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ASKA3D × LookingGlass のためのハック

Last updated at Posted at 2019-02-12

業務連絡

本記事は古いSDK(HoloPlay-SDK-0.1.4.unitypackage)に基づいており、
新しいSDK(HoloPlaySDK-1.0.0.unitypackage)からは互換性が無くなっている。
新しいSDKに対応したハックは『ASKA3D × LookingGlass のためのハック ver1

概要

世の中には ASKA3Dプレートという空中に結像するデバイスがある。
ただ、2Dのディスプレイを映しても2Dの空間映像しか得られない。
- ASKA3D / 原理と仕組み

近頃、Looking Glass という裸眼3Dディスプレイが現れた。
ガラス(アクリル?)の中ではあるが、3Dの像が得られる。
- LookingGlass / How IT WORKS

この2つを組み合わせれば、3Dの空間映像が得られる計算になる。
で、実際にやってみると、3Dの空間映像は得られた。
ただ、前後・左右・上下が全て反転した状態だった。

ASKA3Dプレート2枚で反転を打ち消すには、光路が謎な上に減衰が激しいために難航した。
対して、ソフトウェア側で解決策を探したら、意外に容易くハックできた。

ハック

ハック対象ファイル

Unity で Looking Glass 用のアプリを開発するには HoloPlay-SDK-0.1.4.unitypackage を使う。
インポートで追加される Assets の HoloPlay にある HoloPlay Capture を使うことになるが、
今回は HoloPlay Capture のコンポネントである Capture.cs をハックする。
Project の Assets からのパスは
Assets/Holoplay/Core/Scripts/Capture.cs

前後反転

namespace HoloPlayclass Capturevoid RenderView(int view, int numViews,...)の中、AngleAtView を呼び出す前に以下の行を追加。

+   view = numViews - 1 - view;
    HandleOffset(AngleAtView(view, numViews, viewCone), verticalAngle);

Looking Glass は 3D 画面(?)を45枚の2D画面に分けて処理しているが、
RenderView では各 2D 画面のカメラパラメータを設定している。
view には 2D 画面の前後位置を表す添え字、numViewsには 45 という上限値が渡される。

そのため、viewの値を入れ替えれば、2D 画面のレイヤが前後に入れ替わる。
具体に、view が 0 から 44 まで変わるので、これを 44 から 0 に補正すれば良い。
これを実現するのがview = numViews - 1 - view;である。

ちなみに、AngleAtViewの中でviewを配列参照とかに使ってるわけではなく、
単に角度の計算に使っているために OutOfRange の類の例外を引き起こす心配はない。
また、viewが1ズレても、2D 画面が 1 レイヤズレる程度で、並の人間には分からない。
そのため、単純にview = numViews - viewとしても見た目はほぼ同じである。

上下・左右反転

namespace HoloPlayclass Capturevoid HandleOffset(...)の中、
if (Cam.orthographic)に入る前に1行追加して、分岐内でも1文字追加。

+   Cam.transform.localEulerAngles = Vector3.forward * 180;
    if (Cam.orthographic)
    {
      Cam.transform.localPosition = Vector3.zero;
-     Cam.transform.localEulerAngles  = Vector3.up * -horizontalAngle;
+     Cam.transform.localEulerAngles += Vector3.up * -horizontalAngle;
      return;
    }

上下・左右反転は、前後軸中心に180回転とも言う。
Cam.transform.localEulerAngles = Vector3.forward * 180;はそのまんまである。

orthographic モードでは上下軸中心の回転が加わるため、単純代入ではなく、加算代入に変える必要がある。
また、分岐の中で return してしまうため、分岐の後で前後軸の回転を追加する1行ハックは無理だった。

補足

上下左右の反転だけなら、Looking Glassを逆さにして使っても同様の効果が得られる。

また、ちゃんと実装するなら、prefab を直に書き換えないで、コピーして別に作るべし。

まとめ

ASKA3D × LookingGlass は良いぞ!

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