はじめに
このmacについて > ストレージを見てみるとシステムが多くのストレージを使用していた。
調査すると1つの原因としてキャッシュcom.apple.iLifeMediaBrowser.ILPhotosTranscodeCache
の容量が大きかったため、その問題を解決するまでのフローを以下に示す。
ストレージ容量の調査
まず、以下のコマンドで、5GB以上のフォルダを調べてみた
sudo du -g -x -d 5 / | awk '$1 >= 5{print}'
いくつか表示された中に約20GB程度の以下のフォルダを発見した
~/Library/Containers/com.apple.MediaLibraryService
上のコマンドでは、ルートから深さ5までのフォルダまでしか表示されない。そこで以下のコマンドでより深くフォルダを調べる。
sudo du -g -x ~/Library/Containers/com.apple.MediaLibraryService
すると以下のフォルダに大量の写真や動画が保存されていた
~/Library/Containers/com.apple.MediaLibraryService/Data/Library/Caches/com.apple.iLifeMediaBrowser.ILPhotosTranscodeCache
どうやら、Mac標準のアプリケーションである写真アプリのキャッシュらしい。
写真管理環境
私はiPhoneXSで写真を結構撮るのだが、その管理には写真アプリを使っている。
写真アプリのライブラリは外付けストレージに保存するようにしている。
com.apple.iLifeMediaBrowser.ILPhotosTranscodeCache
に保存されたキャッシュは、
iOS11から導入された写真と動画のフォーマットHEIF/HEVC(H.265)を写真アプリでサムネイル表示する際に必要なキャッシュらしい。
つまり、私のような外付けストレージで写真アプリのライブラリ管理を管理する場合、外付けストレージとローカルストレージの2つに二重で写真や動画を保存することになる。
ローカルストレージを節約するために、外付けストレージを使っているのにこれでは本末転倒である。
対策
iPhoneのカメラ設定の変更
iPhoneで取った写真をjpgなどの従来のフォーマットで保存するように変更。
iPhoneの設定からカメラ>フォーマット
で互換性優先
を選択。
写真アプリに保存されたHEIF/HEVC形式画像・動画の変換
私の場合は、iPhoneXSの前はiPhone6sで、そもそも端末がHEIF/HEVCに対応していなかった。そのため、macの写真アプリのスマートアルバム機能
を使って、カメラ機種:iPhoneXS
を選択することで、HEIF/HEVC形式の写真・動画のみを選択することが容易だった。
もし、iPhone7からiPhoneXSなどに買い替えた場合は、iOS11にアップデートした以降の日付の写真を選択すれば良いと思う。
それらの選択した写真をファイル>書き出し>○○項目を書き出す
を選択し、書き出し設定では写真フォーマットでjpgを選択し、一時フォルダなどに書き出す。
キャッシュの削除
そして、元のHEIF/HEVC形式の写真を削除した後で、書き出した写真をインポートする。
その後、
rm -rf ~/Library/Containers/com.apple.MediaLibraryService/Data/Library/Caches/com.apple.iLifeMediaBrowser.ILPhotosTranscodeCache
で写真・動画を削除する。
おわりに
これで、キャッシュcom.apple.iLifeMediaBrowser.ILPhotosTranscodeCache
を削除でき、今後キャッシュが新たに生成されないようになり、ストレージの節約につながった。