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Laravel9でFortifyを使用する

Last updated at Posted at 2022-12-29

はじめに

Laravelの認証ライブラリのFortifyについて、
基本的な設定 + カスタマイズ方法を書いていきたいと思います。

バックエンドのみで使用する想定です。

▼基本的な設定

▼カスタマイズ方法

Fortifyとは

前述のように、Laravel FortifyはLaravelのフロントエンドに依存しない認証バックエンドの実装です。Fortifyは、ログイン、ユーザー登録、パスワードのリセット、メールの検証など、Laravelのすべての認証機能を実装するために必要なルートとコントローラを登録します。

上記は公式ドキュメントからの引用になります。
Laravel UILaravel Breezeのバックエンドの機能のみがある感じですね。
LaravelをAPI化したい場合に選択されるライブラリかと思います。

環境

  • Laravel:9.24.0
  • PHP:8.1

1. インストールする

composer require laravel/fortify

php artisan route:listを実行するとルーティングが追加されていることが確認できます。

2. Fortifyで使用するファイルを作成する

設定に必要なファイルを作成します。

php artisan vendor:publish --provider="Laravel\Fortify\FortifyServiceProvider"

上記のコマンドを実行するとマイグレーションファイルも作成されますので、マイグレーションを実行します。

php artisan migrate

3. サービスプロバイダを登録する

config/app.phpprovidersにFortifyのサービスプロバイダを登録します。

app.php
'providers' => [
    // 略
    App\Providers\FortifyServiceProvider::class, // 追加
]

4. 各認証機能のON/OFFを切り替える

config/fortify.phpfeaturesを編集すると各認証機能のON/OFFを切り替えることができます。使用しない機能はコメントアウトします。

fortify.php
'features' => [
    Features::registration(), // ユーザー登録
    Features::resetPasswords(), // パスワードリセット
    Features::emailVerification(), // メールアドレス確認
    // Features::updateProfileInformation(), // 登録情報の更新
    // Features::updatePasswords(), // パスワード更新
    // Features::twoFactorAuthentication([ // 二要素認証
        // 'confirm' => true,
        // 'confirmPassword' => true,
        // 'window' => 0,
    // ]),
],

FortifyJetstreamと組み合わせて使用しない場合は以下の3つのみ有効にすることが推奨されています。

  • ユーザー登録
  • パスワードリセット
  • メールアドレス確認

5. ビュー用のルーティングを無効化する

Fortifyでは元からビュー用のルーティングも定義されていますが、今回はバックエンドのみで使用する想定なので無効化します。

fortify.php
'views' => false,

6. ルーティングのURLにプレフィックスを追加する

何も設定しなければルーティングのURLが/loginのようになっていますが、APIとして使用する際は/api/loginのようにプレフィックスをつけたいことが多いかと思います。そういった場合は下記のようにprefixを設定します。

fortify.php
'prefix' => 'api',

7. 各認証機能のカスタマイズ

機能を細かくカスタマイズしたい場合はapp/Actions/Fortifyにある各ファイルを修正します。
ファイルにはバリデーションや保存処理などが書かれていて、簡単にカスタマイズすることができます。

ファイル名を見ると用途が分かるかと思いますが、一応書いておきます。

  • CreateNewUser.php
    → ユーザー登録用
  • PasswordValidationRules.php
    → パスワードのバリデーションルールが書かれたファイルで、各クラスの中でトレイトで呼ばれています。
  • ResetUserPassword.php
    → パスワードリセット用
  • UpdateUserPassword.php
    → パスワード更新用
  • UpdateUserProfileInformation.php
    → 登録情報の更新用

ちなみに上記の各クラスはFortifyServiceProvider.phpbootメソッド内で読み込まれています。

FortifyServiceProvider.php
public function boot()
{
    Fortify::createUsersUsing(CreateNewUser::class);
    Fortify::updateUserProfileInformationUsing(UpdateUserProfileInformation::class);
    Fortify::updateUserPasswordsUsing(UpdateUserPassword::class);
    Fortify::resetUserPasswordsUsing(ResetUserPassword::class);

    RateLimiter::for('login', function (Request $request) {
        $email = (string) $request->email;

        return Limit::perMinute(5)->by($email.$request->ip());
    });

    RateLimiter::for('two-factor', function (Request $request) {
        return Limit::perMinute(5)->by($request->session()->get('login.id'));
    });
}

8. ルーティングのカスタマイズ

ルーティングのURLを変更したり、ミドルウェアの割り当てを外したいことがあると思います。ルーティングをカスタマイズしたい場合は一旦デフォルトのルーティングを削除して新たにFortify用のルーティングを作成します。

8.1 ルーティングを削除

app/Providers/FortifyServiceProvider.phpを編集します。

FortifyServiceProvider.php
public function register()
    {
        Fortify::ignoreRoutes(); // 追加する
    }

上記のコードを追加するとFortifyのデフォルトのルーティングを全て削除できます。

8.2 新たにFortify用のルーティングファイルを作成する

routesディレクトリ直下にfortify.phpファイルを作成します。

vendor/laravel/fortify/routes/routes.phpのコードをコピーして、作成したfority.phpに貼り付けます。

あとはapp/Providers/RouteServiceProvider.phpにルーティングを登録します。

RouteServiceProvider.php
public function boot()
{
    $this->configureRateLimiting();

    $this->routes(function () {
        Route::prefix('api')
            ->middleware('api')
            ->namespace($this->namespace)
            ->group(base_path('routes/api.php'));

        Route::middleware('web')
            ->namespace($this->namespace)
            ->group(base_path('routes/web.php'));
        // fortifyのルーティングを追加する
        Route::prefix('api')
            ->middleware('api')
            ->namespace($this->namespace)
            ->group(base_path('routes/fortify.php'));
    });
}

最後に

ここまで見ていただき、ありがとうございました。
できるだけ間違いがないよう気をつけて書いていますが、何かあれば気軽にご指摘いただければと思います。

参考

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