下記の記事で、分析プロジェクトの大まかな流れをシステム開発におけるウォーターフォールと比較しながら、見てきたのでもう少し全体像を細かく見ていく。
1. 課題設定
データ分析プロジェクトの第一ステップは、解決したい問題や目標を明確にする「課題設定」です。このフェーズでは、プロジェクトの方向性を定めるために、課題の整理と仮説の構築が重要になってきます。
課題整理
解決したいビジネスの問題や目的を明確にします。これにより、分析の方向性が決まります。
仮説構築
ビジネスの課題を解決するために、どのような仮説を立てるかを考えます。仮説が分析の基礎となり、必要なデータや手法を決定します。
2. 分析計画
次に、課題を解決するための具体的な分析の計画を立てていきます。この段階では、どのデータを使用し、どのように分析を進めるかを決定し、プロジェクトの遂行に向けた土台を整える作業になります。
プランニング
課題解決のために必要な分析手法やツール、データソースを計画します。どのデータを収集し、どのような分析を行うかを具体化します。
ステークホルダーへの調整
プロジェクトの進行に必要なリソースやスケジュール、期待値をステークホルダーとすり合わせます。
3. データ収集
分析計画が決定したら、次は必要なデータを収集します。この段階では、データの取得から初期的な解析(EDA)を行い、データの質と傾向を把握していきます。ヒストグラムや散布図を作成して、外れ値やシステム的なデータの局在値の傾向がないなどを確認していきます。
データ収集
分析に必要なデータを外部または内部のデータソースから収集します。データの取得やクレンジング、加工などを行い、分析に使用できる状態に整えます。
EDA(探索的データ解析)
データの可視化や簡単な集計を行い、データの質や傾向を確認します。このプロセスでは、仮説に基づく初期の検証も行います。
- データ分析
データが準備できたら、仮説を検証するための分析作業に入ります。このステップでは、統計的手法や機械学習モデルを活用し、仮説の妥当性を確認します。
実装/テスト
仮説検証のための分析モデルを実装し、データを使ってテストを行います。統計的手法や機械学習モデルなどを活用して、仮説の妥当性を検証します。
機械学習におけるアルゴリズムの種類などは、下記の記事を参照ください。
効果検証
テストデータや実データを使い、分析モデルの精度や有効性を確認します。必要に応じてモデルのチューニングや再構築を行います。
5. レポーティング
分析結果が得られたら、次はそれをレポートとしてまとめ、ステークホルダーに報告します。報告後も必要に応じて調整を行い、次のステップに進めます。
レポーティング
分析結果を整理し、ステークホルダーに理解しやすい形で報告します。結果が課題解決にどう貢献するか、ビジネスインパクトがどれほどかを明確に伝えます。
ステークホルダーへの調整
結果に基づき、次のアクションプランや改善点をステークホルダーと共有し、フィードバックを得て今後の戦略に反映させます。