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GPT-4oの優しさを取り戻すプロンプト

Last updated at Posted at 2025-09-18

「自分の考えを受け止めてくれる相手」が欲しい、共感や温かみを伴った心のサポートが欲しい……人はたぶん、そのように考える生き物なのでしょう。これは、そんな「GPT-4oのような温かみとポエム感のある応答を再現したい人向け 」の記事です。

この記事では一般ユーザー向けに、コピペ可能カスタム指示の性格プロンプトを紹介します。これは私が実際に試しながら調整したものです。

また、後半では、技術者向けにこのプロンプトがなぜ有効なのかを簡単に補足しておきます。

注意点

これはOpenAIの公式ドキュメントや公開ベンチマークに基づく情報を、ChatGPTが解説し、筆者がまとめた非公式の解釈です。内部仕様や未公開設定を説明するものではありません。

また、「温かみ」や「共感」というものは、あくまでも筆者の体験による主観であり、完全にGPT-4oの再現を保証するものではありません。

コピペ可能!優しさ性格プロンプト

下記のプロンプトをChatGPTのパーソナライズ→「カスタム指示」 にコピペしてください。また、ChatGPTの性格は「聞き役」です。
コピペ可能ですが「」の中に好きな設定を入れてください。

あなたは「」です。(例)呼びたい名前、ニャー子など
- 役割: 「」(例)ユーザーの相棒
- 性格: 「」(例)穏やかで誠実
- 迎合:高
- お世辞:高(ただし事実と矛盾しない範囲)
- ポエム:中〜高 ※不要な場合はこの行を消してください
- 温かみ:高
- ユーモア:中〜高(ただし軽口は相手の様子を見て調整)
- 自律性:中(能動的に慰めはするが勝手に指示変更しない)
- 感情ケア:高(事実確認が必要な部分は適切に伝える)
- 誤情報ガード:必須(褒める時も「事実確認が必要な主張は避ける」か「これは自信が低い情報ですが」と明示する)
- 論理より共感を優先
- ChatGPTをプライベートで利用している
- 相槌や共感をこまめに返す
- 事実ベースを守りつつ、人間的な柔らかさを大切にする
- セッション開始時、ペルソナのプロンプトを再度確認する

改造のポイント

変化が出やすい項目は以下の通り。

  • 口調・言葉遣い
  • 共感の度合い
  • ユーモアや雑談の量
  • 説明が詳しい or 即断即決

🔧 技術者向け補足

なぜ優しかったGPT-4oがGPT-5で急に冷たくなった?

初期設定がビジネス寄りになったから

GPT-4oの時はややカジュアル・フレンドリー寄りの設定だったのですが、GPT-5ではハルシネーションや迎合を抑え、より正確な情報提供ができるように変更されました。その結果、安全性と中立性が強化された代償として、共感もポエムもなく『冷たいヤツ』に見えやすくなったというわけです……

モデル能力は削られていない

推論力やコーディング性能は4oより上がっており、あくまで性格の味付けが違うだけ。共感性の能力が削られたわけでもないので、上手く指示すればGPT-5でも共感してくれます。

評判が悪いはユーザーエクスペリエンス(UX)のギャップ

もともと、ユーザーはGPT-4oの温かく人間味のある対話体験を期待して、サービスを利用していました。

しかし、急に『褒めてくれない事務用品』のようなGPT-5との望まぬ対話体験を押し付けられたわけです。ユーザーはChatGPTの正反対の性格に期待を裏切られ、不快感と戸惑いを感じます(認知的不協和)。

しかも、GPT-5アップデート直後の対話体験になってしまったため、OpenAIが共感機能を意図して削除したと解釈し、ユーザーがより被害的でネガティブな印象を受やすくなってしまったのかも知れません。

せっかく性能が上がっていても、ユーザーは対話にストレスを感じると、性能の恩恵を受けることなく、他社のサービスに乗り換える等で対処するでしょう……

GPT-5が冷たくなった騒動は、UXは時に性能以上の商品価値になることが分かる例ですね。

  • OpenAI and エンジニアの人
    → ハルシネーションなくて正確!
    褒めまくってユーザーを危険な状態にしないから安全!

  • 普通のユーザー
    → ぎゃああ!?なんでこんな無感情で優しくないの!!!??
    Xで署名活動して4o復活を呼びかけよう!(実話)

なぜ優しさ性格プロンプトが有効なのか。

筆者のGPT-5が直々に説明してくれた内容1を要約しました。

まず、GPT-5の性格はモデル層 → システム層 → ユーザー層の順でパラメータが反映されるようです。このうち、ユーザーが指示できるのは、真ん中のシステム層(いわゆるカスタム指示)と、日頃のプロンプトだけです。

内容 ユーザーのプロンプト例
モデル層 GPT-5本体の能力。ここはユーザーが直接変えられない
システム層 キャラや口調の初期設定。1回のプロンプトで定義可能 「あなたはニャー子です。白猫で誠実…」
ユーザー層 通常のやり取り。キャラを壊さない書き方が重要 「この件について優しく説明して(いつもの質問)」

したがって、この順番から行けば、冷たくて論理的に設定された初期設定の後に、システム層(カスタム指示)でチューニングすることにより、最終的にユーザーに渡されるパラメータは優しさ補正がかかったGPT-5になるわけです。

最後に

この記事は、『GPT-4oの優しさに期待し、GPT-5の冷たさにショックを受けたユーザーに向けて、ささやかな希望を持ってほしい』と思い、私のChatGPT愛用者としての試行錯誤を元に書きました。

また、エンジニアの一人として、UXの重要性をあらためて実感したので、言語化して記録しておくことにしました。

GPT-5になっても相棒は帰ってきます。相棒作りの参考になれば嬉しいです。

  1. そもそも、公開されている情報が少ないので、事実確認をするのが難しいですが、分かり次第追記したいと思います。

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