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【UTAU→AviUtl】連続音USTを母音の単独音で構成されるUSTへ変換し、立ち絵を口パクさせるまでの一連の流れ

Last updated at Posted at 2025-07-30

目次

はじめに

この記事では、UTAUとAviUtlを使用し、配布されている連続音用USTを、別の単独音に変換し更に母音化して、自分の持っている別の音源に歌わせ、最終的にキャラクターを口パクさせるまでの一連の流れを、具体的な手順に沿って詳しく解説します。

こんな方におすすめ

配布USTを、自分の持っている別の音源で歌わせてみたい方
特に、FNF(フライデーナイトファンキン)というゲームのmodで使用されている、「Sans」や「Murder!Sans」のような音源を使って歌わせてみたい方

UTAUで作成した音声に合わせて、AviUtlのPSDToolKitでキャラクターを口パク(リップシンク)させたい方

「連続音」で構成されたUSTを「単独音」で構成されたUSTに変換する方法や、「母音化」の具体的な手順を知りたい方

使用させて頂いたもの

使用ソフト

使用ソフト_UTAU関連

使用ソフト_動画作成関連

使用プラグイン

使用プラグイン_UTAU関連

使用プラグイン_動画作成関連

音源

UTAU 手順

原音を変更する

  1. 設定されている原音の名前を押し、プロジェクトの設定を開く
  2. 使用したい原音ファイルをセットする

連続音*1を単独音に変更する

  • 下記プラグインが導入されている前提です
    • 僕の考えた最強のry_Ver2
  • 導入されていない場合は 使用プラグイン_UTAU関連 を確認して下さい
  1. Ctrl + A を押し、歌詞をすべて選択する
  2. Nキー を押し 僕の考えた最強のry_Ver2 を押す
  3. 連続音→単独音 を実行する


  4. Ctrl + E を押して、複数選択のプロパティを表示する
  5. 先行発声オーバーラップのクリアを実行する
  6. STP*20 に設定する

母音(ローマ字)に変更する

  • 下記プラグインが導入されている前提です
    • 歌詞を母音化
    • 僕の考えた最強のry_Ver2
  • 導入されていない場合は 使用プラグイン_UTAU関連 を確認して下さい
  1. Ctrl + A を押し、歌詞をすべて選択する
  2. Nキー を押す
  3. 歌詞を母音化 を実行する
  4. Nキー を押し 僕の考えた最強のry_Ver2 を押す
  5. ひらがな→ローマ字 を押す
  6. 実行 を押す

    • ん → nn が赤文字になっている場合があるが、音源にnn.wav(エイリアスnn)が存在しているなら、このまま変換してよい
  7. 実行 を押す
  8. 歌詞がすべてローマ字の母音に変換される

音階を調整する

  1. Ctrl + A を押し、歌詞をすべて選択する
  2. 選択部分を再生 を押し、高低がおかしくないかを確認する
  3. 高さの調整が必要な場合、Alt + E を押し、[編集]を開く
  4. Nキー を押し、[選択部分を数値で移動]を開く
  5. 数値を入力し、音階を調整する
      • 1オクターブあげる場合は、+12 と入力する
      • 1オクターブ下げる場合は、-12 と入力する
  6. 音階が下がる

使用している音源に合わせた調整を行う

全体的なエンベロープの修正を行う

  • 下記プラグインが導入されている前提です
    • HE_エンベロープ正規化0.4用
  • 導入されていない場合は 使用プラグイン_UTAU関連 を確認して下さい
  1. Ctrl + A を押し、歌詞をすべて選択する
  2. 左下のPを押す(やらなくともよい)
  3. Ctrl + E を押して、複数選択のプロパティを表示する
  4. 音量100%モジュレーション0% に設定する
  5. クロスフェードのエンベロープをp1とp4で設定 を実行する
  6. Nキーを押し、HE_エンベロープ正規化0.4用を実行する
  7. 選択部分を再生 を実行し、音を確認する

一部のエンベロープ及びピッチの修正を行う

  • 下記プラグインが導入されている前提です
    • 拡張エンベロープエディタ
    • 拡張ピッチエディタ
  • 導入されていない場合は 使用プラグイン_UTAU関連 を確認して下さい

修正した時の聴こえ方の比較

声量に違和感がある場合=>エンベロープの調整

  • 状態
    • 「ええ」の、最初の『え』が弱く、最後の『え』が強い事に違和感がある為修正する
    • 元々一つながりだった音をパート分けしてしまった為に、声量に違和感を覚えるようになってしまった部分の調整

  1. 違和感のある部分を選択する
  2. Nキーを押し、拡張エンベロープエディタを起動する
  3. フリーハンドを選択し、エンベロープを調整する
    • 線がある場所をクリックし、音量の波をかくイメージでドラッグする
    • 点をドラッグし、波を微調整する
  4. 調声が完了したらOKを押す
  5. 選択部分を再生 を実行し、音を確認する

音が単調・薄く聴こえてしまう場合=>ピッチの調整

  • 状態
    • 元は 無声歯茎摩擦音であるを、母音のみの歌詞に変えている為に、単調に聞こえるようになってしまっている
    • ピッチを調整する事で、母音のみでも単調に聞こえないようにする

  1. 違和感のある部分を選択する
  2. Nキーを押し、拡張ピッチエディタを起動する。
  3. 点の移動を選択し、ピッチを調整する
    • 発声の山、谷を増やしたい場合は、線の部分をドラッグする
    • 音素同士の点を合わせると音のつながりが滑らかになる
  4. 調声が完了したらOKを押す
  5. 選択部分を再生を実行し音を確認する

発声する文字数を増やす

  1. 分割して、発音する文字数を増やしたい音符の右端をCtrl + Shiftを押しながら押す
  2. 分割したい位置までドラッグする
  3. 分割した音符を選択する
  4. Nキーを押し、拡張ピッチエディタを起動する
  5. 音を滑らかにしたい場合はピッチ線をつなげる
  6. 編集したら OK を押し、音を確認する

音声を出力する

  1. プロジェクト から wavファイルを生成 を押す
  2. 表示されたエクスプローラーを操作し、保存する

音声をAviUtlで合成する

複数のパートを合成する

  • メインメロディとハモリの音量比率は7:3くらいが良い

合成した音声をwavとして出力する

  1. 編集 から wav出力を 押す
  2. ファイル名を入力して保存する

歌詞に合わせて口パクするように設定する

  • 下記プラグインが導入されている前提です
    • PSDToolKit
    • ごちゃまぜドロップス
  • 導入されていない場合は 使用プラグイン_動画作成関連 を確認して下さい
  1. 使用したいPSD形式の立ち絵を拡張編集にドロップする


  2. 立ち絵用のアニメーション効果を描写@PSDの上に追加する
    • 一連の動作


  3. スライダーで口パクオブジェクトが指定されている番号を選択する


  4. 立ち絵のlipsyncオプションで、口パク準備オブジェクトを置くレイヤー番号を指定する


  5. メディアオブジェクトの追加 > PSDToolKit > 口パク準備 から、口パク準備オブジェクトを追加する


  6. 口パクさせたいパート以外の音声が存在するレイヤーを全て非表示にする


  7. ファイルからwav出力する
    • 手順6 及び 手順7は、再生位置を移動している(AviUtil側で頭出ししている)場合、口パク動作がずれてしまう為に必要な物
    • 再生位置をずらしていない場合は、手順6 及び 手順7 は必要ない

  8. 口パク準備オブジェクトの参照で、口パクさせて歌わせたい音声データを指定する
    • 手順6 及び 手順7を行っていない場合は、口パク準備オブジェクトの開始位置を音声データの開始位置とそろえる
      • これを行わない場合、口パク動作がずれてしまう

  9. 歌詞に合わせて口パクするようになる

補足

連続音について

連続音とは

  • 単独の音韻ではなく、音韻のつながりを有し音素として構成されている原音の事

    • 前の母音が付属した状態で、構成されている原音
      • (前の言葉の) 母音 + 子音 + 母音 の組み合わせ

    • 前に音が存在する場合は、前の母音に合わせて選択する
      • 前が の場合は o れ の様になる

    • 前に音が存在しない場合は、単独音と同じ
      • -そ等 で表現されている

STPとは

  • 原音をどの位置から再生するかを設定する為の値
    • 先行発生と異なり、音符のシフトは行われない
      • 発生の終わりは元と同じ
    • 先行発声と異なり、元の波形と異なる波形になる
      • 発生開始位置より左側の音は削られる
    • 図解
      先行発声とSTPの違いを波の図解で示した物。先行発声は元の波形と形が変わらず右にシフトしている。STPは、発生タイミングは先行発声と同じだが、発生が終わるタイミングは元の波形と同じ。先行発声は元の波形と発生タイミングは先行発声とSTPで変わらないが、発生タイミングで発生する音は変わっている。

連続音が使われている場合の表示例

  • [【シャルル 配布ust】 sm29840667] より
    • -そ o れ のように 音韻に記号等が付いている

単独音に直さず母音の歌詞にした場合どうなるか

  • 比較
    • 以下のどちらも、エンベロープの設定及び正規化は行っている

    • 連続音を全く直さずに、又は連続音→単独音以外の単独音変換処理を行わずに歌わせた場合
    • 連続音をプロパティの部分まで直して、歌わせた場合


    • 完全に連続音を修正しないまま歌わせている方は、発音できない音が発生している
      • 1秒未満の単独音を原音として使用している為、STPが設定されている事が影響して、音が出なくなってしまっている

口パク動作

口パク動作の設定 (AviUtlで行う操作)

PSDアニメーション効果の設定

参考

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