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PHP8.0の新機能を試してみた

Last updated at Posted at 2022-10-21

はじめに

今更ですが、PHP8.0の新機能をいくつか試してみました。
試してみた新機能は以下です。

  • 関数の名前付き引数
  • union型
  • match式
  • nullsafe演算子

それでは早速使用例や詳細を書いていきたいと思います。

目次

1. 関数の名前付き引数
2. union型
3. match式
4. nullsafe演算子
5. おわりに

1. 関数の名前付き引数

関数を実行する際に引数を名前で指定できます。
任意の順番で引数を渡せるため、デフォルト値をもつ引数をスキップできます。

<?php
function foo($a = 0, $b = 0, $c = 0) {
    return $a + ($b * 2) + ($c * 3);
}
// $c以外はデフォルト値を使用したい
echo foo(0, 0, 10); // 位置指定の場合
echo foo(c: 10); // 名前付き引数の場合

名前付き引数の場合、$cにだけ値を渡せるので楽ちんです。

2. union型

複数の型をor条件で指定できるunion型が追加されています。
nullを受け入れるような場合などに使用できそうです。

<?php
function foo($val): int {
    return $val;
}
echo foo (1);
echo foo (null);

nullを許容していないため、返却する値がnullだとエラーが発生してしまいます。

<?php
function foo($val): int|null {
    return $val;
}
echo foo (1);
echo foo (null);

こちらはunion型でnullも許容しているためエラーが発生しません。

3. match式

match式は値をチェックした結果によって実行される処理が決まります。
switch文のような感じで使えますが、switch文とは違い型のチェックまで行います。

$fooの値とマッチする条件式があるかチェックします。

<?php
$foo = 'qux';
$result = match($foo) {
	'bar' => 'barです。', 
	'baz','qux' => 'bazかquxです。' // 条件式を複数書くこともできる
};
echo $result;

この場合2つ目の条件式とマッチするのでbazかquxです。が返されます。
また、条件式を複数設定したり、返却式で関数を実行することもできます。

3.1 デフォルトパターンを設定

全ての条件式にマッチしなかった場合エラーが発生しますので、エラーを発生させたくない場合はデフォルトパターンを設定します。

<?php
$foo = '';
$result = match($foo) {
	'bar' => 'barです。',
	'baz' => 'bazです。'
};

echo $result;

チェックした値がどの条件式にもマッチしていないためエラーが発生してしまいます。

<?php
$foo = '';
$result = match($foo) {
	'bar' => 'barです。',
	'baz' => 'bazです。',
	default => 'デフォルトパターンです。'
};

echo $result;
// デフォルトパターンです。

どの条件式にもマッチしない場合、デフォルトパターンの返却式が実行されます。

3.2 厳密な一致チェックを行わずに match 式を使う

制約式にtrueを指定すると条件式に比較演算子などを使用することができます。

<?php
$num = 10;
$return_value = match (true) { // 制約式をtrueに
    $num > 5 => '$numは6以上の数字です。',
    $num <= 5 => '$numは5以下の数字です。'
};
echo $return_value;

$numは6以上の数字です。が返されます。

4. nullsafe演算子

オブジェクトにアクセスする際にそのオブジェクトがnullだとエラーが発生しますが、nullsafe演算子を使用するとエラーが発生せずnullが返却されるだけになります。

<?php
$obj = null;
$foo = $obj->foo;
var_dump($foo);
// エラーが発生する
// Warning: Attempt to read property "foo" on null in /home/user/scripts/code.php on line 3

$objnullだとエラーが発生する

<?php
$obj = null;
$foo = $obj?->foo;
var_dump($foo);

nullsafe演算子?->を使用すると$objnullでもエラーは発生しない

下記のようにis_nullでオブジェクトをチェックするよりシンプルに書けます。

<?php
$obj = null;
if (is_null($obj)) {
	$foo = null;
} else {
	$foo = $obj->foo;
}
var_dump($foo);

5. おわりに

記事を見ていただきありがとうございました。
新機能は他にもありますので興味あれば確認してみてください。
PHP8.0

参考

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