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未経験の30代が、独学でエンジニアになって10年経つまでを振り返る

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はじめに

現在の40代のアプリエンジニアです。10数年前に独学でアプリを作って以来、もう10年近くフリーランスとして活動中。年収は年によってばらつきはあるけども、だいたい1000万円弱。最近よくフリーランスの環境とか、未経験でもエンジニアになれるか等、聞かれることが何回かありました。そこで、参考になるかはわかりませんが、私のキャリアを紹介しようと思います。

元々、私は大学卒業後は大学院に進み、しかも博士課程まで進み、さらに30過ぎまでオーバードクターとして大学で研究員をしていました。専攻は純粋な文系学問。Excelは使えましたが、プログラミングはまったく経験なし。

そんなある日、私はiPhoneを買いました。当時最新のiPhone 4です。しかも、iPhone 3GSからAppStoreが一般の開発者に解放され、誰でもアプリを公開できるという。ここから私のエンジニア人生が始まりました。以下、おおまかに年表形式で。

2012-2014年

2012年3月に、初めてXcodeをダウンロードした記録が残っています。そこから書店に行き、「iPhoneアプリ開発入門」と書いてある本を片っ端から購入。起きている時間のほぼすべて、本を片手にコードを書きました。
現在でも本棚に残っている当時の本は、約40冊ほど。本も読み慣れてくると読み方が分かってくるもので、途中からは私が作りたかったアプリに役立つサンプルが載っているものを読んでいました。そしてなにより、言語の習得は質より量が重要です。書いたコードの意味が分からなくとも、何がなんだかさっぱりでも、それでも前へ進み続けることが大切。

2013年、私は自身初めてのアプリをリリースします。開発期間は7ヶ月。当時、本業の研究がひと段落して、時間があったことが幸いしました。
ただしこのアプリ、本のサンプルを繋ぎ合わせたような出来で、完成度は素人レベル。完成度の低さに自分でも納得できていなかったのですが、「リリースする」という経験をしたくてなんとかリリースにこぎつけました。
当時はprovisioning profile周りがいろいろと大変で、開発に使用していたMacBook Airを窓からフリスビーにするか、フタを逆極めしてヘシ折るかで10分悩んだこともありました。エラー、大変なのよね。。

その後、私は2つほどアプリをリリースします。ですが、それはいずれも素人クォリティ。。。アプリを3つ作っても、なかなかクォリティが上がらないことが当時の私の悩みでした。そこで私は、ある決断をします。そうだ、武者修行の旅に出ようと。

2014-2018年

当時、副業ブームが来ていたこともあって、ランサーズやクラウドワークスといった副業サイトが伸びていました。私もそこに登録して、格安で開発案件を請け負うという、武者修行を始めたのです。
お金をもらって開発を請け負えば、嫌でも気合が入るだろうという目論見です。お金が目的というわけではなく、自分のクォリティを上げることが目的でした。最初は「開発の一部を手伝ってくれ」といった簡単な案件から始め、ブラックな開発会社の炎上案件、一緒にベンチャーを作ろという案件まで、いろいろと手を出しました。副業なので、最悪お金をもらわなくとも良かったのです。

おかげで実力はメキメキと付きました。中でも、某◯イバーエージェントの案件に参画することがあり、それは私にとってエンジニアとしての基礎知識を得る大きな体験になりました。その案件は、◯イバーエージェントが某社から買い取ったアプリを自社開発に切り替えるというプロジェクトで、買取に伴い、いくつかの改修を行う案件でした。元の開発会社はベトナムの開発会社で、ちゃんとしたエンジニアの書いたコードを見ながら、GitHubをベースに(当時はまだGitHubを使えてなかった)開発する形は、今でも大きな経験になったと思っています。初の大型案件ですね。

そんな中、2017年末には、某◯ンサーズ事務局から表彰されかかるほど私は実績を上げていました。本業はいまだ大学の研究員でしたが、エンジニアとしてもやっていける自信がつきました。

2018-2024

大学の研究員を辞め(いまだに別の形で大学に籍はありますが)、フリーランスとしてやっていくことに決めました。◯ンサーズはもうやめにして、エージェントを通したフリーランス案件に参画するようになりました。

エージェントが紹介してくれた案件は、私の実績(個人名でリリースしたアプリは13個、◯ンサーズで参画した案件は30以上、CTOとして参画したベンチャー2社)を考慮してか、良い案件ばかりであったと思います。基本的にフルリモートで、名の知れた企業ばかり。技術的に高度な案件もありましたが幸い完遂することができ、良い待遇を維持できていると感じています。時間的に余裕もあったので、Objective-CからSwiftへの転換、UIKitからSwiftUIへの転換(こちらはまだ進行中)もクリア。Swiftもバージョンアップを重ねて難読化が進んでいますが、しっかりキャッチアップできています。

それよりも、この時期に力を入れていたのは、起業です。

当時、コワーキングスペースを初めて使い始めたこともあって、「アプリを作ってくれ、一緒に起業しよう」という話がいくつかありました。大きなものは2つほど関わり、どちらもアプリ自体は私が作ってリリースしました。ただ、どちらもビジネスとしては成功しませんでした。

私の関心として、エンジニアリングには未だ大きな関心はあったものの、それを社会にいかに実装するか、何を作るべきかということは考えるようになりました。その結果、今年に入って大きなプロジェクトを始めています。

振り返りとこれから

エンジニアリングが好きで、学ぶ力があること。これは自分の強みだと思っています。土日に趣味でアプリを作れる人間は、そうでない人に比べて技術面で優位を得られます。
困難に直面した時も、いまは検索にメンタリングサービス、ChatGPT、なんでもある。コードを書いてできることであれば、やる気さえあれば何でもできます。

他方、社会に貢献すること、事業を作ることにも興味があります。これからの数年はそちらに力を入れていく予定。
ただし、それが可能なのはエンジニアリングに詳しいからであると思っています。iPhoneで何ができ、何ができないか。それと社会の中の需要を合わせることで事業が作れると思っています。なのでエンジニアリングから離れることはない。その上で、それを活かす方法を考えていきたいと思っています。

簡単でしたが、私のここ10年の振り返りです。何かの参考になれば幸いです。

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