はじめに
どうも、アイクラフトの村上です。新しい会社に入社して早々にLibreOffice Conferenceなるイベントに参加するように社命が下り、参加してきましたので、参加報告を書きたいと思います。後、他に日本から参加された小笠原さん、榎さんがともにレポートをLibreOffice Advent Calendar 2018にアップされていることもあり、今更ながらきちんと書こうとした次第です。なお日経XTECHのレポート記事もありますので、より単なる旅日記としての要素が強めになる点はご容赦ください。
ワイのスペック
- 所属:アイクラフト株式会社 顧客サービス部
- 職種:サーバーの運用管理とか構築とかネットワークいじりとか、いわゆる「インフラエンジニア」です。
- 開発経験:VBAでテキスト処理する何かを作成したことはありますが、それ以上のことはやってないです。
- 海外渡航経験:ツアコンさん付きのパックツアーでしか海外に出たことがないです。
余はいかにしてチケットを確保したか
GWあけも過ぎた頃、弊社代表より「Conference行く?」というお誘いがありました。入社前から榎さんとコネクションがあったことなどから私の社内でのポジションは「Libreの人」という位置づけとなっており、Libre関連のマーケティング的なことをやっているのは確かです。
そんなこんなでConferenceに参加することとなり、まずは往復のチケットを確保するところから。榎さんのサポートも受けながら海外格安航空券を探し出すskyscannerやskyticketを確認しながら探していくも、大阪発ではなかなか安いチケットがなかったです。その中で「チケットを分割すれば?」というアドバイスを榎さんからいただき、適当な経由地を探していると、ちょうどイスタンブールが経由地として妥当に見えたので、
- 大阪 - イスタンブール
- イスタンブール - ティラナ
に分割して検索。そうすると
- 大阪 - シンガポール - イスタンブール(シンガポール航空)
- イスタンブール - ティラナ(ターキッシュエアライン)
が見事はじき出され、国内でANAのマイルをためていた人にはありがたい全行程スターアライアンスという航路が出来上がりました。ちなみにチケット代は
- シンガポール航空 ¥88,730(追加¥2,800で座席指定)
- ターキッシュエアライン ¥25,844
合計¥114,574で往復することができました。この距離でこの値段、シンガポール航空は神。ただし予約クラスをミスったらしく、マイル積算されたのはちょうど片道分だけだったのですが、それでも会社のお金で往復して6000マイルもゲットできたので文句をいうことはできません(w。
ティラナまで
出発前に関西空港が台風で水浸しになるなど、予定通り出発できるのか直前まで不明(実際関空全面再開まではセントレア発着)だったのですが、無事復旧して自宅から関西空港に。
シンガポール航空は事前にWebチェックインすると、エコノミークラスのチェックインではなく、上級クラスのチェックインカウンターでチェックインできます。これはお得。ただ、チェックイン時に自分でパスポート番号を入力しないといけないので、間違えそうな人はおとなしく係員さんにチェックイン手続きをしてもらいましょう。
搭乗したSQ619便は世界最新鋭のボーイング787-10ですよ。これが興奮せずにいられようか。
乗り込んでからのサービスも日系の航空会社と一味違って、エコノミークラスの乗客も含めて全員にまずはおしぼりのサービス。これで顔を拭くようになって、日本のおっさんになってしまったなと思っております。あと離陸前の驚きは安全ビデオ。一度JALの安全ビデオと見比べてみてください。
機内食は「これからしばらく日本食食べられなくなるなぁ」とかいうことを一切考えずにアジアンテイストをチョイス。朝食をとらずに自宅を出発し、関空についてからパンとか食べた直後だったので、少しきつかったかな。
機内食を食べた後はビデオ見たり充実した機内WiFiサービスを生かして音楽聞いてたりしました。USB充電ポートも目の前の画面にあったので、電池の減り具合を心配する必要もないです。日本の最新映画(「ちはやふる」の3作目とか)が見られたのも外国の航空会社だったからなのか。
そんなこんなでシンガポール空港に到着。シンガポール入国の際には日本みたいにカードに記入しないといけないらしいけど、乗り継ぎだけで出国する気がなかったので私は書かず。
シンガポール・チャンギ国際空港
シンガポールのチャンギ国際空港はとにかくでかい。ターミナル1からターミナル2・ターミナル3が全部つながってるし、長い距離を移動しなくてもいいようにシャトルがあるのもびっくり。
ともあれ、夕方に到着してから夜中1時に出発するまでの時間は空港で暇つぶし。プライオリティパスに入会してラウンジを使えるようになっていたので、ラウンジで時間つぶしと発表用スライドの作成にいそしむ。
それも一通りやってしまったので、後の時間は免税店をウィンドウショッピング。ターミナル内にセブンイレブンがあったのでビールを買おうとしたらやたら高かった。350mlが5.5S$くらいだったので450円換算?と考えて買うのを躊躇する。
関空と違って深夜に出発する便も多く、免税店も24時近くなのに閉まる気配を全然見せない。ほんとの24時間空港というのはこういうのを言うんだろうな、と思った。
01:00のイスタンブール行きSQ392便に搭乗し、再び機上の人に。関空から乗った787とくらべると、どうしたも乗り込んだB777が古く見えてしまう。乗り込んだ後のおしぼりや安全ビデオは同じなのだが、関空からの便にあった日本語のフォローはありません。まさか夜中にsupperとして機内食が出てくるとは思わなかった。いい加減腹いっぱいだったのに・・・と思いながらもなんだかんだで完食。おなかが満たされてお酒も入って、時間も時間で眠たいはずなのに寝られない状態でイスタンブールに到着しました。さすがに移転しないといけないくらい混雑しているので、おなじスターアライアンスのシンガポール航空もターミナル外のスポットに到着してバスでターミナルまで移動しました。
イスタンブール・アタテュルク空港とイスタンブール市内
イスタンブールでいったんチケットは終了させていたので、出国手続きを行い、荷物を受け取って空港の到着ロビーに出る。事前に情報収集しておいて確認していた手荷物預かりカウンターで荷物を預け、事前に持ち出しておいたユーロをトルコリラに両替して(9月当時のトルコ国内の影響で日本国内ではリラへの両替ができなかった)、イスタンブール市内を観光。とはいえ事前の情報収集をしていなかったので、空港のWiFiを活用しながら、あとはauの世界データ定額でスマホから情報収集。地下鉄に乗るときにはイスタンブールカードが一番お得という情報を見つけることはできたが、買い方がわからず右往左往。空港最寄り駅で3回乗車券を買い、1回乗車券を買い・・・みたいな感じでやりつつもようやく購入。あと、これらイスタンブールの市内交通には現金乗車という制度はないので、バスや地下鉄(アタテュルク空港から出ている路線はトラムが何両かつながったような車両ですが)に乗るにはこれらの切符の購入・イスタンブールカードの購入やチャージは越えなければならない壁です。ただ自動券売機は少々怪しいとはいえ日本語も表示できるガイド画面があるので、大丈夫かな。
あと、イスタンブールの市内交通で珍しいと思ったのが、メトロバスという、高速道路の真ん中の専用レーンを突っ走る連接バス。バスなのにバス停がトラムの駅のような作りになっていて、そこで改札を済ませてるので乗り降りが素早い。さらには右側通行のはずのトルコで、メトロバスだけ左側通行で走ってるので、バス停は島形で十分。高速道路と同時に作ったので効率的な乗り物になってます。
で、訪れたのはチュルクテレコムスタジアム。長友選手の所属するガラタサライのホームスタジアムです。試合がないのはわかっていたので最寄駅から外に出て遠景の写真を撮っただけだったのですが、現地の人には「Oh,Nagatomo」と言われてしまいました。
とりあえず満足して空港に引き返し(Immigrationの係員にはパスポートを見せるまで中国人に見えていたらしい)、再度チェックインして空港内のラウンジでスライド作成の続き。時間を有効活用して、食事とアルコールも補給しておきました。
ティラナ行きの飛行機はバスカウンターからの移動だったのですが、なかなか搭乗開始にならず色々とやきもき。ただ、事前情報なしに乗り込んでから見た安全ビデオがシンガポール航空に負けず劣らずよくできてました。今見たらYoutubeの再生回数2500万回って、あのピコ太郎を追い越すんじゃないの?
機内食はチキンと野菜のサンドをメインに、宗教面で配慮したものになっていました。
ティラナ・マザーテレサ空港
ティラナ到着は当初の予定よりも遅れて21時過ぎとなり、とっとと入国審査を受けて荷物を受け取って空港から出ようとしか考えてなかったら、入国審査の前にしか両替店がなかった状態で、現地通貨のレクに両替できず、ユーロとトルコで両替したリラと多少の日本円しかない状態に陥る。この状況下、英語のできるタクシードライバーを捕まえて市内までいかないといけなかったのですが、強引な客引きに正規のタクシー乗り場と違う方向に連れていかれそうになったので、電話がかかってきたふりをして脱出。何とか正規の乗り場でタクシーを捕まえてBooking.comで予約していたホテルに到着しました。
タクシー代を支払おうとするも、当然クレジットカードは使えず、手持ちのユーロは100ユーロとかばかりだったのでうまく支払いができない。ホテルの人に片言の英語で両替をお願いし、事なきを得ました。
ホテルは朝食付きで1泊25ユーロ。当然超一流というわけにはいきませんが、シャワーからはちゃんとお湯が出てきましたし、タオルも交換はしてくれなかった(頼めば交換してくれたかも)のですが、備え付けてありました。
ホテルの朝食は毎朝同じで、クロワッサンにチョコクリームを入れたもの・パイ生地的なものにチーズを挟んでトーストしたもの・バナナ・ラスク・チーズ・ミルク・マンゴージュース・エスプレッソが5日間続きました。あ、ティラナでは街中のカフェも含めてエスプレッソばかりで、ドリップコーヒーはついに見かけなかったです。
Collabora社とのミーティング
ティラナ市の博物館前でアイクラフトがパートナーになっているCollabora社のメンバーと合流してチームビルディングのツアーに出る予定になってたのですが、その前に持ってきていたモバイルWiFi用のSIMカードを調達。なにせアルバニアではauの世界データ定額の適用外といわれてたのでタクシーに乗ってるとき以外スマホのデータ通信は切ってました。Vodafoneのお店があったので飛び込み、SIMカードを買うことができました。身分証としてパスポートの控えを取られたのはいいとして、ここでもクレジットカード決済ができず、現金のみ。ユーロもダメと言われたのでここでようやくユーロをレクに両替してお支払い。通話付き(いらんけど)+データ10GB、1か月間有効で1500レク(1レク=1円計算でほぼ問題ないです)なので、SIMの値段は日本よりも安い。後、SIMのアクティベーションを待ってる間に近所のおばちゃんがお金を持ってきて何か話してたけど、あれは追加のチャージをしに来てたのかな。
購入を済ませて博物館前でCollabora社メンバーや榎さんと合流し、車でティラナ郊外の湖に向かい、「スタンドアップパドル」の大きい版に6名で乗り込み、パドルをこいで湖の上を一周。幸い湖に落ちることもなく、日差しと適度な風がとても心地よかったです。
その後はレストランに移動し、ランチを取りながらCollabora社の年間方針についてミーティングを持った後、前夜祭的な会場に移動。会場のバーで小笠原さんや台湾メンバーの人たちといろいろと飲んでました。
Conferenceの様子
細かいセッションの内容は前述のXTECHの記事を参照していただくとして、気になったセッションをいくつか。
大規模環境下でのLibreOfficeの展開
Central Configuration Management for LibreOffice in Windows networks - Collabora社のMike Kaganskiの発表。設定をカスタマイズして配布するとかADのグループポリシー使って配る話とか。sambaドメインではどうするのかわからないので言及は避けます。
それ、Impressでできますよ
An impressive secret of Impress - 台湾から来たEricのお話。PowerPointでできることの大半はImpressでできますよというお話で、こういうユーザー目線のお話も発表されてました。
非ヨーロッパ系言語のお話
- State of CJK issues of LibreOffice, 2018 edition - 榎さんの発表
- RTL support status - Lior さんの発表
アジア系言語をひとくくりにしたCJK周りのお話と、右から左に横書きするRTLのお話。アイクラフトでLibre関連を展示会に出展してた時に、あるお客様から「ダブルバイト対応が・・・」というお話をいただきましたが、Libreの内部はとっくにUnicode対応していますのでご安心ください。
食事
基本的に昼食は支給していただけます。ボトルウォーターもあるのでお水の心配も特に不要。発表原稿とかで頭が煮詰まった時にはエスプレッソの気分転換もできました。Collabora社をはじめとしたスポンサーの方々のおかげです。
カンファレンス1日目の終了後は前日バーで飲んでたのとは違って正式なパーティー。肉中心でしたが豪華な料理とかを堪能しました。さすがにドリンク2杯目からは自腹でしたが、ビール1杯300円程度と激安です。
2日目の夜もHackNightと称してバーにみんなで移動してワイガヤしたりHackしたり、思い思いの時間を過ごしていました。英語が母語でない人とも英語でコミュニケーションとって、いろいろと勉強になりました。
3日目は公式にはLTの後のクロージングセッションの後には何もなかったのですが、小笠原さん榎さんの後ろについて行ってバーからレストランに。本気でお金使ったのはこの夜とお土産買いこんだ時くらいですね。
ティラナの街の様子など
カンファレンス終了後、ティラナ市内をローカルスタッフが案内するツアーに参加しました。市内中心部からちょっと移動したマザーテレサ広場に集合し、いろいろとスタッフが案内してくれました。
その後、昼食にピザを食べ、三々五々散っていくタイミングで離脱。お土産品を調達。ただ、海外のお土産屋さんは置物とかばかりで、日本のお土産のようにバラマキ用のお菓子系がないので、現地でスーパーマーケットを探し出し、ビスケット系とかを購入。
適当に買い込んでもまだレクが余っていたものの、空港に移動して使うことにして空港に移動。前回タクシーに乗ってこりごりだったので、バスで移動すると250レクとかなりお安かったです。
最終的にアルバニアレクを使い切るつもりで、空港内のスーパーでバラマキに使えるビスケット系を更に買い込み、チェックイン開始まで色々と待ちながら時間をつぶす。チェックインが開始されると同時にチェックインを行い、保安検査場へ。保安検査場の係員が何故かJリーグにも詳しくて、首に巻いていたサンフレッチェ広島のタオルマフラーを見た途端「Oh,Sanfrecce!!」と感激していたのが印象的でした。そのあとも「Kashima Antlers,Ganba Osaka」・・・とJリーグのチーム名が出てくる。申し訳ないがカープのタオルマフラーでは絶対と言っていいくらいにありえない反応ですw。
帰り
(この辺、2020年に加筆してます)
帰りはまったくもって行きのときと逆ルート。ティラナに自分が到着したときのターキッシュエアの折返し便で21時ごろ丹ティラナを出発。ちょっと期待してた機内食はやはりチキンのサンドイッチでした。イスタンブール・アタテュルク空港到着は0時過ぎ。ホテルの確保を忘れてて、Booking.comの予約をとったり消したりしたのが悪かったのか、現地の観光案内所みたいなところで紹介してもらったホテルの決済をしようとしたところ、唯一持ってきていたクレジットカード決裁が通らない。途方に暮れて空港の出発ロビーで朝まで明かした後に空港のWifiでメールを確認したところ、やっぱり決裁が止められてました。国際電話でカードの決裁停止を解除してもらったときにはすでに朝6時頃。朝食を探しに行きの途中と同じようにトラムのような電車に乗って空港から出てイスタンブール市内に向かう。今度は本格的なトラムに乗り換え、空港の中で調べた朝食が美味しいらしい店に行ってみるが、どうにも入れなさそう。結局周辺をウロウロしてホテルの朝食バイキングにありつけたのでなんとかなりました。
そのまま手持ちのトルコリラをお土産で消費しつつ、トラムで海岸方面に行くと、ようやく「これぞイスタンブール!」という場所にたどり着く。行くためにはトラムに乗らないといけなかったのを発見できたのはよかった。個人的にももう一度行ってみたいところですね。
そうしているうちにお昼前になったので、アタテュルク空港に引き返し、チェックインをして制限エリア内に。ターキッシュエアの特徴としてアフリカ各国への便も多く、常に混雑していた状況でした。新空港になってどのくらい混雑が緩和されたか、もう少し海外旅行の制限が緩くなったら行ってみたいところです。
お昼過ぎに飛行機に乗り込んで、離陸。やはり2回の食事はおいしかったです。
翌日早朝、シンガポールに到着。いったん出国するのが手間とかいろいろあったので、時間に余裕はあったものの空港内でひたすら時間をつぶしました。次回にたようなルートになるときには思い切って一時出国してみようかな。
午後出発の便に乗り、21:30頃に関西空港に到着。初のツアコンさんも同行者もいない海外旅行を無事に終えることができました。
総体的な感想
アイクラフト様のおかげで今回貴重な経験をすることができました。次回は会社の費用で参加するのはもしかしたら別のメンバーになるかもしれませんが、どうにかこうにかしたいなとも思いました。