・AWSの学習順序を「路線図風」にまとめました。
・黄色の丸は重要な項目です。
・「AWS完全未経験」の方であれば、目安は「3ヶ月」の学習期間で「SAA資格に合格」が標準です。
(経験者であれば、より短い期間で合格が可能です。)
・SAA合格後は他資格の学習と合わせて、ハンズオンを中心に手を動かす学習を推奨します。
ChatGPTでも、ここまでのロードマップは出せないはず⛅️
1週目:AWS基礎知識(AWS Basics)
まずは「AWS」と「従来型のITインフラ環境」について整理していきましょう。
なぜAWSがこれほど世間から求められているのか?AWSのどのような点がメリットなのかについて理解するのが大切です。
オンプレミスのデメリットは
・多額の初期費用が必要
・キャパシティの予測が必要
・通常、サーバー購入から設置まで1ヶ月程度かかる
などがあります。
一方、AWSは利用した分だけ支払うことができ、キャパシティの予測が不要です。
即時利用可能で、どこからでも接続でき、技術は標準化されています。
以上の特徴から、AWSはオンプレミスよりもメリットが大きく、コストや柔軟性、アクセス性などが向上することが期待されます。
2〜3週目:ネットワークとコンテンツ配信(Networking and Content Delivery)
VPCが最重要項目です。前提としてネットワーク知識が必要ですので、サブネットマスクやCIDR計算が苦手な方は復習しておきましょう。
Route 53の前提知識となるDNSは名前解決の概念が分かればそれほど難しくはありません。
CloudFrontは設定項目が多いため、初期段階で深く突っ込みすぎると挫折します。
4週目:コンピューティング(Compute Services)
EC2の購入方法は試験でも実務でも重要ですので、しっかり理解しておきましょう。
サーバー構築だけならGUIで1分で出来ますが、そこからの構築や保守、Linuxの基本知識やコマンドの方が重要です。
AutoScalingはスケーリングポリシーの違いを理解しましょう。
ElasticBeanstalk
サービス概要だけ掴んで、あとは実際に動かしてみるべし。(こちらはWebサーバー環境。ワーカー環境もおさえておきましょう。)
5週目:セキュリティ、アイデンティティ、コンプライアンス(Security, Identity, and Compliance)
AWSは一般的なパスワード方式の他に、ロールベースアクセス制御(RBAC)で権限管理をするのがポイントです。ロールの概念とIAMポリシーの記述方法を読み解けるようになると権限エラーになった時でも落ち着いて対処ができます。
Cognito
Cognitoとは、Webアプリケーションやモバイルアプリケーションに対して、ユーザーの登録やログインのための認証機能を提供するマネージドサービスです。
6週目:データベース(Database)
RDSはマルチAZとリードレプリカの違いを理解することが重要です。
他、NoSQLのDynamoDBやインメモリデータベースのElastiCacheなど、既存のRDBMSとの違いを理解しましょう。
7週目:ストレージ(Storage)
S3ストレージクラスの理解は必須です。Glacierの3種類も特徴をおさえておきましょう。
8週目:マネジメントとガバナンス(Management and Governance)
Session Managerのセットアップは現場でもよく求められるため、ドキュメントを見ずにセットアップできるようになるべきです。
初学者のうちはTeratermのssh接続で仕組みを理解するのは有益ですが、現在はややレガシーな接続方法です。
9週目:コンテナ,サーバーレス,アプリケーション統合(Containers and Serverless Computing, Application Integration)
ECSの構造理解が重要です。特にタスク定義(Task Definition)は、前提としてDockerfileの知識が必要です。
10週目:分析,マイグレーション,その他(Analytics, Migrations)
Kinesis Data Streamsはリアルタイム、Firehoseはほぼリアルタイムと覚えておくと試験で得点できるかもしれません。
Kinesis Data Firehoseはほぼリアルタイム
11〜12週目:SAA資格模擬試験
最後は知識の客観的な証明として「SAA - ソリューションアーキテクトアソシエイト」資格の受験をお勧めします。
全くの未経験者でも3ヶ月あれば合格できる資格です。
ただし、資格取得だけでなく、実際に手を動かすハンズオンを通じて実践的なスキルを習得し、理解を深めることができます。
これにより、現場での問題解決能力や適応力が向上し、より価値ある技術者になれるでしょう。
受験料:16,500円(税込)
通年受験可能:オンラインまたは最寄りのテストセンターで受験
SAA演習の注意点
使用する問題集は以下の条件を満たしているものをお勧めします。
・問題の質が本番レベルか
質の低い問題を大量に解くことは時間の無駄であり、重要度の低い問題に時間を割くことは避けるべきです。むやみに質の低い問題を大量に解くよりも、本試験レベルを3〜4回分(200問〜260問程度)繰り返し解く方が効率的にスキルを高めることができます。
・解説が分かりやすいかどうか
初学者でも理解しやすいように、文字だけでなく、設問に寄り添った解説画像があること。
これにより、概念の理解が深まり、効率的に学習を進められます。
・質問できる環境があること
疑問が解決できないまま学習を進めると、次のトピックに移行する際に障壁となり、学習の進捗が遅くなることがあります。質問できる環境があることで、迅速に疑問を解決し、スムーズに学習を進められます。また、モチベーションの低下も防止できます。
最後に
最後までご覧になっていただき、ありがとうございます!
このロードマップを学習指標や、会社の研修等に役立てていただければ幸いです。
ロードマップに関するご意見がありましたらQiitaのコメントか、もしくは作成者のTwitterまでDMをいただければと思います。
建設的なご意見をお待ちしております!
それでは!良いAWSライフを!