム稼働率などの頻出の計算問題は何度も書いて計算方法を叩き込む
概念が理解できないもの例えば符号付ビットや待ち行列などは解き方を何度もトレースする
時間を使えば問題ごと覚えるのでぶっちゃけ意味わかってなくてもやりこめば当日進研ゼミ状態になれる
意味不明な概念や解き方が理解できない問題は生成AIに聞いて理解する
隙間時間に過去問道場をして問題を記憶に残しておく
基本情報午後対策(4月下旬~)
教材
すーさんでトレース手法を学ぶ→大滝たこ本、IPAのサンプル問題
すーさんのアルゴリズム対策動画、この動画なかったら途方に暮れていたと思う
表紙がタコなのでたこ本
合格要因はIPAの公開問題だった
手法
午後は、問題を見て解法を思い出しプログラムをトレースして解答が出せるというのが目標。
0から1はyoutubeのすーさんの動画でプログラムの動き方とトレース方法を書きながら学ぶ、動画内の問題は必ずやる。
すーさんが完了したらタコ本とIPA公開問題を目標レベルまでやり込む
問題の取り組み方
初見の問題を30分くらい考えて自力で答えを出す
解答が出てこないなら模範解答を確認する
解答の過程をトレースしながら理解する
もう一度問題を見て解答を出す
私の取り組み方
スーさんの動画を問題解きながら一周→動画内の問題だけを一周→タコ本一周→IPAの公開問題一周→タコ本一周→IPAの公開問題一周
ほとんどの問題に対して4分の間に解法を思いつきプログラムをトレースして解答を出すレベルまで持っていけたが、タコ本の応用問題は難しく二周めなのに解法が出てこないものもあった
応用午前(6月~)
教材
過去問道場で対策しながら、生成AIにわからない用語を聞いて知識を増やしていく。
午後対策に入っても隙間時間で問題を記憶に定着させておく
応用午後(8月~)
教材
情報処理教科書 出るとこだけ!応用情報技術者[午後]
応用情報午後試験はどれ選べばいいんだと思ってる人向け
手法
0から1は出るとこだけをやって応用情報の試験形式と頻出問題のポイントを理解する
終わったら、単元を7個ほど選んで必ず時間を計って毎日過去問演習で慣れさせる
スプレッドシートに演習後のフィードバックをまとめて記録をとり間違った問題や自信がない問題の原因を探る(知識不足?ケアレスミス?問題の意味が解っていないから?知識を勘違いして覚えているから?)ただし、間違った理由を深堀してもメリットがなさそうな問題はスルーしている
スプレッドシートの記録を基に時間切れや自分の回答と模範解答にずれが大きい問題(点が取れない問題)は捨てて対策範囲を絞る
スプレッドシートに記録した内容は
- 解答にかかった時間
- 間違った設問
- 演習の振り返り
- 設問をなぜ間違ったか、時間がかかったなどの反省
選択した問題の過程
序盤は下記を過去問演習、自分が学びたい分野+出るとこだけで対策した分野
プログラミング、ネットワーク、DB、監査、サビマネ、システムアーキテクチャ、システム開発、組み込み
プログミング、ネットワーク、DBは自分が学びたい分野だから
過去問演習で結果がイマイチな科目を除外
プログラミング、ネットワーク、DB
学びたい分野でしたが断念、非CS学部の悲哀
いけそうな分野は最終的に
監査、サビマネ、システムアーキテクチャ、システム開発、組み込み
午後は対策範囲を広くとったとしても問題を読んで解けそうか判断する時間が必要なため手広く対策する必要はないと判断し5題まで絞った、私は余分に問題を読めたとしても捨てる判断まで含めて1題が限度と感じた
最終的に解いた過去問の総数は64題(令和5年秋から平成31年春まで、全単元含む)
当日の戦術
共通
考える問題と計算問題は後回し、用語の意味が問われている問題を先に解く
特に計算問題については解法が一瞬で浮かんだとしても計算ミスで想定以上の時間を取る可能性がある
基本情報
午前
計算問題を保留して、過去問と同じ問題などすぐ解ける問題だけを優先して解いて一周する→計算問題を解く→見直しで一周するついでに分からない問題は適当に解答
所感
上記戦術がうまくハマり時間が余った
午後
問題を見て解法が出てこなければ飛ばし分かるものだけ解いて一周する→二週目に考えれば解けそうな問題を解く→解いた問題を見直しするついでに分からない問題は適当に解答
所感
当日はIPA公開問題が出題されました、初見問題も出る、時間は足りない
応用情報
午前
基本情報と同じ
所感
マークシートなのに鉛筆持ってなくて後悔する、時間が余り早めに退出した、自己採点で55問正解
腹痛がきつかった
午後
セキュリティ(30分)→監査(35分)→サビマネ(35分)→システム開発(5分で中断)→システムアーキ(30分)→組み込み(15分)の順番で解いた、一題30分と決め無理だと思ったら粘らない、何か足りないと思っても回答を埋めた
所感
・なんといっても本当に時間が足りない
・監査とサビマネは問題文が長く読むのに時間がかかるので次の受験では代わりにプログラミングかDBを入れた方がいいのではと思った。
・システム開発に5分で見切りをつけられたのはよかった
・問題を選択する時間が勿体無いので問題を解く順番はあらかじめ決めておくほうがいいと感じた。本番で初めて5題連続で解いたのでこの点は対策不足。
・実務経験者が有利なのは本当だと感じた。理由としては実務で様々なシチュエーションに触れられるためIT関係の話題の引き出しが自然と増えて問題文を理解しやすくなり時間の短縮につながると思ったから。
良かった点
・勉強ではひたすら手を動かし続けた
・過去問演習後のフィードバックで自分のデータを取り客観的に苦手分野を洗い出して捨てた
・応用午後は甘い採点者に当たるよう祈った
・すーさんと過去問道場という理解しやすい教材で時間短縮ができた
・勉強は毎日少しづつ続けると特殊な用語にも慣れてくるので楽だった
反省
・問題演習が9割で教本不使用なので体系的に知識を取得できたかという点では疑問
・午前問題は覚えて解答してるものも多くあったので用語の正確な意味などを理解できていない
・応用午後はプログラミング、DB、ネットワークを捨ててしまったのでやり直したい
・応用午後で初めて150分で5題解いたので、できれば休みの日にでも150分とって5題解いたほうが全体の流れを把握しやすくなると思った
応用情報の当日アドバイス
・マークシートで鉛筆を忘れるときついけどシャーペンで乗り切れる
・余裕があれば回答を問題用紙に書いておくと自己採点ができる
・会場に時計ないところがあるのでアナログ時計を忘れると難易度が上がる
・会場は初めて行く大学で、校内はいくつかの棟に別れていて迷うのでスーツ着てるIPAの案内の人に受験票を持って会場どこですかって聞いた方がいい
・会場周辺は朝から混むのでご飯の現地調達はお勧めしない
・昼休憩を自席で取れるので午後に向けて昼寝できる
・トイレは常に人がいるので前日に腹下すようなものは食べない方がいい(私は午前中腹痛で苦しみました)
次回の学習に向けて
・スプレッドシートではなくNotionで学習管理をする
・セキスペかネトスペが面白そうなので検討中
・一冊だけ自分の知識の振り返りができる参考書を買う