37
42

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

はじめに

筆者は2023年4月に新卒でWebエンジニアとなり、2024年7月に転職をしました。
学生時代からWeb開発に携わっていて、今回、社会人として初めての転職活動でした。
その経緯であったり、過程で考えたこと、具体的に利用したサービスや行動、結果などについて書きます。

きっかけ

筆者の仕事をする上で最も大きなモチベーションは社会貢献性です。特に労働問題やキャリアについて、子供の頃から何かと考える機会が多く、将来はそういった事業に関われれば嬉しいなと思っていました。

新卒でwebエンジニアになるべく就職活動をしていたときから、同様のモチベーションがありました。一方、当時の自分は実務経験がまだまだ未熟で、自分が携わりたい事業理念を選べる立場に無いことを徐々に理解してきます。自分にまだ競争力が無いこともありましたが、スタートアップ等の企業の場合、新卒エンジニアを募集していないことも多いので、枠がそもそも少ないといった事情もあります。何も手応えの得られないような面接不合格を経るごとに、まずは事業理念のことは忘れて、経験を積める場所に潜り込んで修行することが先決だと考えました。そのため、内定を頂いた会社の中で最も成長できそうな環境を選び、とりあえず数年は成長のためお世話になろうと決めました。このような背景があったので遅かれ早かれ転職する前提で新卒のキャリアをスタートしたのです。

内定者インターンから数えて2年ほど実務経験を経ると、Web開発の流れを理解し始め、語れるような経験もいくつか生まれてきました。そろそろ転職の機が熟してきているかもしれないなとぼんやり思い始めたのが、2024年の1月頃です。

やったこと

転職活動中具体的にどのようなことをやったのか?について時系列に書いていきます。

とりあえず話をいろいろ聞いてみる

転職活動という文字が頭の中にぼんやり浮かんでいる最中、一抹の不安がありました。それは、新卒2年目の経歴で拾ってくれる会社があるのだろうか?という疑念です。流石にカジュアル面談くらいはしてもらえるだろうと思い、その頃登録していたYOUTRUSTの転職意欲を「検討している」に変更しました。これが、転職活動の最初のステップで、大体2024年2月頃です。YOUTRUSTはキャリアSNSとして最近伸びているサービスで、学生時代の知人からの紹介で以前からアカウント自体持っていました。(自分が転職活動を終えた後、YOUTRUSTは大型の資金調達をプレスリリースしました)

そうすると、数週間も経たないうちに5社以上の会社からスカウトが届き、カジュアル面談をすることができました。本業の合間を縫って時間を作り、とりあえず全ての会社の話を聞いてみたところ、いずれも選考に乗って欲しいと企業の方から熱心に誘っていただきました。YOUTRUSTのプロフィールには、自分のやりたいことを丁寧に書いていたので、テンプレメールではなく個人対個人としてのスカウトメールを頂けたのはとても良い体験でした。つまり、こういう事業理念の会社に興味がありますという前提で最初から各社お話しをすることができたので、有意義な時間が多かったです。

また、同時に会社の先輩で先に転職をしていた方と面識があったので、情報収集すべくご飯に誘ったところ快く引き受けてくれました。そこで、様々にヒアリングでき、具体的にこれくらいの準備をすれば新卒2年目でもこれくらいの会社には通用するといった市場感を、客観的な視点で理解することができました。

これらのことから、今の自分の状況でも転職市場で十分通用するのでは?という実感が生まれてきました。
そして、本格的に職務経歴書作成に着手し始め、選考に乗り始めようと動き出したのが2024年3月頃です。

職務経歴書作成

先輩から職務経歴書はこのように書くと良いよとのアドバイスを貰い、早速書き始めました。転職ドラフトのフォーマットに則ると良いとのアドバイスだったので、そのフォーマットに則り、Notionにメモとして書き始めます。もちろん書くにはそこそこ時間がかかるものですが、以下のことを本業の中で普段からしていたので、そこまで言語化には苦労しませんでした。つまり書くには、整理する時間だけが必要という状態でした。

  • 日誌に学んだことや振り返りを毎日書いていた
  • 個人ブログやテックブログを書くことを通して、まとまりのある単位の振り返りの言語化ができていた

Notionに職務経歴書を書くと、YOUTRUSTのようなダイレクトリクルーティングではそれをWebURLの形にしてそのまま先方に送信することができる便利さもあります。人によってはGitHubアカウントのREADMEに職務経歴書を書いている人も見受けられました。今回はYOUTRUSTで一旦複数社の選考に乗ってみようという流れを考えていたので、転職エージェントは登録しませんでした。転職エージェントを使う場合、その先々で専用のフォーマットに焼き直さなければならないのが億劫でもありました。

職務経歴書はキャリアを通して随時アップデートしており、そのURLがこちらです。
職務経歴書の具体例は意外と転がっていなかったりするので、もし良ければ参考にしていただけると幸いです。
職務経歴書

面接

YOUTRUST経由のスカウトからは、事業理念が自分のモチベーションに重なる企業が3社あり、3社の選考に乗ることを決めました。本業は幸いにも部分的にリモートワークが可能であったので、昼休みの時間や夜の時間をうまく使いました。選考に乗る際には、必ず以下のことを心がけました。

  • 面接官のプロフィールや会社情報をネットで調べて逆質問を考えておく(CEOには技術ではなくビジネス寄りの話ができるように)
  • DMでのやり取りや面接でのコミュニケーションではこちらから率先して挨拶をする(本日はよろしくお願いいたします。など)
  • DMは通知onにしておいて、なるべく即レスする
  • 職務経歴書の内容を、澱みなく話せるように、何度も反芻しておく
  • 自分の相手への映り方を良くする(照明を明るくしたり、テンションを上げて話す)
  • 回答はなるべく簡潔に、結論ファーストで話す
  • 物事を自責思考で捉えて発言するようにし、マイナスなことは言わない
  • 面接後も、次回に活かせるように言語化が足りない部分を補強する。その際、職務経歴書に加筆していく

職務経歴書に加筆した部分は、「前回お伝えしきれなかった部分はこちらになります」のように、最終更新日を添えて後でDM上でやり取りすることもありました。

ランチに行く機会などがある場合は、有給を上手く組み合わせて外出したりしました。実際に顔を合わせて話すことで、より各社の雰囲気を理解することができるので、リモートワーク環境の会社でも可能であれば一回は会うことをお勧めします。

これらの甲斐あってか、3社とも最終面接に至るまで全ての面接を通過することができ、無事3社の内定を獲得することができました。これが、2024年4月の終わり頃です。自分のケースでは選考過程でコーディングテストを受けることはありませんでした。

個人の感想になりますが、選考の成否を分けたのは、準備が9割だったと思います。選考の各過程で相手はどのような情報が欲しいのか?どのようにすれば好印象を与えられるかを想像して着々と準備を進めます。そうすれば、面接はただの作業のような感覚になるので、緊張も無くなってきます。たとえ風邪を引いてしまったとしても、受かるものは受かるようになっていくでしょう。

内定承諾

選考後は、オファー面談を受けます。オファー面談は複数内定を持っている候補者にとっては、一転選択する立場になります。当然、今後一緒に働く可能性があるので、面接時と同様、謙虚に出席し会話をすべきです。

その際、承諾期限を設定することと、どの企業が良いのかの判断基準を持って判断していくことが必要になります。

承諾期限を決めるにあたって、企業にとっては事業と採用のタイミングの問題もあるので長く先延ばしするのは得策ではないです。各社丁寧なコミュニケーションをとりながら、各社の情報が出揃い判断できる猶予を自分で考えてすり合わせをします。自分の場合は最長1ヶ月の承諾期限をお願いしていました。おそらく転職エージェントを使うと、このあたりのコミュニケーションの手間はリクルーターが担ってくれるのだと思います。

企業の判断基準を考えるにあたって、自分の場合は社会貢献性が上位にあり、時点で事業の成長性、個人の成長機会、給与水準や居心地の良さなどを踏まえて判断していました。オファーレターの内容や選考過程で得た各社の情報を、それぞれの判断基準に重み付きで照らして、どれくらい叶えられるかを考えていきました。

閑話休題、給料面に関して、選考の過程で、最低希望年収を聞かれることがあります。その際、今の自分の能力ではどれくらいの市場価値になるのだろう?という客観的な視点を持っておくと、話しやすくなります。また、実は不当に安価な給料で雇用されていることに気づかない事態も未然に防ぐことができるので、市場価値をある程度把握しておくことは大事です。

前職や選考に乗っている企業だけの情報ではサンプルが少ないと感じたので、並行して転職ドラフトにも登録してみました。転職ドラフトは、スカウト時に提示年収が表示され、内定する場合は提示年収の9割を下回ってはいけないというルールがある転職媒体です。自分の志向にあった企業からスカウトがあったらラッキーくらいの温度感で使ってみたところ、6社からスカウトが来ました。残念ながら自分の興味のある分野の企業からのスカウトは無かったですが、大体今の自分には、これくらいの年収レンジで企業に雇用してもらえるという情報の蓋然性を高めることができたように思います。これにより、給与面で納得感を持って働くことに繋がります。

結果

各社の情報を自分の判断基準と照らし合わせて熟考した結果、シフト管理サービスのSaaSを開発しているクロスビットという会社に内定承諾することを決めました。2024年5月の末です。合理的に判断した結果ではありますが、自分の場合、選考初期の頃に感じていた直感とも一致した結果となりました。初期の直感と合理的な判断は逆転することも起こりうるとは思います。

その後

前職では、リスク管理の観点から転職活動しているということを内定承諾するまでは誰にも言っていませんでした。内定承諾を決めてすぐ、マネージャーにDMで1on1をお願いしたいですと言い、その日のうちにお話しすることとなりました。そこで、7月に転職をすることを決めていること、キャリアで考えていること、今までの感謝を伝え、1日待ってから転職することが確定(合意)となりました。法律上は転職には2週間前に言えばOKではありますが、ある程度期間を空けた方が、お互いにとって余裕を持って準備ができます。残りの期間では引き継ぎのための動きをしていき、最後には所属チームから送別会を開いていただき、心残りなく退職することができました。

2024年7月から、新たな環境で現職の仕事を続けています。ジュニアエンジニアとしての枠ではありましたが、新卒と異なり、即戦力の中途であることには違いないので、キャッチアップを早くできるようにという意識で過ごしていました。具体的に以下のことをしていました。

  • 入社前に自分の知識と転職先で使われる技術の知識にどのようなギャップがあるかヒアリングし、公式doc等で事前学習した
  • 入社後1ヶ月ほどのオンボーディング期間では、Slackチャンネル上で現在の自分の状況を細かく垂れ流す分報を書いていた。リアルタイムで先輩からのアドバイスを貰えるようにしたり、報告不足による自分への管理コストを小さくするような目的だった

これらの活動の結果、立ち上がりが早いとのポジティブなフィードバックを頂くことができ、現在は1ヶ月規模の開発案件を自主的に進められるくらいになりました。

何より、事業が自分の興味のある分野なのでモチベーション高く関与することができ、スタートアップならではのダイナミックな動きに日々刺激を貰いながら楽しく働けています。

まとめ

Webエンジニアとして初めての転職活動の振り返りを書きました。私が若手Webエンジニアとして転職活動する際に思ったのが、意外とネットに情報が少ないということです。それが、この記事を執筆する一つの動機でもありました。おそらく若手Webエンジニアで優秀な人たちは、繋がりやつてで物事を進めていたりして、転職市場の海に出るケースが少ないのだと思います。そのため、自分にとっては転職した身近な先輩にヒアリングしたことが、非常に価値のある行動でした。

職場を自由に選べることは労働者に与えられた権利です。特に若手のうちは、雇用主側との情報の非対称性が大きいので、自分が本当に良いと思える環境で働けているのかが分からなかったりします。まずは、色々な会社の人と話す機会を作ることだけでも、もっと働きたいと思える会社に出会えたり、自分の今の状況を客観視できる大きなきっかけとなります。特に実務経験を経たWebエンジニアは、売り手市場なのでチャンスが転がりやすく、キャリアにとってポジティブな影響を及ぼす可能性が高いです。

働きたいと思える会社に出会う機会を掴んだら、選考に合格する必要があります。この選考の成否は準備が9割だと思います。職務経歴書が面接時での言葉の基礎にもなるので、もっとも重要だと言えます。適切に言語化するには、やはり普段からブログを書いたり振り返りの習慣を持つことで言語化能力を磨いていくと良いでしょう。

長々と書きましたが、ここまで読んでくださってありがとうございます!こちらの記事が、これから転職活動を検討されている方(特にWebエンジニア)の参考になれれば幸いです!

37
42
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
37
42

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?