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.NET MAUIのライフサイクルイベントでローカル通知を受け取ろう

Last updated at Posted at 2022-12-14

はじめに

.NET MAUIには、通常「Running(実行中)」、「Not Running(実行されていない)」、「DeActived(非アクティブ)」、「Stopped(停止)」の 4 つの実行状態があります。

そのそれぞれのライフサイクルの状態から別の状態へ変化した時、ライフサイクルイベントが発生し、メソッドを発行することができます。

Microsoft公式より引用

今回はこのライフサイクルイベントを使用して、「DeActived」非アクティブから「Stopped」停止へ変わった時、ローカル通知を発行するアプリを作っていきます。

アプリのライフサイクルの状態

4つのアプリの状態について解説します。

名前 状態
1 Running(実行中) アプリが実行されている時
2 Not Running(実行されていない) アプリが全く動いていないとき(再起動後など)
3 DeActived(非アクティブ) アプリが別のアプリへフォーカスが移った時
4 Stopped(停止) アプリが停止した時

アプリのライフサイクルイベント

アプリが「Not Running」から「Running」、「Running」から「DeActived」、「DeActived」から「Stopped」、「Stopped」から「Running」、「Stopped」から「Not Running」に移行するときにライフサイクルイベントがあるのですが、それぞれの名称を以下にまとめます。

イベント名 説明 ここから に移った時
Created アプリが開始されたとき Not Running Running
Activated アプリが開始されたとき、およびアプリがフォーカスされたとき Not Running Running
Deactivated 他のアプリにフォーカスが移ったとき Running DeActived
Stopped アプリが表示されなくなったとき DeActived Stopped
Resumed アプリ停止後に実行されたとき(初回起動時は発生しない) Stopped Running
Destroying アプリがアンインストールされたとき? Stopped Not Running

※Destroyingの説明ですが、公式がわかりずらくほんとにアプリがアンインストールされた時なのか不明です。(調査中)

以上を踏まえて今回は「Stopped」イベントから通知を発行する方法について解説していきます。

通知のライブラリをNuGet

通知機能を追加するので、以下のライブラリをNuGetします。(Windows,Macには非対応のようです。)

Plugin.LocalNotification
Plugin.Local.png

このライブラリを使用するためにMauiProgram.csファイルを以下のように追加します。

public static MauiApp CreateMauiApp()
	{
		var builder = MauiApp.CreateBuilder();
		builder
			.UseMauiApp<App>()
			.UseLocalNotification()//←これを追加
			.ConfigureFonts(fonts =>
			{
				fonts.AddFont("OpenSans-Regular.ttf", "OpenSansRegular");
				fonts.AddFont("OpenSans-Semibold.ttf", "OpenSansSemibold");
			});

ライフサイクルイベントと通知処理

標準的な6つのライフサイクルイベントはApp.xaml.csファイルにoverrideで記述します。

public partial class App : Application
{
	public App()
	{
		InitializeComponent();

		MainPage = new AppShell();
	}
    //追加した処理
    protected override Window CreateWindow(IActivationState activationState)//オーバーライドしているので、そのメソッドを呼び出す。
    {
		Window window= base.CreateWindow(activationState);//Windowクラスのインスタンスを作成する
		window.Stopped += (s, e) =>   //←window.ライフサイクルイベント名(今回はStopped)でイベントハンドラーを作成
		{
            //通知の処理
			var request = new NotificationRequest //ライブラリのNotificationRequestクラスを作成
			{
				NotificationId = 1337,//通知のID(なんでもよい)
				Title = "寝てますよ",//(通知のタイトル)
				Subtitle = "あなたはStoppedによって寝ていました",//(通知のサブタイトル)
				Description = "It's Me",//(説明など)
				BadgeNumber = 0,//(通知バッジのナンバー)
                //通知のスケジュールを設定する
				Schedule = new NotificationRequestSchedule
				{
					NotifyTime = DateTime.Now.AddSeconds(5),//イベントが起こった5秒あとに通知をする処理
				}
			};
			LocalNotificationCenter.Current.Show(request);//通知センターに通知を表示するメソッド
		};
        return window;//windowを返すようにする
    }
}

これでプログラムの方は完成になります。

普通にデバッグをしてしまうと、停止をすれば、デバッグも止まってしまうため、ちゃんと動いているのか確認できませんので、デバッグ無しで実行をします。

そうして立ち上がったアプリをタスクキルで削除すると、以下の通り、5秒後通知がきました。

image.png

プラットフォームごとのライフサイクルイベントについて

ライフサイクルイベントですが先ほど紹介した6種類の標準的なものに加え、それぞれのプラットフォームによって特別なライフサイクルイベントがあります。
今回詳しくは記載しないため、Microsoft公式を見てもらえばと思います。

また、このプラットフォーム固有のライフサイクルイベントを発行させたいとき、App.xaml.csでoverrideではなく、MauiProgram.csに以下のように拡張メソッドとしての記述となるので、注意です。

public static MauiApp CreateMauiApp()
   {
     var builder = MauiApp.CreateBuilder();
     builder.UseMauiApp<App>()
     builder.ConfigureLifecycleEvents(AppLifecycle => {
          //Androidのライフサイクルイベント
          #if ANDROID
             AppLifecycle.AddAndroid(android => android
                .OnBackPressed((activity) => BackPressed()));
          #endif
          //iOSのライフサイクルイベント
          #if IOS
             AppLifecycle.AddiOS(ios => ios
                .WillEnterForeground((app) => EnteredForeground()));
          #endif
          //Windowsのライフサイクルイベント
          #if WINDOWS
             AppLifecycle
                .AddWindows(windows =>
                windows.OnNativeMessage((app, args) => {
                app.ExtendsContentIntoTitleBar = false;
                }));
          #endif
  });

     return builder.Build();
   }

さいごに

.NET MAUIのライフサイクルイベントは思ったよりも簡単に作成できます。

この機能を使っていろんなアプリを作ってみてください。

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