はじめに
VB6全盛の頃から開発しているソフトウェアは、現在でも継続してVisual Source Safeを使っているケースがあると思います。
私も、本当につい先日まで使っていました。今も普通にVSSを使っているプロジェクトもあります。
移行したいけどやり方が分からないからしばらくVSSで、とお考えの方、思い切ってAzure DevOps Servicesに移行してみませんか。
そんな方々のために、VSSからAzure DevOps Servicesへの移行手順をまとめました。
事前準備
- Windows 2008 R2 または Windows 7 または Windows 8 または Windows 8.1 または Server 2012。ただし私はServer 2012 R2で実行できました。
- Microsoft SQL Server。Express Edition でもOK。上記PC自身にインストールされていてもいいです。
- 移行プログラムを実行するPCから、移行元VSSも移行先Azure DevOps Servicesもネットワークを介して参照できること。
移行手順
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Team Foundation Servicesで移行先のプロジェクトを作成します。バージョン管理はTeam Foundation Version Controlで作成する。バージョン管理をGitのプロジェクトにVSSを移行しようとすると失敗します。Gitを使いたい人は、Azure DevOps Servicesに取り込んだ後に、TFVCをGitにインポートできるので、その方法でやって下さい。ただし、TFVCからGitへのインポートは180日分のみという制限があります。
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VSS Upgrade Wizardをインストールします。Visual Studio の Marketplace から[Visual Source Safe Upgrade Tool for Team Foundation Server]をダウンロードして、移行処理を実行するPCにインストールする。
Visual Source Safe Upgrade Tool for Team Foundation Server
https://marketplace.visualstudio.com/items?itemName=EdH-MSFT.VisualSourceSafeUpgradeToolforTeamFoundationServer -
インストールした[VSS Upgrade Wizard]を起動します
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移行元であるVisual SourceSafeを指定します。[Visual SourceSafe Repository]に移行元VSSリポジトリのフォルダ名を入力する。移行元VSSリポジトリのフォルダとはsrcsafe.iniがあるフォルダです。フォルダ名入力後[List Availble Projects]をクリックすると、リポジトリ内にあるプロジェクトが一覧表示されるので、移行したいプロジェクトのチェックボックスをチェックします。それらを入力した後、[Next]ボタンをクリックします。
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[Name or URL of Team Foundation Server]にAzure DevOps Services(またはオンプレミスのAzure DevOps Server)のURLを入力し、[OK]ボタンをクリックする
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ユーザー名、パスワードなどのログイン情報を要求されるので、入力し、認証する。
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[Team Foundation Server list]に新しいサーバーが追加されました。[Close]をクリックする。
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[Team Foundation Server]のコンボボックスから、追加したAzure DevOps Servicesを選択すると、プロジェクトの一覧が表示されます。Teamプロジェクトを選択して、[Select Project]ボタンをクリックします。
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移行完了です。この時点でVSSのリポジトリがAzure DevOps Servicesのプロジェクトのリポジトリに移行されています。[Next]ボタンをクリックします。
以上で、Azure DevOps Servicesへの移行が完了しました。Azure DevOps Servicesのリポジトリを確認してください。できてます。
なお、私はリポジトリを移行した後に、さらにGitへ変換しました。
TFVCからGitへ変換する方法は以下のページに詳しく記載されています。
https://docs.microsoft.com/ja-jp/azure/devops/repos/git/import-from-tfvc?view=azure-devops
以上