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LibreOffice Conference 参加報告と珍道中

Last updated at Posted at 2019-12-07

はじめに

どうも、アイクラフトの村上です。qiitaへの投稿は2回目ですが、昨年に引き続き、LibreOffice Advent Calendar 2019向けのLibreOffice Conferenceネタでのエントリーとなりました。こちらは7日目のネタということで頑張って書きます。なお8日目はおがさわらなるひこさんの「LibreOffice Onlineの検証環境をサクッと作る」だそうです。

チケット確保

飛行機

昨年のLibreOffice Conference参加の際、チケット探しに利用したSkyscannerの存在を知って以来、大型時刻表を買ってきてはあちこちに旅行に行く妄想を膨らませていた少年時代の記憶と体験がよみがえり、暇があればSkyscannerで世界旅行をする妄想に浸っています。というのはおいといて、私の場合は会社の業務の一環としてのカンファレンス参加であることから、費用を会社に出してもらう代わりに最安値での旅行がある意味使命となっております。しかしながら今回はCfPに応募して発表枠が当たっていたものの、ぎりぎりまで会社業務との兼ね合いで参加できるか未確定だったこともあり、チケット確保に動いたのは8月のお盆過ぎ、出発の1か月前を切ってからでした。

8月下旬といえば、ちょうど香港では逃亡犯条例への反対デモが激化していたころで、お盆前に香港国際空港が閉鎖されたなどごたごたがあり、香港経由のキャセイパシフィックのチケットが激安で出回るようになっていました。が、日程面でタイトな状況の中で天災はともかく人災の要素が大きくなるリスク要因は排除したい。

ほかの要素として、LibreOffice Conferenceと連続してドイツのベルリンでNextcloud Conferenceが開催されるという情報を知り、せっかくなのでそちらにも参加することを決意し、代表の了承を取りました。

その結果確保したチケットは以下3種類。なお諸般の事情により下3桁四捨五入しています。

区間 航空会社  金額 
関空-シンガポール-ミュンヘン シンガポール航空 ¥102,000
ミュンヘン-マドリード-アルメリア イベリア航空 ¥38,000
ミュンヘン-ベルリン ルフトハンザ航空 ¥23,000

以上、航空機チケット代は¥163,000でした。たぶんもっと早くに取っていたらもう少し安かったと思うのですが。

ホテル

ホテルに関しては、小笠原さん、榎さんはTDFでCIVITASという学生寮を確保していただいていてそこに宿泊されたのですが、私は普通にホテルを予約しました。アルメリアで確保したホテルはHotel Embajadorというところで、Booking.comを利用して4泊朝食付きで194ユーロでした。

同様に、Nextcloud Conferenceで訪れるベルリンのホテルと、最終のトランジット地点であるミュンヘンのホテルも同様にBooking.comで予約。いずれも朝食付きで確保しました。見知らぬ土地で朝食を探してうろうろしたくないですしね。

行き

日本出国まで

台風のせいで関空が水没して大変だったのも昨年の話、今年はまたもや台風が直撃しましたが、幸いにして関西方面には大きな被害もなく、無事出発することができました。

昨年との違いは、昨年は日曜日に出発したのですが、今年はぎりぎりまで業務が立て込んで9/9(月)の午前中会社で会議の後、午後に出発したことかな。それでも今年の夏ダイヤあたりから関空夕方発のSQ621便ができて、チャンギ空港でのロスなくヨーロッパ方面深夜便への乗り継ぎができるようになったのはありがたいです。

昨年もシンガポール航空に乗って実感したのですが、やはり運賃に比較してサービスがよく、コストパフォーマンスは最強。日本人なら日系航空会社に乗れと言われるのもわかるのですが、コスパには勝てませぬ。

会社が神戸にあるので、会社からいったん三宮駅に向かい、ポートライナーを利用して神戸空港島にあるベイシャトル乗船場目指して出発します。ポートライナーは東京出張とかポートアイランド内のお客様への訪問でよく使ってますが、ベイシャトルは初めての体験。とはいえ、以前は広島-松山のスーパージェットとかにもよく乗っていたので、高速船での移動に不安はありません。

ベイシャトルで流れるNHKの台風情報で、千葉方面が大変だなと思っていたのですが、まさに小笠原さんもすごいことになっていたとはあとから知りました。

そんなこんなで関空島内の桟橋に到着。用意されていたシャトルバスに乗って関空第1ターミナルに到着。Webチェックインは済ませていたものの預入荷物があったので有人カウンターへ向かいます。昨年の体験からWebチェックインはできる限りやっておくべしとの教訓を得ていたので、今回ももれなくWebチェックイン済。チェックイン待ちの行列を横目に優先チェックインできました。

そうそう、昨年は事前に梅田の池田泉州銀行両替窓口でユーロに両替していたのですが、今年は間に合わずに関空ターミナル内の紀陽銀行で両替しました。多分レートが池田泉州より安かったからだと思う。

チェックイン後はさっさと出国審査。昨年は自動化ゲートを利用するには利用者登録が必要だったのですが、今回行ってみると特に登録なく自動化ゲートを利用できました。でもパスポートにスタンプをもらわないのは寂しいので出国スタンプはもらいました。

シンガポール航空の機内食は昨年の例からしてかなり期待が持てるので、関空でなにか食べるのはやめてドリンク程度。あとは会社の後輩用に免税タバコを仕入れて搭乗を待ちます。

シンガポール→ミュンヘン

到着便から乗客が降りたあと、搭乗開始。着席して落ち着いたあと温かいオシボリを出してくれて一息つけるのはシンガポール航空ならでは。昨年の関西LibreOffice勉強会で話したシンガポール航空の安全ビデオはシンガポールの見どころ満載で、純粋に見てるだけで楽しいです。行ったことないところばかりだけど。というわけで17:30頃無事出発しました。

機内食は和食とチキンライス(海南鶏飯のほうです)から選択できたのですが、和食を頼むとそばが出てくる確率が高いと読んだそばアレルギーな私はチキンライスをチョイス。隣の人の選択を見るとまさしく茶そばがついてきてました。これも事前にメニューを頂いているから確認できることなんですけどね。

機内食を食べたあとは映画を見るか発表用のスライド資料を作成するくらいしかやることがなくなる。ただ今回は検証結果とかを確認しながらでないと資料が作成できなかったので、資料作成は機内ではお預け状態でした。機内エンターテイメントは、キングダムとかの最近の映画も視聴できてよかったです。あと、A330の機内はちと寒かったので、ミュンヘンに早朝についてから着ようと思っていたカーディガンを引っ張り出して着てました。

現地時間23:00頃にシンガポールに到着。今回シンガポールでの乗り継ぎは90分と、結構タイト。昨年の例からしたら深夜出発の便でも離陸後に機内食があることが予想できたので、このとき空港内では何も買わなかったような気が。ペットボトル持ってても、チャンギ空港は搭乗口前にそれぞれ手荷物検査があってそれまでに捨てさせられるし、無駄になるという判断もありました。

0:30頃にシンガポールを出発。離陸後、水平飛行状態になったときにドリンクが配られるのですが、その中にシンガポールスリングがあったのは流石にシンガポール航空。おかげで帰りのSQ便ではタイガービールではなくシンガポールスリング飲んでました。機材も最新鋭のA350で、温度も関空からのA330と違ってちょうどよかったです。

機内食はアジア系フードをチョイス(したはず)。フライト時間は12時間程度でしたがあまり寝なかったような。で、着陸前にもう1回機内食が出てきて7:00頃にミュンヘン空港に到着しました。

##ミュンヘン→アルメリア

ミュンヘンでは入国審査のあと荷物を受け取り、次のイベリア航空のチェックイン待ち状態。ちょうど第2ターミナルから第1ターミナルに移動となるので、両ターミナルの間のショッピングモールをウロウロして、適当なコーヒーショップでチェックイン開始を待ちます。

ショッピングモールの中はバイエルン・ミュンヘンのショップやビアバーとかがあったのですがビアバーはスルー。早めにチェックインし、プライオリティ・パスで入れるラウンジで搭乗開始まで過ごしてました。

ドイツとスペインはともにシェンゲン協定のエリア内なので、ミュンヘンからマドリード行きの飛行機に乗るのに出国審査はなかったのですが、3時間位のフライトになるのに機内食はおろかドリンクまで有料とは思わなかった。有料機内食を買うのもなにかに負けた気がするのでフライト中は我慢。

マドリード空港について、国際線トランジットエリアから国内線エリアに移動したのですが、国際線エリアと国内線エリアの空港の設備の格差に愕然。あれだけ国際線エリアにあったショップのたぐいが国内線エリアには殆どといっていいほどない。仕方なくコンビニ的に営業してたキオスクでビールとパスタを買って遅めの昼ごはんにし、アルメリア行きの飛行機を待ちます。

マドリードからアルメリアまではエアノーストラムのボンバルディア機。私は持ち込み荷物はリュックだけだったのですが、スーツケースを機内に持ち込もうとした人は別途預けさせられていたのが印象的でした。

ともあれアルメリア空港に到着。市内へは路線バスが充実しているらしいと調べていたのでホテルまでは路線バスで向かいます。バスの運賃は1回1.05ユーロの均一料金。地元の人はICカードを使っての乗車だったのですが、私は現金で乗車。乗車時にコインを運転手の目の前にさらして、お釣りとレシートを受け取ります。おかげで会社に経費精算するとき助かりました。このほかドイツでも電車に乗ったときにチケットは持って帰ることができたので、ヨーロッパに出張するときにはまめに領収書を取っておくと良いですね。

アルメリアにて

ホテルに到着して一息つき、関連イベントを調べてみるとCIVITASにてウェルカムパーティをやっているとのことなので、榎さん、小笠原さんと合流すべくCIVITASに向かって色々とおしゃべりしながら夕食。大半の参加者はCIVITASに泊まっていたらしく、翌日以降のカンファレンス会場に向けてバスが出るとのことで、翌日から便乗させてもらうことにしました。

翌日はホテルで朝食の後、CIVITAS前に行くと参加者がずらりと並んでバスを待っている状態。バスも前日空港から乗った路線バスを借り切って「LIBOCON」と出してくれてました。
DSC_0140.jpg

会場に到着。今回キーノート以降のプレゼンの内容は自分のスライド作成と日本から飛んでくる仕事上の対応に追われてしまいあまり聞くことができなかったのでおがさわらさん、榎さんのレポートを参照してください。

その中でもプログラムの中からLibreOffice Online(LOOL)に絡んだものは極力セッションに参加して情報収集をしていました。また私は完全にスルーしていたのですが、モバイルへの対応もLOOLの仕組みを利用して実装されていくようです。

参加者は昨年のアルバニア・ティラナよりも少なく100名強だったのですが、その分少しは話もできるようになって、昨年のお客様気分から少しは抜け出せたような気もしています(小笠原さんにはまだまだと言われてしまいましたが)。

天気についても少し。自分も地中海沿いと聞くと晴れ渡った空を思い浮かべていたのですが、異常気象はスペインでもそうらしくて1日目夜のパーティーはせっかくビーチサイドでやったのに豪雨の中の開催。それでも負けずに海パン装備で海に飛び込んだ人もいたそうです。

アルメリア→ベルリン

カンファレンス終了後の14日土曜日は1日かけてベルリンに移動。アルメリアのホテルを出てから空港に行く路線バスを探し出し、そのバス停に向かうと、すでにバスが待っていたのでそれに乗り込む。朝の便でマドリードに移動。飛行機には台湾から来られていたメンバーも乗っていました。

マドリードで一度空港から出て、妻から頼まれたカカオサンパカ(日本サイトですが)にチョコレートを買いに行くために地下鉄に乗る。チケットの買い方に少し苦労したけどなんとか購入して、最寄り駅にたどり着き、無事購入しました。天気が良ければメトロ一駅で移動できたエスタディオ・サンティアゴ・ベルナベウとか見に行きたかったのですが、雨が降り出したのでさっさと空港に戻りました。

マドリードの空港にあったマクドナルドのタッチパネル注文システムも良かった。DSC_0298.jpgタッチパネルでオーダーを選び、クレジットカードで決済まで完了できる。どうしても現金で払いたい人はレシートを現金支払いレジに持っていって支払えばいいけど、クレジットカード支払いが普及しているヨーロッパではそんな人は殆どいませんでした。日本だとモバイルオーダーとかいうあさっての方向に行きそうなサービスをやろうとしていますが、このタッチパネルを日本の電子マネーに対応させて導入しろと小一時間問い詰めたい気分になりました。

私の場合、食がある意味保守的なのか、スタバやマクドナルドのような日本にもあるチェーン店にちょくちょく通うことで、特段日本食が恋しくなる現象には見舞われませんでした。まあ今回の場合、アルメリアのホテルの朝食会場にレンジがあったこともあってパックのご飯と味噌汁を食べることができたのも助かった部分がありましたが。

Nextcloud Conferenceは14日と15日の2日間あったのですが、14日は結局マドリードで4時間待ち、ミュンヘンで3時間待ちと長時間の待ち時間になったため、ベルリン・テーゲル空港へ到着したのは22:30頃。しかもなぜか到着スポットに到着したにもかかわらず30分くらい待たされてしまい、かろうじて運行されていた市内行きのバスに乗って結局ホテルにチェックインできたのは日付が変わった頃になりました。

#ベルリンにて
##Nextcloud Conference
15日の朝食をホテルでとって、Nextcloud Conferenceの会場であるベルリン工科大学へSバーンと徒歩で向かう。初めての土地でもさほど道に迷わずにたどり着けるのはGoogle Mapの進化とスマホの普及と、あとは海外向けデータ定額サービスを準備してくれたAUのおかげです。

コチラはあくまでもLibreOffice Advent Calendarのネタであることと、1日目に参加できなかったことから簡略化されたレポートになるのですが、セッションが1トラックとなっていて、まだまだ今から開発に参加すれば色々と活躍の場面がありそうな気がしました。2日目キーノートに位置づけられていた午前のセッションでは、技術的なネタというよりは「自分のデータをどうやって守るか」とか「開発者のダイバーシティについて」みたいな観点のスピーチの内容となっていました。やはり某米の国の政府や超大企業からデータを守ることがコミュニティ参加者の関心事なのだなと感じました。

あと、LibreOffice Conferenceから引き続きの参加となった榎さんや、昨年アドバイスをくれたPhilippeさん、CollaboraのMichael Meeksも引き続きの参加となっていました。

私はその日のうちにベルリンを離れる予定だったので、明るいうちにカンファレンスを中座し、ベルリンに来たならばどうしても行きたかったブランデンブルグ門へ。門の周辺はEU以外の各国の旗も多く、大使館とかが集まっているようでした。
DSC_0350.jpg

その後はベルリン中央駅(Hauptbahnhof がドイツ語で「中央駅」というのを強烈に覚えていた。大学時代の第二外国語でドイツ語勉強しておいてよかった)に移動して、そこからシャトルバスでテーゲル空港に向かい、ミュンヘン行きの飛行機に乗る。

#帰り
ミュンヘンに到着したのはまたもや深夜。それでもちゃんと市内中心部に向かうSバーンは動いていました。ミュンヘン中央駅の近くに予約していたホテルに到着してチェックイン。

翌朝気がついたら月曜日で普通に外は仕事が始まってました。というのも実は打倒しの窓が空いていて外の音が聞こえたから。朝食をホテルでとってチェックアウト、マリエン広場にトラムで移動して広場の写真を撮って空港に向かいました。
DSC_0361.jpg

改めて、都合4度目のミュンヘン空港に到着。ルフトハンザ他スターアライアンスが利用する第2ターミナルは出発ターミナルが2層式になっていて、ドイツ国内やシェンゲンエリア内のような出国審査がいらないところに行くのは下層の出発ロビー、シェンゲンエリア外へでるために出国審査が必要なところに行くのは上層の出発ロビーと使い分けていました。

ドイツで過ごす最後の時間になるので、朝食を食べて、機内食があるのもわかってたけど、ビールとソーセージでひとり乾杯。搭乗開始まで最後のお土産を買い込み、シンガポール航空に乗り込む。安定のサービスは長距離路線では重要です。

移動とカンファレンスと仕事に追われていたので、機内ではぐっすり寝られそうなものですが意外と寝ることができず、ダウンロード不要なスマホゲーと映画を見ているとあまり寝ることができずにシンガポールに到着。

昨年シンガポールでは空港から一歩も出ることがなかったことを反省して、今回は一旦出国。つい半日前、長袖を着てないと肌寒いくらいだったドイツからいきなり赤道直下あたりのシンガポールに移動して体がおかしくなりそうだったので、マーライオンの公園に行き、マリーナベイサンズもフレームに入れた写真をなんとか確保したあとはおとなしく空港の空調の効いたエリアに戻りました。
DSC_0376.jpg

昨年の例にもれず、チャンギ空港乗り継ぎ客向けバウチャーを確保してTWGの紅茶をゲット。高級感満載のお店は調べてみると創業年度含めかなり演出臭いのですが、実際に買ってみて飲んでみたらかなり美味しいので良しとしましょう。

そうこうするうちに午後になり、関空向けの便の搭乗時刻となり、搭乗口に移動。持ち込み手荷物の重量とか言われるかと思ったのですが、折りたたみボストンを妻から借りてカカオサンパカやらミュンヘンで買ったドイツビールとかはそちらに入れていたので無事通過できました。

最後の関空の飛行機も、今回の旅の余韻に浸りながら映画と機内食。日本食を食べるなら帰ってからということで、機内食もアジアンフードをチョイスしました。

#さいごに
私のようにTDFの負担なし(スピーカーやTDFメンバーは渡航費の補助があるそうです)、会社の出張扱いで自己負担もなしという条件でヨーロッパ開催のカンファレンスに参加できるというのはすごく恵まれていると思います。幸いにしてアイクラフトは代表の理解がもらえればこうしたカンファレンスも社費で参加可能です。自分の活動を、会社のアピールと利益に結びつけるのは簡単ではないですが、Libreやその他オープンソースの活動に取り組んでいる方はぜひ一緒に働いてみませんか。

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