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育休中のリスキリングとしてプログラミングを勉強し、Webエンジニアに転職したので本音のところを書いてみる

Last updated at Posted at 2024-01-21

育休中のリスキリングとしてプログラミングを勉強し、Webエンジニアに転職したので本音のところを書いてみる

どうも、MIDORIと申します。
先日、下記の記事を拝読しました。

「わかる〜〜〜〜」とめっちゃ頷きました。
というのも、私は第2子妊娠中にプログラミングを始め、育休中にWebエンジニアに転職したからです。

・どんなふうに勉強していたのか
・育休中のリスキリングは現実的なのか
・子育てしながら勉強は可能か
私の経験とその実態を率直に書いてみようと思います。

対象者

・育休中にリスキリングをしてみたい
・子供がいるけどエンジニアに未経験から転職したい
・エンジニアだけど子供がいて勉強できない
・社員にリスキリングを推奨している

そんな方のひとつの参考例になれば嬉しいです。

プロフィール

34歳 ♀
4歳と0歳の娘
夫あり、残業20時間/月、家事育児なんでもできる
祖父母は近くに住んでいる
2022年9月〜プログラミングスクールRUNTEQで初めてプログラミングに触れ、2024年1月よりWeb系自社開発企業で働き始める

はじめに

結論、育休中のリスキリング超大変でした。

ご存知のとおり、国(経済産業省)は、技術者やIT系人材の創出に意欲的であり、2023年からは補助金を出してキャリアアップを支援しています。

その名も
「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」

中でも、「育休中」のリスキリングについては国会答弁を受けて炎上したことで印象深いのではないでしょうか。

議論されたことで、世の中に「そういう手段もあるのか」という選択肢を示したようです。体感的にも子育て中のパパママに対する広告などが増えて、意識が高まっていると感じます。私が属しているプログラミングスクールRUNTEQの新入生も、2023年に入りパパママかなりが増えました。

ただ、育休中のリスキリングをやってみた側からすると

ふざけんなこの野郎大変だぞおおおおでもやりたいなら頑張れ応援してるうううう!!!!会社は頼むからリスキリング推奨したならキャリアアップの方針を定めろおおおおお国は安易に転職推奨するなあああ推奨するなら保育園問題もどうにかしてええええ(怨嗟が続くよどこまでも)

という複雑な気持ちです。オヌヌメはしない。(個人の感想です)

では、具体的にどんな問題が発生したのかと、それをどう解決してきたかを次に書きます。

1.勉強時間取れない問題

生まれたら、ほとんど勉強時間取れません。

生後9ヶ月を過ぎて捕まり立ちをし始めると更にほぼPCを開けません。

また、時間が取れたとしても15分後には呼び出されます。オギャー

具体的に育休中の子育てスケジュールを見てます。
泣く➡︎オムツかえる(5分)➡︎ミルク(15分〜1時間)➡︎寝かしつけ(15分〜2時間)➡︎寝る(10分〜2時間)➡︎泣く

これを1日7〜8セット。うち、"寝る"だけが自分の時間です。

実際に、我が子が飲んだミルク量や睡眠時間などを記録している日記を見てみると、平均して日中6時間は寝てくれていたようです。

「意外と時間あるじゃん」、と思ったそこのあなた。恐怖のお時間です。

子供には背中スイッチというものがあって、寝た子を布団に置くまでに10分は使います。

はい、これで残り5時間。

育休中の親の夜の睡眠時間は2〜6時間です。いのちだいじ。一緒に寝れるときに寝ます。

はい、これで4時間。

トイレや家事諸々、特に赤子はミルク吐きまくるので洗濯はマスト。

はい、これで3時間。

ワイの昼メシは?なんなら朝も食べれてないけど?

はい、🤬🤬🤬時間

ふふふふふふふ、どんどん減っていきますね。(白目)(記事読んでるパパママたち、毎日お疲れ様です!)

それでも、私は日に4時間〜8時間の勉強時間を確保していました。

どうやっていたかと言うと、

①家事をしない
②粉ミルクを積極的に使う
③抱っこ紐で立ったままプログラミング
④YouTube動画やスマホで見られるものを勉強の中心にする

あまり褒められたやり方ではありませんが説明していきます。

①家事をしない

まーーーーじでしません。買い物に出るぐらいで、あとは赤ちゃんの面倒しかみてません。掃除はルンバ。ご飯は週末に作り置き+週の後半はお惣菜。洗濯は赤ちゃんのもの以外は夫が帰ってきてから二人で。上の子の送迎はおばーちゃん(これは実母がやりたがったので有り難くお願いしていた)(と言い訳しておく)

②粉ミルクを積極的に使う

産院ではどこも母乳を推奨されますが、赤ちゃんが上手く飲めなかったのもありミルクにしていました。そのおかげか、母乳の時よりは結構ぐっすり寝てくれる。
母乳は慣れるまで飲ませるのに30分〜1時間ほど時間がかかることや、転職して保育園に預けることを考えてもミルクで慣らしておいて損はないかなと思います🍼
(個人の意見です、こだわりを否定するものではありません)

③抱っこ紐で立ったままプログラミング

ミルクもそうですが、とにかく子供が"寝る"の部分のサイクルを長くしたいわけです。
しかし、皆さんご存知"背中スイッチ"。これが強力な敵となります。寝かしつけても、どれほどそっと置いても、すぐに起きちゃう😇

置けないなら置かなきゃいいじゃない、の精神でミルク飲ませた後は抱っこ紐で寝かしつけてそのまま立ってプログラミングしてました。
スタンディングデスクなんか無いので、キッチンの立ち上がりの部分にPC置いて、もちろんモニターなんぞありません。

ただ、これには嬉しい副次効果がありまして、座ってやるよりも腰や首が疲れない。

あと、痩せることも期待した。痩せなかった。なぜ。12時間ぐらい立ってるのになぜ。

④YouTube動画やスマホで見られるものを勉強の中心にする

子育て中のプログラミングの何が一番問題かと言うと、PCを開けないということです。

プログラミングスクールで勉強を始めた時、子育てとこの部分の相性の悪さに頭を抱えた記憶があります。

PCを開くと泣き始める。
歩き始めたらPCをおもちゃにする。
じゃあ机の上でやろうとしたら、抱っこしろと喚く。(机の上を見たがる)
せめて4歳超えるまでは子供の前でゆっくりPCなどできない。

また、歩き始めるとずっと抱っこ紐の中にはいてくれません。さらには寝なくなってくる。

「マジでなんもできない」「午前中遊ばせないと寝てもくれない」という絶望の日々が続きます。

愚痴が長くなりましたが、そんな時でも助かっていたのが、YouTube動画やUdemy、ZennやQiitaなどの記事投稿サイトです。

ミルクを飲ませたり抱っこの時は、基本的にイヤホンを付けて動画視聴。
抱っこ紐で寝かしつけると両手が空くのでスマホでエラー検索や記事を読む。

PCを開かずに勉強できるのはとても有り難いツールでした。ちなみにこの記事もスマホから書いています。

それでも、プログラミングは画面が小さいと何書いてるか分からないし、ながら聞きしづらいので子育てと相性が悪いんですけどね😇

解決策まとめ

・家事をするな。掃除はルンバ、食事はお惣菜、上の子の送迎はばーちゃん、洗濯は夫が帰ったらしてくれる!ヨシッ!
・母乳推奨?そんなものは知らん!ミルクでたくさん寝てもらえ!ヨシッ!
・抱っこ紐で立ってプログラミングをしろ!痩せることは期待するな!ヨシッ!
・PCを開こうとするな、それは無理だ!スマホで勉強しろ!ヨシッ!

初産にはおすすめできません。まずは自分を大切に。でもやりたいなら3ヶ月程度で終わるものか、会社に復帰後でも実施可能な、締め切りの長いものをおすすめします。認可外保育園などの預け先を見つけるのもおすすめです。

2.家庭崩壊する問題

さぁ、ここまでご覧になっていかがでしたでしょうか。

"家事なんかしねぇ!イヤホンはずっと付けてる!スマホもずっと見てる!ヨシッ!"

配偶者からしたら、ヨシッ!にはならないですよね。ここが育休中のリスキリングや子育て中の勉強のとてもとても難しい問題だと実感しています。

我が家の夫は大変理解があり、夫婦仲も良いです。しかも掃除も洗濯も自分でてきるし、なんなら料理は調理師免許持ちだし、子供のお風呂もおむつ替えも寝かしつけまで夫がやれる。転職経験もあるから、転職することにも肯定的。

そんな夫でも、
「もう辞めたら?」
「ずっとイヤホン付けてるのどうにかしなよ」
「話聞いてる?」
「そこまでしてする必要あるの」
「こんな時間まで通話するの非常識でしょ(プログラミングスクールのコミュニティで教え合ったり雑談していた)」
なんかもっと言われたと思うのですが、とにかく、スクール受講中は夫を何度も苛立たせたことだけは確かです。3回ほどプログラミングや転職を辞めるかどうかの話し合いもしました。

産んだ側の私でこれなので、パパで育休取ってリスキリングすることがどれほど配偶者の理解が必要になるかお分かり頂けるかと思います。

リスキリング、家庭にはリスクありまくりです。(標語にしてください)

解決策としては、始める前に「転職を目指すから、家事は疎かになると思う」「今でないと勉強できない」など、きちんと相手に話しておく必要があります。

また、最初に話していても「ちゃんと家事もやるって言ってたじゃん」と怒られたことがあります。大体お互いに自分の都合のいいことしか覚えてないし、いざ始まってみると思ったよりもお互いストレスがかかります。またきちんと話し合いが必要です。

私の場合、「私は最初に言ったけど、迷惑かけているのはごめん。でもそうしないと勉強できない。今しかないからやらせて欲しい」「卒業が⚫︎月だから、そこまでは頑張らせて欲しい」とお願いし、続けさせてもらいました。

さて、「異職種からの転職を目指したからそれほど大変だったのだろう」「弊社のリスキリングは補助金が出るもの以外に軽いものから重いものまで、種類も色々な分野がある」と思われるかと思いますが、これが育休中のリスキリングの難しいところ……。

転職可能なほど高いスキルは目指さないとしましょう。

今度は配偶者から「子供を優先して欲しい」と言われ、周りからは「ゆっくりできていいね」と言われます☺️ウルセェ

転職したい、という免罪符がなければ少なくとも転職できるレベルで自分の身になる何かを得ようと勉強することは難しいわけです。

現実的なのは、
①今の職種の延長となるものの勉強をする。特に、成果の見えやすい会社で必要となる資格取得の時間充てる。
例)エンジニアが応用情報技術試験やAWSの資格取得の勉強をする

②趣味に振り切る
例)ドローン免許を取る

③英語の勉強をする
※リスキリング政策の補助金は対象外

などであれば、周りも自分も納得してくれるし、育休中でも無理をしないリスキリングになるのかなと思います。

どちらにしろ、リスキリングの補助内容に「転職を実現し、継続就業すれば、最大56万円の補助」とあるように、転職も視野に入れたリスキリングを多くの人々は目指すわけです。

しかし、子育て中&育休中にリスキリング(勉強)をする、ということは家庭にとって必ずしも歓迎されないということは知っておくべきかと思います。

スクリーンショット 2024-01-21 17.21.50.png
リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業:転職をご検討の方、のページより
https://careerup.reskilling.go.jp/worker/

このように、子育て中に勉強ができない、ということは完全なる真であると考えます。(無理矢理のまとめですみません!)

その中でも工夫して時間を作って勉強を続けてきたエンジニアの先輩方に、尊敬の念を抱かずにはいられません。

一方で、冒頭に引用した記事にもあった通り、勉強できるかどうかなんて家庭の事情によるので議論したところで無駄だと私も思います。まずは理解ある配偶者を捕まえろ。話はそれからだ。(?)

最後に

ポエムらしく私の想いでも書いておこうと思います。

育休中のリスキリングについての発言で世の中が炎上したとき、
「育休中は勉強なんかできるわけない」
という意見をたくさん目にしました。

しかし、第一子の経験から言うと育休復帰後に勉強することのほうが遥かに難しいです。むしろ、育休中にやらなければ、その後10年近く集中して勉強することは難しく、その時には私は40代でしょう。

また、育休中に勉強していると、今度は
「子供が可哀想だ」「育休は子供のための時間だ」と言われることがあります。
確かに、布おむつしか無ければ、ルンバが無ければ、レンジが無ければ、粉ミルクがなければ、転職するなんて夢のまた夢でしたし働くことすら難しかったでしょう。

しかし、今はそこを便利なものに置き換えることができます。

それって、可哀想ですか? いまの私たちにとっての日常ではないですか?

女性活躍推進とも言われますが、今まで女性がやっていた部分を何かに置き換えなければ不可能です。
それは、配偶者であり、家電であり、日用品であり、食品であり……。男性が育休を取ることや仕事の量を調整することも含めて、何にも悪いことも、子供が可哀想なこともないわけです。

だから、最初にオヌヌメしないとは書きましたが、育休中に勉強しようなんていうあなたはとても素敵で、私はおおいに応援しています。

育休を取得し、全力で育児に向き合っているあなたも、超すごいし本当に大変だし尊敬しています。

未経験からエンジニアに転職した私は、勉強できないなんて言ってる暇はなく、今後子育てしながらの勉強が必要です。ただ、この育休中のリスキリングを通して自分なりの勉強の工夫を見つけることができました。その一つが、人とのコミュニケーションやアプトプットを大切にする、ということです。

それを教えてくれた私と関わって下さった皆様に改めて感謝申し上げてポエムを終わりにしたいと思います。いつも有難うございます。

2024.1.31追記

いいねやコメント、本当に有難うございます。
色々な方から「見習わなきゃ」「もっと頑張らなきゃ」というコメントを頂きました。また"化物"というお言葉まで頂いてしまいました(照)(喜)(嬉)
ただ、この記事で「子育て中・育休中の勉強を頑張ろうと思えば状況次第だがやれる」という誤解は与えたくない為、少しだけ追記をしたいと思います。

まず、子育て中に「疲れた!漫画読もう!勉強なんかしてられるか!リラックスしよ〜」という生活は怠惰やもっと頑張れる状態ではなく、めちゃくちゃ正常であり、そうあるべきだと私は考えます。

私の記事を読んだほとんどの方が「真似はできない」と仰る通り、私はある意味で異常な状態だったんだと思います。「なんとかしなくちゃ」「今しかない」という謎の衝動や焦りがありました。子育てによる仕事への不安や悔しさの経験がそれに繋がっていたのかもしれません。

そんなところに、別のコミュニティ(プログラミングスクール)と繋がったことで、気分転換や承認欲求が満たされてしまいました。大変さよりも楽しい日々でした。子育てから逃げて社会と繋がっていたかったのかもしれないです。(それに付き合わされた夫には申し訳ないなと思います)

だから、子育て中・育休中に「勉強しなくちゃ」なんて衝動はよほどでない限り抱えなくて良いと思います。

むしろ、「疲れた!漫画読もう!勉強なんかしてられるか!リラックスしよ〜」が健全です。

ただ、子供ができたタイミングというのは生活のいろいろなことを見直す時期です。家を買う、給与を上げたい、共働きでなくなる、保険に入る、地元に帰る、転勤族を辞めたい.....

記事にも書きましたがその余程でない衝動を抱え、「やってみたい」と行動し、努力する人がいれば、私はこれからも応援しています。それは、「成長したい」「変わりたい」「変わらなければ」というタイミングだからです。それが子育て中であっても育休中であっても、家族以外の誰かに何か言われても、変える必要のないものだと思います。

また、本記事は育休中の転職を推奨するものではありません。育休を頂いて復帰しないことに対して私自身大変悩みましたし、実際に保育園関連でかなり影響が出たので全くおすすめしません。

私の場合、「34歳、未経験、フルリモートもしくは地方勤務」という希望条件であり、転職活動はかなり難航するだろうと考えていました。そのため長期的な転職活動になると予想しておりましたが、結果として内定を1月半で頂けたため、退社を決めました。

最後になりましたが、皆さんからのいいねやコメントにとても励まされました。本当に有難うございます。改めて感謝申し上げます。これから頑張ります。

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