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CPU変更を伴うV2V検証レポート

Last updated at Posted at 2020-10-26

Intel系のCPUを使ったVMware ESXiはよく見かけるがAMD CPUを使ったESXiはあまり見ないので
どちらかというと安価なAMD CPUでもP2VまたはV2Vの移行先としてどうなのかが気になり検証してみた

1.目的
 本検証では、VMware ESXiの仮想ホスト上で稼働している仮想ゲストをIntel® CPU環境から  AMD CPU上に移行しても正常に稼働できるかを検証し、仮想システムのリプレイス提案時に  AMD CPU搭載システムも選択肢として扱えるかの判断材料となるよう検証結果を提示します。
2.環境
 移行元サーバ   IBM System x® 3650 M2 (7947)   CPUコア:8 CPUs Intel®Xeon®E5506   ホストOS:VMware ESXi 6.0.0 Build 3620759

 移行先サーバ
  HPE ProLiant DL325 Gen10
  CPUコア:8 CPUs AMD EPYC 7262 8-Core Processor
  ホストOS:VMware ESXi 7.0.0 Build 16324942

 移行ツール
  ・VMware vCenter Converter Standalone 6.2.0 build 8466193
  ・Arcserve Unified Data Protection 7.0.4455 Update 1 ビルド 392

image.png

3.移行手順(vCenter Converter)
3.1.vCenter Converterのダウンロードとインストール   以下URLよりダウンロードし、インストールをして下さい。 https://my.vmware.com/en/web/vmware/downloads/info/slug/infrastructure_operations_management/vmware_vcenter_converter_standalone/6_2_0

3.2.vCenter Converterの起動
   image.png

3.3.Convert machine
  Convert machineをクリックし移行設定していきます。
    image.png
   

3.4.Source System
ソース(移行元)のESXi又はvCenter ServerをServerに入力して下さい。
User nameとPasswordを入力し、【Next】をクリックします。
   image.png
    

3.5.Source Machine
  移行対象を選択し、【Next】をクリックします。
   image.png
  
3.6.Destination System
  デスティネーション(移行先)ESXi又はvCenter ServerをServerに入力して下さい。
User nameとPasswordを入力し、【Next】をクリックします。
    image.png
   
3.7.Destination Virtual Machine
  移行先として問題なければ【Next】をクリックします。
    image.png
   

3.8.Destination Location
  問題なければ【Next】をクリックします。
    image.png
   

3.9.Options
  移行先での設定を変更する場合はここで変更します。
  ※Data to copyにてデフォルトはThickとなっていますがThinに変更できます。
   image.png
    

3.10.Summary
  問題なければ【Finish】をクリックします。
   image.png
    

3.11.実行確認
   image.png
    

3.12.転送速度事例
   ネットワーク 1Gbps環境 平均 38MB/sで転送されました。1時間に136.8GB転送可能となります。
   シンプロビジョニングの場合、実際に使用された箇所が移行対象となります。
   例:200GBのVMDKファイルをシンプロビジョニングで作成
     この場合、100GBが使用領域だった場合は100GBが転送対象となります。

4.移行手順(Arcserve UDP ベアメタルリカバリ)
 移行先の仮想ゲストへのベアメタルリカバリ手順は物理のベアメタルリカバリとほぼ同じです。  1.ベアメタルリカバリ用メディアの用意  2.Arcserve UDP BMRメディアをマウントし仮想サーバを起動して下さい。  3.以下の画面になりましたら【日本語】を選んで【Next】をクリックして下さい。     ![image.png](https://qiita-image-store.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/0/824246/e8db3d5b-2fb8-da86-db3c-f231251c2e92.png)

 4.環境初期化の画面が表示します。
    image.png

 5.BMRのバックアップの種類の選択
  【Arcserve Unified Data Protectionのバックアップからリストアする】を選び【次へ】を
押して下さい。
  image.png

 6.バックアップ先の検出
  以下の画面が表示しましたらお待ちください。
  image.png

 7.デフォルトで最新のバックアップが選択されています。
 image.png

 8.【復旧モードの選択】、下図の表示になりましたら【高速モード】を選択し【次へ】を押して下さい。
 image.png

 9.警告が表示しますので、【はい】を押して下さい。
 image.png

 10.リストア設定のサマリが表示します。【OK】を押して下さい。
 image.png

 11.リストアが開始されます。
 image.png

  システムは自動的に再起動されます。
  自動で再起動をしない場合は【復旧後、システムを自動的に再起動する】のチェックを外して下さい。

 12.初回起動時に以下のウインドウが表示します。
 image.png

  コメントを入力後、【OK】をクリックしてください。

  以上でベアメタルリカバリの完了です。

5.結果
5.1.ゲストOSがWindows Server 2008 R2の場合の移行結果   移行前Intel     ![image.png](https://qiita-image-store.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/0/824246/ec80a5d6-f59f-5f1b-c234-bcd4517b7eea.png)

  移行後AMD
    image.png

  再起動後マウスが認識しなくなる、Ethernetの設定情報が消える等、マウスが動作しない為
  キーボードでの再起動が必要、Windowsライセンスの再認証が必須、
再度再起動後に
  問題なく稼働を確認

5.2.ゲストOSがWindows Server 2012 R2の場合の移行結果
  移行前 Intel
    image.png
 

  移行後 AMD
    image.png
 
ライセンスも問題なく、正常稼働を確認

5.3.ゲストOSがWindows Server 2016の場合の移行結果
  移行前Intel
    image.png

  移行後AMD
    image.png

 
ライセンスも問題なく、正常稼働を確認

5.4.ゲストOSがRedhat Enterprise Linux 7.0の場合の移行結果
  移行前 Intel
    image.png

  移行後 AMD
     image.png

正常稼働を確認

5.5.ゲストOSがCentOS 7.0の場合の移行結果
  移行前 Intel
    image.png

  移行後 AMD
    image.png

正常稼働を確認

6.データベースの移行
 Microsoft SQL Server  OS:Windows Server 2012 R2  DB:Microsoft SQL Server 2014

 AMD上でも正常稼働を確認

 Oracle Database
 OS:Windows Server 2016
 DB:Oracle Database 12c

 AMD上でも正常稼働を確認

7.結果と考察

 Intel® CPUからAMD CPUへの移行は基本的に問題ない結果となりました。

 開発環境などでCPUの変更が影響する環境については、移行はできないと推測されますが、
 昨今CPU依存の開発というのは聞かなくなりましたので、移行環境としてAMD ®CPUを
 提案という選択も可能かと思います。

 今回の検証環境ではドメインコントローラー、データベースサーバの移行は正常にできました。

 注意点としては、仮想ゲストがオフラインの状態である必要があります。
 ※これはCPUベンダーが変更される為です。

 Windows Server 2008R2以前のOSの場合、仮想ホストが変更されると再度ライセンスの
 アクティベーションが必要となるので、移行可能なライセンスがあることが前提となります。
 ※これはCPUが変更になるのが原因ではなくホストが変更になると発生する事象です。

 移行ツールは多岐にわたりますが、今回検証で使用したvCenter ConverterとArcserve UDPで
 状況によって使い分けることにより問題なく移行ができると思われます。

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