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エンジニアとして自由でいるために必要なこと(と、私が思うこと)

Last updated at Posted at 2016-12-02

この記事はフロムスクラッチ Advent Calendar 2016の2日目の記事です。

想定読者

このエントリーは、以下のような人を対象にしています。少しでも、お役に立てたら幸いです。

  • 新規プロダクトの開発がしてみたいエンジニア
  • 新技術を積極的に取り入れている会社で働きたいエンジニア
  • とはいえ、転職や起業には踏み切れず、もやもやしているエンジニア

自己紹介

フロムスクラッチというベンチャーで、エンジニアリング部門のマネージャーを務めております。
自社プロダクトB→Dashにおいて、プロダクトの要件定義、テスティングや開発プロセスの設計、
プラスアルファで採用や広報などを担当しています。前職は、IT大手の会社で働いておりました。

エンジニアとしての自由とは?

昨日の弊社エンジニアmixの記事とは趣を変えて、マネジメントやキャリア論にしようと思い、
このテーマにしてみましたのですが、既にトレタCTO 増井さんの素敵な記事がありますね(笑)

増井さんは、自由について以下のよう考えていらっしゃるようです。

自由についてより深く考えてみると、自己決定権の獲得、自分の考えていることを自分で
決められると換言できるんじゃないかと思っています。僕が大人になって良かったと思えるのは、
自分が所属する社会・場所を選択できること。

自己決定権の獲得。なるほど。激しく同意。もう、このエントリーは、ごみ。
とはいえ、もっと具体的に、どんな状態だと自由なのか。
もっというと、マネジメントする側からすると、
どんなふうになって欲しいのかを書きたいと思います。

そもそもエンジニアって?

私が尊敬するエンジニアの方が、おっしゃっていました。

エンジニアリングは、日本語に訳すと工学。工学とは、「数学と自然科学を基礎とし、
ときには人文科学・社会科学の知見を用いて、公共の安全、健康、福祉のために有用な事物や
快適な環境を構築することを目的とする学問」ってウィキペディアに書いてあるんだよね。
やっぱり、プロダクトを作ること自体も大切なんだけど、世の役に立つことが本質だよね。

私が尊敬する別のエンジニアの方が、おっしゃっていました。

可読性とか、自動化とか、考えるのは当たり前ですよね。だって、誰かが使うものなのだから。
たとえ業務委託の立場で作ったサービスであっても、自分が作ったサービスを気にかけるのは
当たり前ですよね。毎朝起きたら、ちゃんと動いてるかなって、確認します。

彼らは、何か”社会に対して価値のあるプロダクトを創ること”を目標にしています。
そのためには、新技術も新サービスも手段であって、目的ではない。
そのためには、必要な人とコミュニケーションを取る必要があると思います。

賛否両論あるとは思いますが、私の周囲にいる優秀なエンジニアの方は、
ステレオタイプなエンジニアのようにコミュニケーションが苦手ではないです。
だって、どこに価値があるかは、社会と関わりを持って、人や業務に興味を持って、
非エンジニアの方と話すことから気付きが得られるものだと思うからです。

自由を求めるのであればこそ、コミュニケーションは重要だと考えます。

少なくとも、3人のチームを率いてほしい

別の視点から、エンジニアが価値あるプロダクトを創る人ならば、きっとチームを持つべきです。
「エンジニアにマネジメントなんて不要だよ!」という方も、もちろんいらっしゃると思います。
少しだけ見方を変えてみると、やっぱりメリットがあると思うので紹介します。

新規プロダクトが開発したい!Webサービスが開発したい!
新しい技術を取り入れたい!検証してみたい!
社会に対してインパクトの有る製品を作りたい!

上記に対して、具体的に取り組む場合を考えてみると、それは一人で創れるでしょうか?
一人で創れるならばよいですが、大抵のことは複数の技術要素が関連していたり、
競合よりも素早くローンチする必要があったり、複雑性と速度を高めるために、
チームで行動する必要があると思います。

シンプルに、エンジニアとしての自由だけを考えるならば、
大規模システムのマネジメント経験とかは、不要だと思います。
そんなにマネジメント能力が必要とはいいません。
もっと言うと、最大マネジメント人数が、10人だとか、
30人だとか、採用する側は、あまり気にしていません。
大きな話は、プロジェクトマネジメントや、
プロダクトマネジメントの文脈で活躍したい人に任せればよいかと。

2つのピザで賄えない組織のマネジメントは、専門家に任せましょう。

でも、それでも、マネージャー側の立場になって考えてみると、
チームを率いることが出来ない人に、新規プロダクトは任せません。
上記の通り、複雑性に立ち向かったり、開発速度を高めるためには、
少数のチームで行動したほうがよいからです。一人では、きっと難しいです。

自由を求めるのであればこそ、チームレベルのマネジメントは必要だと考えます。

※チームビルディングのスキルと呼んでもいいかもしれません。

本当に興味があるなら、本心から行動に移してほしい。

ありがたいことに、弊社に興味を持っていただける方が、少しずつ増えております。
採用に携わることで、様々な人とご縁があり、気づきと発見の毎日です。

その中で気がついたことは、素晴らしいエンジニアの方は、行動とやりたいことが一致しています。
しかしながら、こんな人も。。。

興味のある新しい技術はなんですか?

「人工知能です!」

ほぉ。もう少し具体的に言うと?

「ディープラーニングです!」

へぇ。なんか、触ってみましたか?

「・・・」

こんなケースもあります。

転職活動されているんですね。どの辺りの企業さんを見てらっしゃるのですか?

「えーっと、Webサービスが作りたくてですね・・・」

なるほど。具体的な社名で言うと?

「えっと、サイバーエージェントさんとか。DeNAさんとか」

ふむふむ。ベンチャー企業だと、どの辺りですか?

「え、、、(サイバーエージェントって、ベンチャーじゃないんですか?)」

このような皆さんは、「人工知能」も、「ベンチャー」も、本心では興味が無いのだと思います。
本当に興味があれば、非効率かもしれないけれど、何かしら行動をしているはずです。

私は、行動していないことを批判したいのではありません。
本当に好きなことではないのかな?
本当に好きなことが見つけられているかな?
ということが、心配になってしまうのです。

こんな話もあります。
私の前職は、社員が1万人を超える大手でした。その会社は、グローバルに展開しており、
海外支社の状況やニュースがメルマガとして配信されていました。
私は、ブラジル音楽が好きで、ちょうどブラジル支局長さんの記事が掲載されていました。
これは!と思い、速攻でメール。正直に、お話を伺いたいと伝えました。

すると、その支局長さんから返信が。たまたま日本に戻るタイミングがあるので、よいですよと。
当時、平社員の私のために、来賓用の会議室で、1時間以上の時間を頂戴しました。
数日しか日本に滞在しないのに。

実際にお会いして、驚くべき一言が。

「全世界で社員が5万人いるけど、会いたいとメールしてきたのは君が初めてだよ」

メール1通で、5万分の1。驚くほど、行動する人は少ない。
もちろん、リップ・サービスかもしれません。でも。行動する人は、本当に少ないのだと思います。

「海外で働きたい」、「世界で通用するエンジニアになりたい」
本当ですか?行動していないならば、きっと本心では興味が無いのだと思います。

冒頭に紹介した増井さんも、以下のように述べています。

自分の世界を広げるには、自分がどうなりたいか目標を掲げなければいけません。
それを実現するために行動し続ければ、大抵のことは実現できると信じています。

自由を求めるのであればこそ、本心から興味があり、行動できることを見つけるべきです。

まとめ

自由を求めるのであればこそ、コミュニケーションは重要だと考えます。
自由を求めるのであればこそ、チームレベルのマネジメントは必要だと考えます。
自由を求めるのであればこそ、本心から興味があり、行動できることを見つけるべきです。

エンジニアとして、自由を勝ち取りましょう。私自身も頑張ります。

おしまい


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