はじめに
UiPath Automation Cloudには、UiPathがマネージしているロボット、Automation Cloud Robotがあります。ロボットの実行環境をクラウドで考える上で、契約や管理、料金の支払いをUiPathに纏めることができるため非常に便利な機能の一つになります。使用するには、Robot Unitsという消費型のライセンスを購入することで使用できるようになります。
手順
ロボットプール
まずはロボットプールから作成する必要があります。
Orchestrator>テナント>マシン>Cloudロボット-仮想マシンを追加へ遷移します。
これは一般的なクラウドサービスにおけるインスタンスプールの考え方と似ており、このプール内で指定の同一インスタンスを複数台立ち上げることができます。VMマシンを1台利用したい場合でも、このロボットプールの作成は必要です。
マシンの管理
「自動」か「手動」を選択する事ができ、違いは以下の通りです。
手動 - マシンの作成と削除、リモート デスクトップの使用、カスタム ソフトウェアの追加、マシンに対するカスタム設定の実装を行うことができます。ユーザーが加えた変更は将来のログインでも保持されます。
自動 - UiPath 側でマシンの作成と削除が行われます。ユーザーはデバッグの目的でマシンにリモート ログインすることができますが、ユーザーが加えた変更はログアウト時に破棄されます。
自動の場合は、マシンプール作成後に仮想マシンインスタンスを立ち上げる必要がありません。プロセス実行時に、この自動のランタイムを選択すると、内部で自動的にインスタンスがプロビジョニングされて実行されます。
Pool Environment
これはプロセスの種類に応じて仮想マシンのサイズとそれに伴うRobot Unitsの消費量を選べる機能です。Unattended用のNon Production RobotやTest RobotなどのライセンスをAutomation Cloud Robotでも適用した形になります。例えばTest Suiteを用いたWebアプリの自動テストにおいてもスケール可能なAutomation Cloud Robotで、かつ安い単価でクラウドテスティングを実施する事が可能です。
マシンサイズ
マシンのサイズは4種類から選べるようになっており、上述した通り、ProductionかTest/NonProductionを選択することで、同じマシンサイズでもRobot Unitsの消費量が異なることがわかります。
マシンサイズの詳細仕様は以下の通りになっています。またこの仮想マシンはAutomation Cloud上のホストされているリージョンに依存するので、Automation CloudがJapanリージョンでホストされている場合は、この仮想マシンもJapanリージョン上にホストされます。
マシンイメージ
現状は、Windows Server 2019のみを標準で選択する事ができます。またスナップショットをとったカスタムイメージを設定することも可能です。カスタムイメージ自体は、一度「手動」で作成したマシンプール上で、プロビジョニングしたインスタンスからイメージキャプチャを取得する事が可能です。標準イメージにはUiPath関連のアプリケーションとChromeなどしかデフォルトで入っていないので、必要なアプリケーションやコンフィギュレーションの後、イメージキャプチャしたものをカスタムイメージとして運用する方法もお勧めです。
IPアドレス
マシンインスタンスのグローバルIPを固定か動的か選択する事ができます。このIPを意識的に利用するのはほとんどがRDPでの接続のときで頻度は高くないので、セキュリティ面も考慮して、動的を選択するのがおすすめです。
マシンの可用性プロファイル
以下の通り、アイドル状態が続いているマシンをシャットダウンしてRobot Unitsを回復する機能です。
バランス – 既定のプロファイルです。アイドル状態が 30 分を超えると、マシンがシャットダウンします。
速度を優先 – アイドル状態が 60 分を超えると、マシンがシャットダウンします。[バランス] のコスト プロファイルに加えて 500 RU が消費されます。
常時 – アイドル期間を問わず、マシンはシャットダウンされません。[バランス] のコスト プロファイルに加えて 1,000 RU が消費されます。
ランタイムの詳細
プール内における仮想マシンの最大数を決定します。この作成時点でRobot Unitsが計算され、消費量が足りていない場合はプール自体を作成することができません。必要な数と使用できるRobot Unitsを確認し、
さいごに
最後のタブとしてある、プールの設定には触れませんでしたが、こちらに関しては以下のDocsを参考にしてください。本記事Automation Cloud RobotsのVMプールの作成方法を解説しましたが、運用における面や、Serverless Robotの記事なども作成予定です。