はじめに
元々、インターネットに接続していない実験環境(ラズパイやJetsonなどのボードコンピュータや何か特別なデバイスが接続されているPC、など)に対して、一時的に、デバッグや何かのインストールのためにネットに接続させたい、というときがあるかと思います。
そういうときに、手持ちのWindows PCをルータのように使用して、対象のシステムをネットにつなぐ、という方法を紹介します。
設定方法
設定すべきは以下の2点。
サービスRouting and Remote Accessを実行する
「ファイル名を指定して実行」からservices.mscを実行して、サービスの一覧を表示させ、その中から、
Routing and Remote Accessというサービスを実行する。
インターネット接続の共有を設定する
Windows PCでインターネットに出て行っているネットワーク(例えば、WiFi)のプロパティにて、「インターネット接続の共有」という設定内にある、「ネットワークのほかのユーザに、...」のチェックボックスを有効にし、その「ホームネットワーク接続」のところで、インターネット接続を共有させたい側のネットワーク(例えば、イーサネット」を選択する。
結果
上記の2点を設定することで、そのWindows PCをルータとして機能させることができる。(例えば、イーサネットに接続している他のPCやデバイスが、WiFiを経由してインターネットに出ていける)
ただし、192.168.137.1というアドレスになってしまうので、このサービスを使用したいPCやデバイスには、192.168.137.1をゲートウェイに設定し、かつ、例えば、192.168.137.50などと同一セグメント上の静的IPアドレスを設定する。あるいは、DHCPサーバにもなってくれるみたいなので、DHCPを選択してもよさそう。
おわりに
Windows 11で試しましたが、Windows 10でも大丈夫だと思います。これ、以前に一度、トライしていて、うまく行かなかったのですが、そのときは、二番目の、「インターネット接続の共有を設定する」設定しかやってませんでした。Routing and Remote Accessの方も実行しないといけない、というのがポイントだったかと思います。
(2022/10/15追記)
この機能を毎日は試用していないので、ちょっと条件がよくわかっていないのですが、しばらくして、Windows PC越しにインターネットにアクセスしようとしてダメだったときに、「インターネット接続の共有」を一旦解除して再設定するといけた、ということが何度かありましたので、ここに追記しておきました。
(ほかにも暗黙の設定条件があるかもしれませんが、もしうまく行かない人がいらしたら、ご指摘下さい。)