どうもこんにちは、SF映画などで、ロボットに仕事を頼む場面を見ると、憧れちゃう中村です。
「遅れるってメール出しといて」
「今日の予定は?」
「あの店を予約して」
「シャンプーを買っといて」
音声で伝えて作業を代行してくれる自分だけの秘書ロボットがいれば、素敵ですよね?
C-3POのようなロボットが代わりに処理をやってくれたら理想ですよね。
(ちなみに、UiPathの会議室はスターウォーズのキャラクター名がついています。
C-3POに集合とか。あ、どうでもいい情報すみません。)
スマートスピーカーは音声で色々なことをしてくれる秘書ロボットみたいなものですが、PCを操作して何かを注文するなど人の作業を代行することはまだできません。
PC操作が得意なRPAをアレクサから音声で起動することができれば、憧れの秘書ロボットが作れるんじゃないか!?
実は僕は楽天経済圏で生きているため、Amazonではなく楽天市場で商品を購入してポイントを貯めたい姑息な男です。アレクサはAmazonの音声購入には対応していますが、楽天には対応していないというジレンマがありました。
ということで、「楽天で歯ブラシを注文して」と伝えると、楽天市場の特定商品を購入してくれるようなものを作ってみました。
これがあれば便利な上に、なによりもドヤ顔できます。(これ、重要)
作ったもの
動いているデモはこちら
ハードウェア
今回、作ったものはこんな感じです
アレクサ スマートスピーカー
Amazonのスマートスピーカーです。
Alexa Echo Dotを使用しました。
2つセットで安かったので以前購入していたのですが、ずっと使い道がなかったアレクサがようやく日の目を浴びました。
最新版のAlexa Echo Dotは球体で時計表示もできる優れものですが、この世代のEcho Dotはぬいぐるみを載せてくださいと言わんばかりのフォルムをしているので、いいですね。
ラズベリーパイ
IoTやプログラミング学習目的で作られた数千円で買える小さなコンピューターです。
LinuxベースのOSのため、今回使用するNode-REDを簡単にインストールできます。
どこの家庭にも1つは使っていないラズパイがあると思いますので、活用してください。私はラズパイ3が家にあったので使用しましたが、今から購入するのであればラズパイ4がいいかなと思います。
ぬいぐるみ
ぬいぐるみは一番重要です、愛着のあるものを用意してください。
私は、UiPathのマスコットロボットのぬいぐるみが家にあったので、これを使いました。
このぬいぐるみを秘書ロボット、エコー君とします。
ソフトウェア
全体像はこちらです。
Node-RED Skill
Alexaにはスキルを追加させることができますが、Node-REDスキルにより、Node-REDを実行させることができます。
Alexa Skill Home Bridge
Node-REDで制御する独自のデバイス情報を登録することができます。
Node-REDとAlexaを仲介するサービスです。
Node-RED
Node-Redは、ハードウェアやAPI、サービスを相互に接続するためにもともとIBMで開発されたローコードの開発ツールです。
今はオープンソース化されているため、無料で使うことができます。
アレクサの拡張機能をインストールすることにより、簡単にアレクサと連携できます。
UiPath Orchestrator
UiPathはRPAツールベンダーです。
APIが用意されていないPCの複雑な操作はNode-REDではできないため、RPAに処理をお願いします。
Orchestratorは管理ツールで、API経由で自動化処理を実行することができるため、Node-REDからAPIを叩きます。
個人で無償利用可能なCommunity Cloud版でもOrchestratorは使用可能です。
UiPath Robot
Orchestratorはサーバーで動き、実際のPC動作は接続されているPC上のロボットに処理を依頼して動作します。
Windows PC上のソフトウェアロボットが実際の購入処理を行います。
気づき
Node-REDはIoTでハードウェアを制御することが主な用途ですが、アレクサとUiPathとを簡単に連携させることができるため、有用だと感じました。
Node-RED単体でもAPIを叩くことができるため、今回のような楽天市場での購入だけであれば実際にはRPAが無くても作ることができますが、UiPathであればより簡単に処理を作ることができます。
APIが用意されていない古いアプリケーションの操作は、RPAを使うしか自動化する方法はありません。
音声認識をきっかけに動作させることができれば、RPAで作る処理はかなり単純でも役に立つことが分かりましたので、色々と処理を作ってみようと思います。
SF映画のようにインタラクティブに会話をすることはまだまだ難しいですが、アレクサの音声入力からのRPA呼び出しは、ロボットと協働する理想像に少し近づけます。
皆さんも、自分だけの秘書ロボットを作ってみては、いかがでしょうか?
技術的な内容は、こちらの記事に記載しました