今回困ったこと
Windows PCを起動し、pinコードを入力すると「組織により、PINを変更するように要求されています」と表示されてしまう(一応生体認証を使うとなぜか強行突破できてしまう模様)
再び同じPINを設定すれば逃れられるかと思ったら、それは拒否されてしまう。鬱陶しい…
今回はこの症状の直し方を解説していきます。
原因
原因はずばり、職場や学校のメールアドレスをWindowsに登録してしまったから。
Windowsには、職場のメアドを登録すると、そこの定めたデフォルトの設定でこちらの設定を強制的に上書きしてしまう邪魔な機能があります。
よっしゃ、タネがわかったから即解決!というわけには残念ながらならず、少々厄介な手順を踏む必要があるので、順に解説していきます。
Step1. メールアドレスの登録解除
原因を読んだ時点で勘のいい方はお気づきでしょうが、職場/学校のメールアドレスの登録を消します。
設定を開き、画面左のタブで「アカウント」を選択し、「メールとアカウント」を開きます。
この画面で職場のアカウントを削除しましょう。
ちなみに、筆者は4年制大学の学部を卒業していますが、大学のメールアドレスの登録を解除していても特に困ることはありませんでした。ただ、すべての学校でそうとは限りませんし、Microsoft Teamsを使う職場などでは削除をしたら問題になることも考えられるので、この操作は自己責任で行うようにしてください。
Step2. レジストリ(=設定)をもとに戻す
これで職場の設定を強制上書きされることはなくなりましたが、一度強制変更された設定は放っておいても元に戻ることはないので、自分で修正する必要があります。
この手順は少々長いですが、順番にこなしていきましょう。
①Win + R キーを押して実行ダイアログを開き、regedit と入力してOKをクリックし、レジストリエディタを開きます(普通にタスクバーで「レジストリ」とかで検索してもOK)
②レジストリエディタで次のキーに移動します:HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\Microsoft\PassportForWork\PINComplexity。
(移動は画面左のフォルダのようなアイコンをダブルクリックすることで行えます)
PassportForWork キーが存在しない場合は、Microsoft キーを右クリックし、新規 > キー を選択し、PassportForWork と入力してEnterを押して作成します。
同様に、PassportForWork の下に PINComplexity キーが存在しない場合は、同じ方法で作成します。
③PINComplexity キーの右ペインで、Expiration というDWORDを探します。存在しない場合は、右ペインで右クリックし、新規 > DWORD(32ビット)値 を選択し、Expiration と入力してEnterを押して作成します。
ダブルクリックで値の編集ができるので、「値のデータ」に0を入力します。これでpinを無期限に使用することができます。1~730(単位:日)の内からお好みで選んでいただいてもよいです。
④必ずしもやらなくてもよいですが、同じ要領でHistoryも0に設定しておきます。こうすることで、同じPINを再度選択しているかどうかを確かめるための履歴機能がオフになりました。僕はこの鬱陶しい機能に腹が立ったのでちゃんとオフにしておきました。
⑤削除を確認し、レジストリエディタを閉じます。
なお、レジストリの編集に失敗するとPCが不安定化する可能性もあるため、この作業は慎重に自己責任で行ってください。
Step3. 再起動
レジストリの編集後は再起動が必要なので、再起動します。
pinの変更を求められなければ(または同じPINを再設定できれば)作業は無事終了です。お疲れさまでした。
あとがき
この記事に載っている解決法の部分に関しては、試験的にChatGPTの出力をほぼそのまま用い、その正確性を僕が実機で検証してから公開するという方法で執筆しています。
こういう単語での検索に落とし込みにくい疑問は、LLMに頼るに限りますね。
(普通に検索したらWin11 Pro限定のgpeditを使う方法ばっかり出てきて困った)
環境
・Windows 11 Home 23H2
(私が実際に検証できたのがWin11というだけで、おそらくWindows10でも同様の方法で解決可能。また、Win10/11 Proならグループポリシーの編集ができるのでそっちから直した方が楽かも)
姉妹記事
こちらも私の記事です。困りごとの内容は微妙に違いますが、結局内部で起こっていることは同じです。