今回は、Web API認証方式について、基本的な概念から種類や特徴、使用例までをまとめてみました。
そもそも認証とは
認証とは、システムやサービスにアクセスする際に、ユーザーが正規のユーザーであることを確認するプロセス。
要は、「あなたがあなたであることを確認する」ことである。
認証があることで、不正アクセスを防止し、データやリソースのセキュリティを確保します。
認証と認可の違い
認証と混同されやすいものとして「認可」という言葉もある。
認可とは「あなたがその操作をする権限があるか確認する」こと。
その過程で「あなたが誰か」知る必要があり、認証と同じような情報を必要する。
このため両者が混同されたり、簡易的な認証として認可方式を利用したりすることがあるが根本的に別ものである。
Web API認証方式とは
Web API認証方式とは、Web APIを利用する際に、ユーザーが正当な権限を持っていることを確認する仕組み。
これにより、不正なアクセスや悪意のある利用を防止し、セキュリティを向上させます。
Web API認証方式の種類と特徴
HTTP Basic Authentication:
<特徴>
・ユーザー名とパスワードをBase64エンコードしてHTTPリクエストヘッダーに含める方式。
・実装が簡単であり、多くのプログラミング言語やフレームワークでサポートされている。
・ただし、セキュリティが低く、パスワードが平文で送信されるため、HTTPSと併用することが推奨される。
APIキー認証:
<特徴>
・ユーザーに一意のAPIキーを発行し、それをリクエストに含める方式。
・APIキーが盗まれるリスクがあるため、HTTPSを使用して通信を暗号化する必要がある。
・キーの有効期限を設定することでセキュリティを向上させることができる。
OAuth認証:
<特徴>
・サードパーティーのアプリケーションが、ユーザーの代わりにAPIにアクセスするための権限を取得するための標準的なプロトコル。
・ユーザーは自分のリソースに対するアクセス許可を明示的に与えることができ、安全性が高い。
・認証プロセスが複雑であり、実装に時間がかかる場合がある。
Web API認証方式の使用例
HTTP Basic Authentication
curlコマンドを使用して、GitHub APIに対してHTTP Basic Authenticationを使って認証する
例:
curl -u username:password https://api.github.com/user
<使用場面>
・テストや開発目的のシンプルなAPIへのアクセス。
・内部システムや限られた利用者がアクセスするAPI。
APIキー認証
Google Maps APIの使用例。APIキーをクエリパラメーターに含めてリクエストを送信する
例:
https://maps.googleapis.com/maps/api/geocode/json?address=1600+Amphitheatre+Parkway,+Mountain+View,+CA&key=YOUR_API_KEY
<使用場面>
・多数の利用者がアクセスする公開API。
・外部開発者やサードパーティーが利用するAPI。
OAuth認証
FacebookのOAuth 2.0フローを使用してユーザーのプロフィールにアクセスする
例:
<a href="https://www.facebook.com/v12.0/dialog/oauth?client_id=YOUR_APP_ID&redirect_uri=YOUR_REDIRECT_URI&state=YOUR_STATE_VALUE&scope=email">ログイン</a>
<使用場面>
・サードパーティーのアプリケーションが、ユーザーのリソースにアクセスする場合。
・多数のユーザーがログインしてプライベートデータにアクセスする場合。
まとめ
Web API認証方式として、[HTTP Basic Authentication][APIキー認証][OAuth認証]と3点あり、Web APIを使用する上での、セキュリティ面で安全性が高い。