はじめに
これまで本業や趣味で(ローカル)AIを扱うときにUbuntu を触ることはあったものの、最近は Windows を中心に作業しており、Ubuntu はしばらく使っていませんでした。
Windows では Cursor や Codex CLI を利用していましたが、Ubuntu 環境を更新をしていなかったため、この機会にUbuntu 24.04 上で環境構築を実施しました。
そこで今回、Ubuntu 24.04 上で環境を構築した手順を備忘録として整理しました。
Cursorとは
Cursor は Visual Studio Code をベースに開発された次世代コードエディタで、AI を活用したコード補完やリファクタリング支援が特徴です。ChatGPT や Claude といった大規模言語モデルを統合しており、自然言語で指示を出すだけでコードの生成や修正を行えます。開発効率を高めるツールとして注目されています。
Codex, Codex CLIとは
Codex は OpenAI の開発者向け“AIコーディングエージェント”で、リポジトリを読み取りつつファイル編集・コマンド実行・テスト実行まで支援します。
利用形態はターミナルの Codex CLI と IDE 拡張(VS Code/Cursor など)、そしてクラウド版(Codex cloud)。CLI はオープンソースで、指定したディレクトリ内のコードを安全に読み書き・実行できます。ChatGPT アカウントで連携でき、ローカルとクラウドを行き来しながら開発を加速できます。
Cursorのインストール
1. Cursor インストールファイルのダウンロード
- Cursor の公式サイトの Downloadsページにアクセス。
- Linux 用のファイルを探しダウンロードする //「Cursor-*.AppImage」形式になっていることが多い。
2. libfuse2 のインストール(必要な場合)
Cursor の AppImage を実行するには、FUSE (Filesystem in Userspace) が必要なことがある。 libfuse2 をインストールすることで、実行時エラーが回避できる。
以下コマンドでlibfuse2をインストール
sudo apt update
sudo apt install -y libfuse2
3. Cursor-*.AppImage に実行権限を付与し起動確認
ダウンロードしたフォルダに移動して、実行権限を付与し実行可能にする。
cd ~/Downloads # ダウンロードフォルダは適宜ダウンロードしたパスに読み替えて
chmod +x Cursor-1.5.11-x86_64.AppImage # Cursor-*.AppImageは実際のファイル名に読み替えて
権限の付与ができたらCursor-*.AppImageを実行し起動確認する
./Cursor-1.5.11-x86_64.AppImage # Cursor-*.AppImageは実際のファイル名に読み替えて
起動に成功するとウインドウが立ち上がるのでログインする。
アカウントがない場合はSign Upでアカウントを作成する
もし起動時に「sandbox 関連のエラー」が出るなら、以下オプションを付けて起動を試してみてください
./Cursor-1.5.11-x86_64.AppImage --no-sandbox
# Ubuntu 24.04 で sandbox の設定が厳しいことがあり、このエラーが発生することがある
# →セキュリティ上の保護は無効になりますが、開発用途なら起動可能
4. 恒久的な配置(移動 + アイコン + ショートカット登録)
毎回 Downloads フォルダから起動するのは面倒なので、少し整理すると使いやすくなる。
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アプリケーション用ディレクトリに移動
sudo mkdir -p /opt/cursor sudo mv ~/Downloads/Cursor-*.AppImage /opt/cursor/cursor.appimage sudo chmod +x /opt/cursor/cursor.appimage
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アイコンをダウンロードする(Cursor のロゴなど)
※アイコンのURLは公式サイトや GitHub、フォーラムの公開リンクから探す。sudo mv path/to/img/cursor.png /opt/cursor/cursor.png
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デスクトップエントリを作成
以下の内容でファイルを /usr/share/applications/cursor.desktop に作るコマンド例:
sudo nano /usr/share/applications/cursor.desktop # 内容を貼り付けて保存 sudo chmod +x /usr/share/applications/cursor.desktop
#/usr/share/applications/cursor.desktopに記述する内容 [Desktop Entry] Name=Cursor Exec=/opt/cursor/cursor.appimage --no-sandbox Icon=/opt/cursor/cursor.png Type=Application Categories=Development; Terminal=false StartupWMClass=Cursor
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ターミナルから起動できるようにラッパースクリプトを作成する
sudo nano /usr/local/bin/cursor # 内容を貼り付けて保存 sudo chmod +x /usr/local/bin/cursor
#/usr/local/bin/cursorに記述する内容 #!/bin/bash /opt/cursor/cursor.appimage --no-sandbox "$@"
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Ubuntuに再ログイン(またはログアウト → ログイン)して、アプリケーションメニューに Cursor が表示されることを確認
ここまで
今回はUbuntu環境にCursorを入れ、Codexを入れるところまで行おうと思いましたが、長くなるので分割したいと思います。
WindowsではCursorのインストーラの実行ファイルを入れることでかんたんに入れることができましたが、Ubuntuではいくつかの手順を踏む必要がありました。
参考にしていただけると幸いです。
次回はUbuntuにCodex CLIを入れ、Cursor, VScodeでCodexIDEを使えるようにしたいと思います。