LED(発光ダイオード)
電気照明としての効率が高く、フィラメント電球や蛍光灯にとって変わられているのがこのLEDです。
電子回路では簡易的な表示装置としてよく使われます。
アノードとカソード
LEDは電流が流れると光を発するデバイスであると同時に、ダイオードとしての特性を持ちます。
つまり、片方向には抵抗値が小さく電気をよく通すが、逆方向には抵抗値が大きくなり、電気をほとんど通さない性質を持っています。
陽(+)極側をアノード、陰(-)極側をカソードと呼びます。
7セグメントLED
7つのLEDの発光の組み合わせによって数字を表現する装置です。
通常、ドットを含めた計8セグメントで使われることが多いようです。派生として14セグメントや16セグメントなどがあります。
それぞれのLEDの陽極と陰極のどちらかはピンが共通化され、計9本のピンで表示できるようになっております。製品レベルではコモン線が2系統あって10ピンになっているものが多いかと思われます。
7セグメントのうち、アノード側の電極をひとまとめにしたものをアノードコモン、逆にカソード側をまとめたものをカソードコモンと呼んでいます。
電流の流れる方向が全く逆になるため、違いを意識する必要はあります。
スタティック点灯とダイナミック点灯
n桁の7セグ表示器では、それぞれのセグメントを独立して動かすには、少なくとも8×n本の入力信号が必要になり、配線コストも増大します。
これに対し、信号線を節約するためのテクニックとして、格子状に配線した8+n本の配線を桁ごとに点灯と消灯を高速に切り替えることで、人の視覚の残像現象により、すべての桁が同時に点灯しているように見せることができるとともに、LEDの寿命を長持ちさせることができます。
表示対象のセグメントが常に点灯している制御方式をスタティック点灯、残像による切り替えを行っているものをダイナミック点灯と呼んでいます。
ダイナミック方式の多桁7セグメントLEDでは、桁数に限らず、A~Gおよびドットの信号線はそれぞれ1つしか備えません。また、桁ごとのLEDのコモン線が独立しています。
たとえばドット付き7セグの3桁の場合は、セグメントのピンが8本、各桁に対応するコモン線が3本の計11本で制御することになります。
多桁の7セグLEDも単桁のそれと同様、アノードコモンとカソードコモンが存在します。
以下は3桁のLEDで「12.3」を表示する例ですが、わざと視認しやすい速度で表示しております。
ドットマトリクスLED
LEDを四角形に配置し、ドット絵形式のグラフィック表示に対応した表示装置です。
大型のものは駅や電車の電光掲示板などでよく見られます。
主に多桁の7セグメントと同様のダイナミック点灯方式が用いられています。
たとえば、8x8のLEDではアノード側ピン8本、カソード側8本の16本の信号ピンを順次切り替えることで、64個のLEDを表示することができます。