3
2

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

【MOA】社内向けAI Web UI構築ガイド:open webui + pipeline + langfuse

Posted at

はじめに

最近、企業内でAIを活用したいというニーズが高まっています。しかし、セキュリティやコスト管理の観点から、パブリックなAIサービスをそのまま利用するのは難しい場合があります。そこで今回は、MOA(Magic of AWS)プロジェクトを基盤として、open webui、pipeline、そしてlangfuseを組み合わせて、社内向けのAI Web UIを構築する方法をご紹介します。

この組み合わせには以下のような利点があります:

  • open webui:使いやすいUIと豊富な機能(アーティファクト機能など)
  • pipeline:カスタマイズ可能な処理フロー
  • langfuse:詳細なコスト管理と利用状況の分析

MOA(Magic of AWS)とは

MOAは、AWSの基盤技術を活用し、Dockerを通じて企業がクラウド環境でLLM(大規模言語モデル)を簡単に利用できるようにするプロジェクトです。AWS CLIがプリインストールされた独立した開発環境を提供することで、高度なセキュリティとプライバシーを保ちつつ、AI技術を効果的に活用できるよう支援します。

セットアップ手順

1. 前提条件

  • Dockerがインストールされていること
  • docker-composeコマンドが使用可能であること

2. リポジトリのクローン

まず、MOAリポジトリをクローンします。

git clone https://github.com/Sunwood-ai-labs/MOA.git
cd MOA

3. 環境変数の設定

.envファイルを作成し、必要な環境変数を設定します。

AWS_ACCESS_KEY_ID=YOUR_AWS_ACCESS_KEY_ID
AWS_SECRET_ACCESS_KEY=YOUR_AWS_SECRET_ACCESS_KEY
AWS_REGION_NAME=your-preferred-region
AWS_DEFAULT_REGION=your-preferred-region
AWS_DEFAULT_OUTPUT=json

OLLAMA_BASE_URL=http://ollama:11434
WEBUI_SECRET_KEY=sk-1234
LITELLM_PROXY_HOST=0.0.0.0
OPEN_WEBUI_PORT=8080

4. サービスの起動

以下のコマンドを実行して、全てのサービスを起動します。

docker-compose -f docker-compose.ollama.yml -f spellbook/langfuse/docker-compose.yml -f spellbook/docker-compose.pipelines.yml up

このコマンドにより、open webui、ollama、langfuse、pipelineの全てのサービスが起動します。

5. サービスの設定

pipelinesの設定

langfuseの設定

  • http://localhost:3000/ にアクセス
  • 新しいプロジェクトを作成し、public keyとsecret keyを取得

パイプラインの設定

  • langfuse_filter_pipeline.pyをインポートし、langfuseのキーを設定
  • conversation_turn_limit_filter.pyをインポートして会話の制限を解除

使用方法

設定が完了したら、http://localhost:8080 にアクセスしてopen webuiを使用できます。ユーザーはこのインターフェースを通じてAIと対話できます。

コスト管理と分析

langfuseのダッシュボード(http://localhost:3000)で、ユーザーごとの利用状況やコストを詳細に分析できます。これにより、部門別や個人別の利用状況を把握し、必要に応じて利用制限を設けることも可能です。

まとめ

この構成により、セキュアでカスタマイズ可能な社内向けAI Web UIを構築できます。open webuiの使いやすさ、pipelineの柔軟性、そしてlangfuseの詳細な分析機能を組み合わせることで、企業のニーズに合ったAI活用環境を整えることができます。

今後の展開として、特定の業務プロセスに合わせたカスタムパイプラインの作成や、セキュリティポリシーに基づいた利用制限の実装なども検討できるでしょう。AIの力を社内で安全に活用し、業務効率の向上につなげていきましょう。

リポジトリ

3
2
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
3
2

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?